静かな住宅街の空気感と、どこか洗練された都会的な雰囲気が交差する参宮橋。新宿からわずか数駅とは思えないほど落ち着いたこの街に、ふと吸い寄せられるように足を向けてしまう一軒があります。それが、今回ご紹介する『寄(よせ)』です。
昼から通し営業という、酒飲みにとっては心から嬉しくなるスタイルを掲げながら、一歩足を踏み入れると、そこはただの「昼飲みスポット」とは一線を画す、大人の隠れ家のような洗練された空間が広がっています。

グリーンが映えるカウンター
店内に入ってまず目を奪われるのは、店内に配置された美しいグリーンの植物たちと、無機質でありながら温かみを感じさせるスタイリッシュなカウンター席です。
一般的な大衆酒場のにぎやかさとは少し違い、どこかギャラリーやセレクトショップを思わせるような洗練されたデザイン。それでいて、気負わずに肩の力を抜いて過ごせる絶妙な空気感が漂っています。
11時半という早めの時間から通しで営業されているため、「今日はちょっと明るいうちから、美味しいお酒と料理でリフレッシュしたいな」という日には、まさに理想的な寄り道スポットなんですよね。

全国から「よせ」集めた素材の個性
このお店の魅力は、お蕎麦にたどり着くまでの多彩なアテの数々にこそあります。全国の美味しいものが文字通り「寄」せられたメニューは、どれも職人技と遊び心が感じられるラインナップです。
最初にいただいた「ホタルイカのフリット」は、サクッとした衣の中にホタルイカの濃厚な旨みが閉じ込められていて、ひと口噛むごとに春の香りが口いっぱいに広がります。
続いて登場した「ふわふわの出汁巻きたまご」は、お箸を入れるのがためらわれるほどのエアリーな仕上がり。お出汁の優しい香りがじゅわっと溢れ出し、なんだかホッとしてしまいます。

さらに驚かされたのが「ジャンボマッシュルームのソテー」。肉厚なマッシュルームからあふれるジューシーなエキスは、まるで上質な肉料理を食べているかのような満足感。
そして、どこか懐かしさを覚える「チャーシューエッグ」は、とろとろの卵と柔らかなチャーシューが織りなす濃厚なマリアージュがたまりません。

個性豊かなお蕎麦で締めくくる
たっぷりとお酒と料理を楽しんだ後の締めくくりといえば、やっぱり主役である「お蕎麦」です。バラエティ豊かなラインナップに思わず真剣に悩んでしまいますが、この日は心惹かれる2品をシェアしていただきました。
まず目を引くのは、「ジャンボなめこがたっぷり入ったおろし蕎麦」。その名の通り、ゴロゴロと入った大ぶりななめこが圧倒的な存在感を放ちます。シャキシャキとした大根おろしの爽やかさと、なめこの豊かなぬめりが喉越しの良いお蕎麦に絡み、抜群のバランスを生み出しています。

もうひとつの「カラスミとしらすのお蕎麦」は、運ばれてきた瞬間から磯の香りがふわっと鼻をくすぐる大人の一杯。全体をしっかり混ぜ合わせていただくと、しらすの塩気とピリッとしたアクセントが全体を引き締め、最後まで飽きのこない味わいに仕上がっています。お酒を飲んだ後の胃袋に、すっと優しく染み渡るような感覚が心地いいんです。

日常を少しだけ特別にする場所
サクッと1杯だけ飲んで帰るライトな使い方もできれば、じっくりと腰を据えて多彩な料理と日本酒に向き合うこともできる。『寄』というお店は、訪れる人のその日の気分にしなやかに寄り添ってくれます。
肩肘を張らずにおしゃれな空間で美味しいお蕎麦とお酒を味わえる、とっても素敵なネオ酒場。今日も明日も、ふらりと立ち寄りたくなる温かな魅力が、あのカウンターには満ちています。ごちそうさまでした!
年間600軒飲み歩くハツ「一度は訪れたい名店」(#131)
| 住所 | 東京都渋谷区代々木3-38-10 1F |
|---|---|
| 営業時間 | 【月・火・木・金・土・日】11:30 – 23:00(L.O. 料理22:00 ドリンク22:30) |
| 定休日 | 水曜日 |
| リンク | 食べログを見る → |
| 肩書き | グルメハンター / 東京サロン主宰 |
|---|---|
| 実績 | SNS総フォロワー23万人超。本当に美味しい店を厳選紹介。 |
| テーマ | グルメは最高のコミュニケーション |
| SNS | X TikTok |






