東京都八王子市「高尾山さる園・野草園」で今年、待望の女の子として誕生した赤ちゃん「ゲルダ」ちゃん。そのお母さんである「レンゲ」ちゃんには、出産の前後を通して、飼育員の記憶に強く残る、なんとも豪快な食いしん坊エピソードがあったといいます。
大きなお腹で、まさかのおねだり
サルは出産前は神経質になるため、慣れた飼育員であってもあまり人の前に来ないのが一般的です。しかし、レンゲちゃんは違っていたようです。
「レンゲちゃんは出産の前日も人間の近くにやってきて、餌をちょうだいとアピールして、大きいスイカを独り占めして食べていたんです。その姿がすごく印象に残っています」
同園の副園長・堅木杏美さんは、そう振り返ります。レンゲちゃんは大きなお腹を抱えながらも、飼育員のもとへやってきて、しっかりとおやつをねだったそうです。

出産前日の、いつ赤ちゃんが生まれてもおかしくないタイミング。それでもレンゲちゃんは、神経質になる様子もなく、堂々とスイカを独り占めしていたといいます。
出産後も変わらぬ、食いしん坊っぷり
この食いしん坊ぶりは、出産を終えて母親になった後も変わりませんでした。ある日、園内に山盛りのふかしたサツマイモが用意された際、レンゲちゃんはその中から一本一本をじっくりと吟味しながら、夢中でほおばっていたといいます。

夢中になるあまり、お腹に抱っこされたままのゲルダちゃんの頭は、いつの間にかサツマイモだらけに。それでもレンゲちゃんは気にする様子もなく、黙々とサツマイモを頬張り続けていたそうです。

「食いしん坊」で「ちょっぴりわがまま」
これらのエピソードについて、堅木さんは笑いながらこう教えてくれました。
堅木さん:「本当にすごい食いしん坊で、ちょっぴりわがままな部分もあるかわいいレンゲちゃんです」
大きなお腹でスイカを独り占めし、出産後は我が子の頭が芋だらけになっても気にしない。その一貫したマイペースぶりこそ、堅木さんの言う「食いしん坊で、ちょっぴりわがまま」なレンゲちゃんの性格を、何よりも物語っています。

そして、心配は杞憂に
まだ5歳という若さのレンゲちゃん。出産を控えた飼育員の間では、こんな心配の声もあったといいます。
堅木さん:「まだ5歳の若いお母さんなので、『本当にお母さんになれるかな』と係員同士で少し心配していたのですが、実際は本当に一生懸命、子育てを頑張ってくれています」
食への情熱は出産前後で少しも変わらなかったレンゲちゃんですが、母親としての一生懸命さもまた、その食いしん坊っぷりに負けないくらい確かなもののようです。
■高尾山さる園・野草園:公式サイト
ライターコメント
出産前日にスイカを独り占め、出産後は我が子の頭が芋だらけになっても気にせず食べ続ける。そのブレなさが、レンゲちゃんの魅力だと思います。そんなマイペースなレンゲちゃんが、今は一生懸命に子育てをしている姿を思うと、なんだか愛おしくなります。
<ライタープロフィル>ゆんち
2004年に産経新聞社へ入社。静岡、仙台での事件取材を経て、東京社会部では厚生労働省を担当、派遣労働問題などの社会課題を深く掘り下げる。また、特異なキャリアとして法廷画家を兼務し、数多くの法廷画を手掛けてきた。その後、産経新聞社が発行していたタブロイド紙「SANKEI EX」にてブランド、旅、食をテーマとした執筆活動を展開。南アフリカやオーストラリアなど世界各国を取材で巡るほか、臨時特派員として南太平洋のキリバス共和国への駐在経験も持つ。J-WAVE「TOKYO MORNING RADIO」にて、週1回おすすめニュースを3年間にわたり担当。
現在は2児の母となり、これまでの取材経験に加え、教育、健康、ライフハックへと関心の幅を広げている。「趣味を仕事に!」をモットーとする自称「脱力系ライター」。釣り、温泉、グルメ、そして海を眺めてぼーっと過ごす時間を愛する旅人でもある。長年、酒と旅と釣りを友としてきたが、現在は期間限定で禁酒中。新商品から旅、ファッション、グルメまで、自身のアンテナに触れたトピックを独自の視点で発信している。
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