三連休初日、あいにくの雨模様にも関わらず多くのファンが詰めかけた市川市動植物園。新施設「おさるーむ」のオープンとパンチくん人気で活気づく中、園の公式Xの投稿が、SNS上で波紋を広げています。
「至らずすみません」と謝罪する園に…
市川市動植物園では混雑緩和と安全確保のため、きょうからサル山周辺に警備員を配置。多くの人が公平に観覧できるよう「10分ルール」の呼びかけを行っています。
しかし公式Xの投稿によると、最前列から動かない一部の来園客に対し警備員が注意をしたところ、「こっちは金払ってんだ」と怒りをあらわにする事案が発生したといいます。

これに対し、園側は「至らずすみません。ご来園と入園料のご負担ありがとうございます」と、あくまで低姿勢な謝罪の言葉を綴りました。
すると、この投稿に対し、SNS上では「園は悪くない」「恥ずかしくないのか」と、自分勝手な来園客に対する批判と、園を擁護する声が殺到しています。
SNSに溢れる「それはカスハラだ」という怒りの声
この投稿への書き込みには、一部のマナーを守らない来園者に対して厳しい指摘が相次ぎました。「お金を払っているのは皆同じ」「入園料で買えるのは入場権であって、優越感ではない」などの声が多く見られました。中には「大人として恥ずかしい」「子供の思い出を奪わないで」といった、道徳的な振る舞いを求める意見も目立ちます。
また、日々パンチくんをはじめとする動物たちへのケアを最優先にしつつも、来園者にも細心の注意を払う園に対し、「園側に至らない点なんて一つもない」「良心的な入園料で、これだけの環境を維持してくれていることに感謝しかない」と、園の努力を称えるコメントが続出。
「#がんばれ市川市動植物園」というハッシュタグとともに、スタッフのメンタルを心配する声も広がっています。
毅然とした対応を勧める声もありました。「ルールを守れない人は強制退園でいい」「カスタマーハラスメント(カスハラ)に他ならない」と、動物とスタッフを守るために、園がより強い姿勢を取ることを支持する声も上がっています。
「動物ファースト」を邪魔するのは誰か
市川市動植物園は、あくまで動物の福祉を最優先に考え、その上でファンが楽しめるようバリケードの設置やスタッフの増員など、文字通り「総力戦」で対応しています。
飼育員や警備員の本来の仕事は、動物たちの健康を守り、来園者の安全を確保すること。心ない一部の来園客の対応にその時間が割かれることは、巡り巡ってパンチくんたち動物への負担となって返ってきます。
「お互いに思いやりを持って」。そんな当たり前のマナーが、今、パンチくんを愛するすべてのファンに問われているのです。
ライターコメント
一部の心ない来園者の激しい言動は看過できないものの、一方でそれをすべて「カスハラ」という言葉で切り捨ててしまうことにも個人的には違和感があります。本来はそうした強い言葉を使う必要のない、一人ひとりが自然とルールを守れる関係性が理想です。市川市動植物園のスタッフの方々にかかる負担が、巡り巡ってパンチくんやほかの動物たちへの影響に繋がってしまうこと。その事実を、私たちは今一度、しっかりと心に留める必要があるのではないでしょうか。
<ライタープロフィル>ゆんち
2004年に産経新聞社へ入社。静岡、仙台での事件取材を経て、東京社会部では厚生労働省を担当、派遣労働問題などの社会課題を深く掘り下げる。また、特異なキャリアとして法廷画家を兼務し、数多くの法廷画を手掛けてきた。その後、産経新聞社が発行していたタブロイド紙「SANKEI EX」にてブランド、旅、食をテーマとした執筆活動を展開。南アフリカやオーストラリアなど世界各国を取材で巡るほか、臨時特派員として南太平洋のキリバス共和国への駐在経験も持つ。J-WAVE「TOKYO MORNING RADIO」にて、週1回おすすめニュースを3年間にわたり担当。
現在は2児の母となり、これまでの取材経験に加え、教育、健康、ライフハックへと関心の幅を広げている。「趣味を仕事に!」をモットーとする自称「脱力系ライター」。釣り、温泉、グルメ、そして海を眺めてぼーっと過ごす時間を愛する旅人でもある。長年、酒と旅と釣りを友としてきたが、現在は期間限定で禁酒中。新商品から旅、ファッション、グルメまで、自身のアンテナに触れたトピックを独自の視点で発信している。






