変則勤務のある職場でフルタイムで働き、次男が小学校5年生になるタイミングで非常勤に切り替えて仕事を続けたあじさいさん。その次男は、見事、東京大学に現役で合格を果たしました。東大へと子供を送り出した保護者へのインタビューから、これからの時代の子育てのヒントを探る連載『東大生を育てたおかん』。第2弾(全9回)の第3回目となる今回は、多くの親が悩む『ゲームとの付き合い方』について、あじさいさんが貫いた『ブレないルール』を紹介します。
「みんな持っているから」とゲームをねだられた
子供が小学校の中学年にもなると、周りの友達が次々とゲーム機を持ち始め、親としては「買う必要はあるのか」「どうルールを決めようか」と悩む時期に差し掛かります。あじさいさんの次男も、小学3、4年生のころに「ゲームを買ってほしい」と言ってきたことがあったそうです。 しかし、あじさいさんの答えは明確でした。
あじさいさん:「私は子供にはゲームは必要ないと考えていました。そのため長男にも同様のことを言われましたがゲームは買いませんでしたし、次男にも『我が家はゲームは買わないよ』と伝えました」
次男は「公園に遊びに行くと友達はみんな持っている、自分も欲しい」と言ったそうですが、あじさいさんはどんなにねだられても「うちは買わないよ」と伝え、それ以上は譲らなかったといいます。

読みたいなら制限しない 「本に囲まれた環境」づくり
あじさいさんの長男も次男もゲームを欲しがったといいますが、絶対に買わなかったというあじさいさん。しかし、あじさいさんはそれだけでは終わらせませんでした。
あじさいさん:「ゲームは買わないけれど、本を読むならいくらでも買っていいよと伝えました。ゲームをする時間で本を読んでほしかったのです。読みたいなら、本は制限せずに買ってあげようと思いました」
あじさいさんのこのスタンスは、親戚を含めた家族全体でも徹底されていました。
おばあちゃんからの贈り物は「本」

あじさいさん:「ありがたいことに、主人側のおばあちゃん(もう一人の祖母)もお誕生日のプレゼントにはいつも本を選んで送ってくれていたので、家には本がたくさんありました。なにも特別な子育てはしていませんが、『こうだ』と決めた方針は一貫していました」
誕生日プレゼントといえばおもちゃやゲームが定番ですが、おばあちゃんからの贈り物も常に「本」。こうして家族全員の足並みが揃っていたことで、子供の目線からも「我が家はこういうルールの家なんだな」と自然に受け入れられる環境が整っていたのかもしれません。
「ダメ」の裏にある、親の揺るぎない愛情
あじさいさん:「ゲームのことで悩んだことはないですね、子供には必要ないと思っていましたのでそれ以上は迷いませんでした。加えて、私は長男にしてあげたことは次男にもするということも決めていて、長男にはゲームを買わなかったので、次男にも買いませんでした。そこも一貫させました」
子育て方針の決定は、ゲームに限らず今も昔も正解のない賛否両論のテーマです。だからこそ、周囲の意見や子供のおねだりに流されて、ルールがブレてしまう家庭は少なくありません。
しかしあじさいさんには、「子供の時期にはもっと大切なものがある」「ゲームをする時間があるなら本を読んでほしい」という確固たる想いがありました。この親の「ブレない軸」が、実は子供にとって一番の安心材料になります。
親の姿勢がはっきりと一貫しているからこそ、子供も理不尽さを感じることなく、「我が家はこういう家なんだ」と自然に受け入れることができたのではないでしょうか。
【お役立ちデータ】子供の成長を祝うプレゼント選び(いこーよファミリーラボ2025年調べ) 子供が生まれてから12歳になるまでの成長の節目を彩る、誕生日やクリスマスのプレゼント。ママパパ421人を対象にした調査によると、現代のプレゼント選びのリアルな傾向が見えてきました。実際に贈ったプレゼントの同率1位は「ゲーム機器・ゲームソフト」と「ぬいぐるみ・人形など」で、どちらも21.1%の支持を集めました。3位には、キッズパソコンなども含む「知育系おもちゃ」が20.1%でランクインし、この3つがトップ3として高い人気を誇っています。さらに4位は「服・靴・バッグなどのファッション雑貨」、5位は「積み木・ブロックなど」、6位は「自転車やキックボードなどの乗り物」と続き、子供の成長に合わせた実用的なアイテムも多く選ばれています。「本・絵本・漫画」は7位にランクインしました。
■公式サイト:「いこーよファミリーラボ」
ライターコメント
あじさいさんのように「我が家の方針」をはっきりと持ち、ブレないことの大切さを改めて感じました。また「ダメ」と突っぱねるだけでなく、「本ならいくらでも」と子供の知的好奇心を満たす環境を家族総出で用意する温かさも含めて、お手本にしたい姿勢です。
<ライタープロフィル>ゆんち
2004年に産経新聞社へ入社。静岡、仙台での事件取材を経て、東京社会部では厚生労働省を担当、派遣労働問題などの社会課題を深く掘り下げる。また、特異なキャリアとして法廷画家を兼務し、数多くの法廷画を手掛けてきた。その後、産経新聞社が発行していたタブロイド紙「SANKEI EX」にてブランド、旅、食をテーマとした執筆活動を展開。南アフリカやオーストラリアなど世界各国を取材で巡るほか、臨時特派員として南太平洋のキリバス共和国への駐在経験も持つ。J-WAVE「TOKYO MORNING RADIO」にて、週1回おすすめニュースを3年間にわたり担当。
現在は2児の母となり、これまでの取材経験に加え、教育、健康、ライフハックへと関心の幅を広げている。「趣味を仕事に!」をモットーとする自称「脱力系ライター」。釣り、温泉、グルメ、そして海を眺めてぼーっと過ごす時間を愛する旅人でもある。長年、酒と旅と釣りを友としてきたが、現在は期間限定で禁酒中。新商品から旅、ファッション、グルメまで、自身のアンテナに触れたトピックを独自の視点で発信している。






