女優の見上愛さん(25)が一ノ瀬りん、上坂樹里さん(20)が大家直美というヒロインをそれぞれ演じるNHK連続テレビ小説『風、薫る』(月~土曜午前8時)の第77話が14日放送され、りんが帝都医大病院を退職し、看護婦として歩んできた人生にいったん区切りをつけ、新潟で新たな人生を踏み出す展開に、多くの視聴者がエールを送りました。一方で、りんに思いを寄せる「シマケン」島田健次郎(Aぇ! group・佐野晶哉さん)が、りんに思い切って気持ちを伝えようとしたにも関わらず、その口から出たのは「何者でもない、おじさんになります」という言葉だったことに、視聴者が啞然としました。
即時退職が認められたりん
りんは帝都医大病院の院長室を訪れ、院長の多田重太郎(筒井道隆さん)から「即時退職を認めます」と告げられると、「大変、お世話になりました」と深く頭を下げました。
詰所では同期の玉田多江(生田絵梨花さん)と工藤トメ(原嶋凛さん)が待っていました。
「日本のナイチンゲールになる」と宣言する多江
多江は「ここで出世して、看護婦総取締って役職作って、この病院の…いいえ、この国の看護のトップになって、日本のナイチンゲールになる」と大きな夢を語り、「その時は私の力でまた雇ってあげるから。その気になったら言って」と笑顔で送り出します。看病婦の永田フユ(猫背椿さん)たちもりんとの別れを惜しみました。
病棟を後にしようとしたりんは、外科教授・今井益男(古川雄大さん)に呼び止められます。「今井先生には本当にいろいろご迷惑ばかりおかけして申し訳ありませんでした」と謝るりんに、今井は「まったくだ」と応じつつ、「今回の判断は医療者として正しいと私は思う。患者と向き合えぬ者は去るべきだ」と告げます。その一方で、「しかし、共に働いてきた者としては…さみしいものだな」と本音を漏らし、ともに命の現場を支えてきた仲間との別れを寂しがりました。りんは去っていく今井の背中にお辞儀をしました。
会話を立ち聞きするシマケン
りんの母・美津(水野美紀さん)が働く「瑞穂屋」では、りんの娘・環(英茉さん)が英語の辞書を手に「気持ちを伝える言葉をいっぱい知ってると学校でお友達と上手に話せるよってシマケンさんが」と話しており、その会話をシマケンが立ち聞きしていました。
りんの歩みは女学生たちの手本になると励ます捨松
一方、その頃、りんは大山捨松(多部未華子さん)と対面。新潟の女学校の舎監の仕事を紹介した捨松は、「この国ではまだ確立されていない看護という仕事を、女であるあなたたちが、見たこともないまま形作ってきたものなのです」と語り、看護の道を切り開いてきたりんの歩みは女学生たちの手本になると励ましました。
そして、捨松は、りんが病院を辞め、新潟に向かうことを夫・巌(髙嶋政宏さん)に話しました。それに対し、巌から「負けを知っちょっもんは、皆優しか」と言われた捨松は、「……巌にそう言われると満更でもありません」と納得する様子を見せていました。
「まだおじさんという歳では…」と戸惑うりん
一ノ瀬家の前で待っていたシマケンは、帰宅したりんと縁側で向き合い、思い切って気持ちを伝えようとします。
しかし、口をついて出たのは「僕は…僕は…(環ちゃんの)おじさんになる」という言葉でした。「まだおじさんという歳では…」と戸惑うりんに、シマケンは「あ、いや、環ちゃんにとって、よく顔を見せる、おせっかいな、何者でもない、おじさんになります」と必死に取り繕いました。
シマケンは、自分にできるのは読み書きを教えることぐらいで、環を手紙を書けるようにさせたいと意気込みます。りんは「手紙! それはうれしい! 助かります!」と喜びました。物陰から見守っていた直美は、この展開にあきれ顔。りんは新潟の住所を書いた封筒を環に託しました。
上越に到着したりん
りんが新潟へ旅立つ朝がきました。荷物を手にしたりんは、戸の建て付けや皿のしまい場所など、別れのさみしさを隠すように言葉を並べますが、環から「お母さん、早く行かないと」と背中を押され、「はい。じゃあ、行こっか!」と前を向いて歩き出しました。
りんが上越に着きました。見渡す限りの田園風景の中、道端には真風(研ナオコさん)の地蔵が静かに立っていました。
SNS「日本のナイチンゲールになって!」多江の決意にエール
『風、薫る』第77話の放送に対し、大山巌・捨松夫妻の理想的なパートナーシップと、医療の現場で戦う女性たちの力強い姿に対し、多くの称賛や共感の声が集まっています。
■「負けを知る者は優しい」巌の包容力と捨松との絆に称賛の声:巌の温かい言葉や、当時としては珍しい「妻を下に見ない」対等な夫婦関係に好意的な反応が多数寄せられました。女性の社会進出を牽引するリーダーとしての捨松の逞しさと、それを支える巌の懐の深さに「励まされる」「惹かれるのも納得」と絶賛の声が上がっています。また、かつて敵対した薩摩と会津の不屈の「ファイター精神」に共感する意見も目立ちました。
■「日本のナイチンゲールに!」多江の頼もしい決意と別れの感動:多江が宣言した「日本のナイチンゲールになる」という力強い決意に対し、「彼女なら叶えそう」「全力で応援したい」と期待とエールが殺到しています。同時に、常に命と向き合う看護婦という職業の重圧や過酷さを労う声も多く見られました。りんの退職シーンについては、かつての同僚たちとの別れを惜しみつつ、それぞれの新天地での幸せや活躍を祈る温かいコメントで溢れています。
ライターコメント
りんにとって帝都医大病院での日々は、苦労も多かったけれど、多江やフユたち、そして今井先生との絆を育んだかけがえのない時間だったのだと改めて感じました。そして、今回何よりも微笑ましかったのがシマケンの不器用さです。思い切って気持ちを伝えるのかと思いきや、「何者でもないおじさんになる」と取り繕ってしまう姿には、思わずテレビの前で直美と同じあきれ顔になってしまいました(笑)。巌さんと捨松さんの素敵な夫婦関係にもほっこりしつつ、新潟でのりんの新たな人生がどう描かれるのか、これからの展開がますます楽しみです。
『風、薫る』過去記事
NHK朝ドラ『風、薫る』(76)「でれすけ!」本音でぶつかり合って結ばれた永遠の絆
NHK朝ドラ『風、薫る』(75)「辞めていいよ。看護婦」直美(上坂樹里)がりん(見上愛)を突き放した本当の理由に視聴者涙
NHK朝ドラ『風、薫る』(74)張り詰めた糸が切れた瞬間、作り笑いの仮面を外したシマケン(佐野晶哉)の言葉と娘の想いに涙






