スタジオジブリによって映画化されたことによって日本でも有名になったアメリカの作家、故アーシュラ・K. ル=グウィン著のファンタジー小説「ゲド戦記」。
原書は「「アースシー」もしくは「アースシー・サイクル」というシリーズ名で、邦題では「戦記」とつけられているものの、戦争や戦闘が中心の物語ではないことを知らない方も多いかもしれません。
まさかの発表だった
1968年~2018年、実に50年の時間をかけて刊行されたアースシー。
当初は1968年~72年に3部作として発表されていましたが、その後、1990年に4作目、2001年に5作目と6作目が続いて発表されたことで、往年のファンを驚かせました。
本作の舞台であるアースシーの過去が舞台となっている「オドレンの娘」が2014年に発表された後、2018年1月に作者が没したことによって本シリーズは完全に幕を閉じたと思われていました。
しかし、作者没後の2018年の夏に、雑誌「パリ・レビュー」で短編「火明かり(Firelight)」が発表。このまさかの事態にはファンのみならず、大きな話題を呼びました。
7年経って、ようやくの…
2018年の夏に原作の短編が発表されてから、7年経ってようやくの翻訳版が発刊となる「火明かり ゲド戦記別冊」には、初翻訳である短編の「序文」「オドレンの娘」「火明かり」が収録されており、日本語版オリジナルの編集となっています。
同時に、今回の別冊も含めた「ゲド戦記」シリーズ7冊をまとめたケースセットも発売されることになっており、ゲド戦記ファンには〝垂涎の品〟となりそうですね。
今回の翻訳版刊行に対してSNSでは、
「超嬉しい」
「おお!これはぜひ購入したいと思います」
「電子版 Kindle版も期待しています」
と期待する声が多く見られました。

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