初開催となった日本ワインコンクールで審査する審査委員長のパズ・レヴィンソン氏(写真左)

パリ発、日本のお酒革命!?祭典「クラマスター」で和酒が世界基準になる日は近い?

By - emogram編集部
ライフ

筆者が、「日本のお酒をフランス経由で広げていく」という趣旨の催しを知ったのはつい先日のこと。

「一体これはなに…?」と思い立って調べてみれば、フランス国内で行われる日本産のお酒に関するコンクールのことでした。

「クラマスター」

「Kura Master(クラマスター)」と名付けられたそのコンクールは、フランスの地で行うフランス人のための和酒のコンクールです。

始まりは2017年で、既にフランス国内でも定番のコンクールとなりつつあるようです。

審査員はフランスを中心に活躍するワインの専門家ら構成されています。

フランス国家が最高職人の資格を証明する「MOF(Meilleurs Ouvriers de Franceの略)」の保有者をはじめ、フランスの一流ホテルのトップソムリエ、日本ではバーテンダーと呼ばれるバーマン、ワイン醸造所などで購入者にテイスティングのアドバイスを行う専門家カーヴィストのほかに、レストランやホテル、料理学校関係者など飲食業界のプロフェッショナルが審査員を務めています。

当初は、日本酒のみのコンクールでしたが、2021年度から本格焼酎・泡盛コンクールを新設。梅酒なども取り扱われているほか、今年は日本ワインも加わり、年々、扱うお酒の裾野が広がっています。

日本の酒類の魅力をフランスから世界へ

「クラマスター」の使命は、「日本の酒類の魅力をフランスから世界へ」広めていくことだそう。

今年の新設部門である「日本ワイン」は、山梨県産の「甲州」という品種をテーマに実施されましたが、来年度以降のコンクールでは新たな部門の新設も検討する予定としています。

今後も、日本各地にある様々な品種や地域の多様性に目を向け、日本ワイン全体を世界に広めていくことを目指しているということです。

「審査員賞」受賞酒 山梨県 本坊酒造株式会社「シャトーマルス 甲州ヴェルディーニョ 2024」

今回の審査会で、本格焼酎・泡盛コンクール審査委員長を務めたクリストフ・ダヴォワンヌ氏は、クラマスター運営委員会が16日発表したリリースの中で「このコンクールは単なる競争の場ではありません。文化と文化の出会い、日本の卓越した技術とフランスの技術の融合、そして一滴一滴に込められた長い伝統の伝承の場です。また、素晴らしい創造の場でもあります」とした上で、「フランスにおける本格焼酎・泡盛の認知度向上への道のりはまだ長いかもしれませんが、すでにしっかりとその道は拓かれています。我々は、情熱・謙虚さ・好奇心をもって、この道を共に歩み続けてまいります」と述べました。

「審査員賞」受賞の本格焼酎・泡盛8銘柄を紹介するクリストフ・ダヴォワンヌ審査委員長

ただ競い合うだけではなく、そこには技術者へのリスペクトが込められています。

公式サイトでは各部門の受賞酒や、このコンクールに関連した様々なコンテンツが公開されていますので、お酒好きの方は是非ご覧になってはいかがでしょうか。

Kura Master公式サイト:https://kuramaster.com/ja/

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