キリンビールは、「熟成期間0年」のウイスキーを販売し、20年熟成した後に購入者に届けるサービスを6月から始めました。
ウイスキーの熟成具合が分かるミニボトルを3、4年ごとに届けるサービスも含めて、価格は1本(700ミリリットル)で税込み11万円です。
20年後に親子で楽しめる
新サービス「人生を共に生きるウイスキー」は、希少な国産ウイスキーを確実に入手できる利点があります。クラウドファンディングで開始し、合計1億円に達すれば事業を本格展開するとしています。キリンにとっては「事前に代金を得る仕組みや、顧客に定期的にウイスキーを届ける新たなビジネスモデルになる」(担当者)としています。
子どもが誕生するタイミングや、自分の記念日などの節目にモルト原酒を購入してもらい、20年後に配送されます。購入した年に生まれた子どもが20歳となったら、親子で一緒に楽しむこともできます。
購入できるのは2019~2025年の原酒で、富士御殿場蒸溜所で製造。最も早い2019年原酒は2039年に、2025年原酒は2045年に届けられます。
SNS上の感情
キリンが記念日に購入したウイスキーを20年後に配送するサービスを導入したことに対し、SNSでは投稿が相次ぎました。
emogram編集部では、この話題に対するSNS上の感情を独自に分析しました。
感情分析の結果は以下の通りです。
- 「喜」(約4.5割)
- 「楽」(約3.5割)
- 「怒哀」(約2割)
主な「喜び」「楽しみにする」声(約8割)
「これはいいな~ 定年退職したときに購入したい」
「素敵!自分が20歳になった時もらったらうれしい」
「20年後の自分と乾杯できる贈り物。キリンのウイスキー熟成サービス、これは時間を育てるロマン」
「シャレたシステムだねぇ~!」
「キリンなら20年後もあるだろう…という安心感がある」
「安すぎね?樽の指定もあるといいな」
「子供が生まれた記念に買って成人式で一緒に飲むというのを想定している」
「すごいビジネスやな。20年も先払いやったら金利でめっちゃ儲かる」
主な「怒哀」の声(約2割)
「死んだらどうなるんだろう」
「生きているかも分からないのが辛い」
「20年は長いなぁ」
「20年すりゃとっくに住所も変わってるだろうが、どう対応すんだよ」
「その前に会社が潰れたらどうするんだ?」
まとめ
今回の分析では、キリンが導入したウイスキーを20年熟成後に配送するサービスに対し、「素敵」「しゃれている」など楽しむ声に加えて、キリンの財務基盤の強さを評価して「キリンなら20年後もあるだろう」とする意見など、ポジティブな反応が大部分を占めました。一方で、20年後に生きているのか、住所が変わったらどうするのか、会社が潰れていたらどうするのか、といった疑問の声などネガティブな反応も2割程度存在していました。
ライターコメント
キリンがクラウドファンディングサイト「Makuake」で6月6日からこのサービスの顧客を募ったところ、初回販売分は同日中に完売したそうです。キリンでは、来年1月以降、本格的な販売を検討しているとしてます。ちなみに、このサービスは、未来の子どもや将来への自分への思いを記した手紙を同封し、タイムカプセルのように届ける演出もできるとのこと。20年後はどんな世の中になっているのかに想いを馳せながら、購入してみるのも良さそうだなと思いました。