『風、薫る』で三浦ツヤを演じる東野絢香さん

NHK朝ドラ『風、薫る』(121)11年の努力が動かした思わぬ決断

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エンタメ

女優の見上愛さん(25)が一ノ瀬りん、上坂樹里さん(21)が大家直美というヒロインをそれぞれ演じるNHK連続テレビ小説『風、薫る』(月~金曜午前8時、土曜は1週間の振り返り)の第121話が14日放送され、派出看護婦会が急速に広がり悪質な業者も現れ始める中、直美とりんが、看護婦に必要なのは「どこで学んだか」だけではなく「何を学んだか」だと気づき、それぞれの経験を生かした看護のあり方を見つめ直していく展開が描かれました。その中で、りんと直美が、正規の教育を受けていない三浦ツヤ(東野絢香さん)が独学で看護婦の勉強に11年取り組んできた事実を目の当たりにして、自分たちの手で看護婦として育てる決意をするストーリーに多くの視聴者が感動。この日、X(旧Twitter)では「ツヤさん」がトレンド入りするなど、大きな反響が寄せられました。

柳生の手紙を手に戻るしのぶ

恵風看護婦会の事務所では、医療雑誌を手に、りんや直美らが言葉を交わしながら、帝都医大病院で行われた藤田邦夫(坂口涼太郎さん)の胃がん手術の成果などに触れます。

そこへ、同僚の織田しのぶ(木越明さん)が、内務省衛生局の柳生藤次(中村倫也さん)からの手紙を手に戻ってきます。

「看護婦という職業には今のところ物差しがないんだ」と告げる柳生

手紙を受け取った直美は柳生の執務室を訪ねます。柳生は、東京府内の派出看護婦会が約60組織、派出看護婦数が約900人に達したと説明。そのなかに全く知識のない者を雇い、法外な金額を騙し取る悪質業者が蔓延していると指摘します。

進言への感謝を述べた柳生は、「近いうちに東京府で看護婦の規則が制定されるだろう」「看護婦という職業には今のところ物差しがないんだ」と告げ、規則によって悪質な看護婦会が淘汰されるという見通しを示します。

セツに導かれ恵風会を訪ねてきたツヤ

事務所へ戻った直美から、取り締まりや規則制定の話を聞き、りんは患者のためになると安堵しますが、直美は制度に対して割り切れない違和感を抱えていました。そんな時、表で掃除をしていた魚住セツ(村上穂乃佳さん)に導かれ、かつて帝都医大病院を解雇されたツヤが訪ねてきます。

ツヤは、帝都医大病院を解雇された後、他の病院から採用を断られ、養成所の年齢・金銭的制限にも阻まれながら、住み込みの女中として生計を立ててきた経歴を明かします。

「何を学ぶかより、どこで学ぶかが大事ってことか」

ツヤは、かつてりんから渡されたボロボロの本『Notes on Nursing』を取り出し、「辞書を引いて少しずつ読み進めて、一通り読むのに11年もかかってしまいました…」「ノーツオンナーシング。ずっと私のお守りでした」と振り返ります。そして、熱意を込めて「お願いします。私にここで看護をさせてください!」と直訴しました。

直美やりんは、養成所で教育を受けたトレインドナースのみを採用してきた方針と、独学で看護を学び、情熱を注いできたツヤの思いとの間で葛藤。そこへ事情を聞いたセツが、「じゃあ、何を学ぶかより、どこで学ぶかが大事ってことか」と純粋かつ本質を鋭く突いた問いを投げかけます。

「私たちで、ツヤさんを看護婦にしよう」

その晩、ツヤの言葉にハッとした2人は、ツヤがびっしりと書き込みを重ねた『Notes on Nursing』をめくります。恩師バーンズ(エマ・ハワードさん)の教えである「病人がいちいち言葉にせずとも、その顔つきや態度のちょっとした変化から、気分や体調を察する力を持つことです」という看護婦の基本を、2人で確かめ合います。

直美は「どこで学ぶかじゃなくて何を学ぶか、か…。頭が固くなってた。ツヤさんをトレインすれば良いんだよね、私たちが。バーンズ先生の撒いた種を増やしていかなきゃ。私たちで、ツヤさんを看護婦にしよう」と表情を輝かせます。りんも「うん!」と力強く同意しました。

「熱意と粘りには脱帽」とSNSはツヤに対する称賛の声多数

『風、薫る』の第121話の放送に対し、SNSでは、視聴者から様々な反応が寄せられています。

SNSの反響まとめ

【分析データ】
調査対象:『風、薫る』公式Xに寄せられたコメント
調査期間:9月14日(月)8:15~10:00
サンプル数:40件/調査方法:テキストマイニング

  •  感動・称賛 (56%)
  •  共感・応援 (33%)
  •  期待・関心 (11%)

「ものさし」作りは画期的!看護の基準化と柳生の誠実さに共感
柳生の丁寧な調査報告と、「看護婦という職業にはものさしがない」という意義ある問題提起に対し、「人の命を預かる以上、資格という決まりは大切」「看護師が国家資格化されるきっかけとなる画期的な展開で胸が高鳴る」と、その誠実な姿勢と歴史的転換点への評価が集まりました。
11年間の情熱に涙!ツヤの努力と、りんと直美の秀逸な成長
『Notes on Nursing』を11年かけて読破したツヤの情熱に対して「この熱意と粘りには、脱帽」との声が続出。また、手探りで険しい道を歩んできたりんと直美の歩みを象徴するような展開に多くの称賛が寄せられました。
原点は「観察」にあり
これまでの道のりを振り返り、看護の基本である「観察」の重要性とともに、りんと直美の二人の関係性を感慨深く見守る声も目立ちます。
限界を超えて組織へ!専門学校設立と政府を動かす挑戦に期待
「自分たちだけでは時間も限界もあるため、専門学校が必要」「悪業の実状を解決するには政府を動かすしかない」と、個人から組織的な教育機関設立へと向かう今後の展開に、熱い期待と関心が寄せられています。

ライターコメント

11年という長い月日をかけ、ボロボロになった原書『Notes on Nursing』を辞書を引きながら読み解いたツヤさんの情熱に、朝から涙腺を刺激された方も多かったのではないでしょうか。セツさんの「何を学ぶかより、どこで学ぶかが大事ってことか」という鋭くも純粋な一言は、現代のキャリア観にもハッと突き刺さる名セリフでしたよね。 「ものさし」となる制度が整っていくことは社会にとって不可欠ですが、その枠組みからこぼれ落ちてしまう本物の「熱意」をすくい上げ、自らの手で育てようと決意したりんと直美。恩師バーンズ先生の教えが着実に受け継がれ、次世代へと繋がっていく様子に確かな希望を感じる素晴らしい回でした。

『風、薫る』過去記事

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