渋谷駅アベニュー口から歩いて3分。道玄坂を抜けた先に、ふっと静かな路地が現れます。看板も控えめで、知らないと普通に通り過ぎちゃいそうな佇まい。でもそのぶん、扉を開けた瞬間のギャップがクセになるんですよね。

渋谷でこういう「隠れ家」を探してる大人の方、実は結構多いはず。『tar pizza Shibuya』はまさにそのニーズにハマる一軒です。

年間600軒飲み歩くハツ「一度は訪れたい名店」(#100)
まず驚いたのが、ピッツァ生地の作り込みっぷり。イタリア産の小麦粉と北海道産の全粒粉をブレンドして、加水率をぎりぎりまで高めた生地を36〜48時間じっくり発酵。加水率を上げるほど生地はベタついて扱いづらくなるはずなんですが、そこを高い技術でコントロールしているのがわかります。
イタリアから直送した窯で400℃という高温で一気に焼き上げることで、外側はパリッと香ばしく、中はもちっと水分を残したまま仕上がる。この「外パリ中もち」のバランスが、実はかなり難しいらしいんです。

「半熟卵のビスマルク」は、とろっとした黄身が生地に染み込む瞬間、生地のふわふわ感が黄身のコクを吸い込んで、より濃厚な一口に変わっていくのも楽しいです。

たっぷり乗った生ハムの塩気がちょうどよく、卵黄やチーズの濃厚さを引き締めてくれるので、最後まで重たくならずに食べ進められますよ。

生地の縁、いわゆる「コルニチョーネ」の部分も見逃せません。ここだけ取り出して食べても、外側のカリッとした香ばしさと、内側にぎゅっと詰まった気泡の食感が楽しめます。

サイドの一皿も意外と侮れない
「tarのポテサラ」はただの箸休めじゃなくて、ピッツァ前の口慣らしとしてちゃんと計算されてる美味しさ。

「ブロッコリーペペロンチーノ ラルドのせ」も、ラルドの脂の甘みがペペロンチーノの辛みをまろやかにまとめてくれて、ワインがどんどん進む一皿でした。

シックな空間と、日替わりのナチュール
店内はカウンター席とボックス席があり、照明の落とし方がムーディー。デート使いはもちろん、女子会や落ち着いた会食にもぴったり。ドリンクはソムリエ厳選のナチュールワインが赤・白・オレンジと日替わりで揃っていて、料理に合わせて気軽に選べるのも嬉しいところ。

賑やかである反面、「ゆっくり食事を楽しめる店」が意外と少ないエリア。tarは、その渋谷のど真ん中にありながら、スタイリッシュな空間で美味しいものを食べたい、そんな大人のわがままに静かに応えてくれる一軒です。ごちそうさまでした!
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