北海道・利尻島。夏の観光シーズンには多くの人が訪れる美しい島です。その利尻島の沖合で、真っ青な海を埋め尽くすように泳ぐ、巨大なトドの群れが撮影されました。その数、およそ100頭。この映像をドローンで撮影したのは、利尻富士町地域おこし協力隊の松前雅浩さん(@rishiri_ma)です。
「100頭」は現地でも異例の光景
松前さんによれば、利尻では冬から春にかけてトドを見かけることは珍しくないそうです。「普段は10〜30頭ほどの群れで泳いでいることが多いのですが、今回のように100頭近くで泳いでいるのは初めて見ました」と、移住して2年になる松前さんも驚きを隠せません。
撮影されたのは3月26日。トドが集まっているのは、産卵のために沿岸に寄ってきたニシンを食べるためとのこと。最北の海の豊かな生態系が、この「100頭」を呼び寄せたのです。
夏の観光客が知らない、利尻の「本当の姿」
実はこのトドの大群は、利尻が最も賑わう夏の観光シーズンには見ることができません。トドが現れるのは、タラ漁が最盛期を迎える1月ごろや、ニシン漁の時期である3月下旬から5月上旬に限られるからです。
「利尻山が雪をまとって一番綺麗な時期は、実は冬や春なんです」と松前さん。松前さんは札幌から母の出身地である利尻に移住し、協力隊として活動しています。その松前さんにとって、この映像を発信することは、まだ知られていない利尻の魅力を伝える大切なミッションでもあります。
そんな松前さんに、利尻の魅力を聞いてみると…
松前さん:「都会では絶対に見ることのできない絶景が広がっていること。最北の百名山の『利尻山』が特に絶景で登山もできます。しかも利尻にはヒグマがいないので、登山も安全に楽しめるんですよ」
なんと利尻、ヒグマがいないそうです!意外ですよね。厳しい寒さが和らぎ、真っ白な雪山と青い海がコントラストを描くいまの時期こそ、利尻が最も力強く、美しい瞬間なのかもしれません。
■映像提供:松前雅浩さん / 利尻富士町地域おこし協力隊
まつ@利尻富士町地域おこし協力隊 (@rishiri_ma)
ライターコメント
100頭ものトドの集団は、まるで映画のワンシーンのような迫力です。松前さんのお話で印象的だったのは、「夏の利尻しか知らないのはもったいない」という点。「クマがいないから安全に登山ができる」というのも、北海道の山を愛する人にとっては目から鱗の情報ではないでしょうか。いつかこの時期の利尻を訪れてみたくなりました。
<ライタープロフィル>ゆんち
2004年に産経新聞社へ入社。静岡、仙台での事件取材を経て、東京社会部では厚生労働省を担当、派遣労働問題などの社会課題を深く掘り下げる。また、特異なキャリアとして法廷画家を兼務し、数多くの法廷画を手掛けてきた。その後、産経新聞社が発行していたタブロイド紙「SANKEI EX」にてブランド、旅、食をテーマとした執筆活動を展開。南アフリカやオーストラリアなど世界各国を取材で巡るほか、臨時特派員として南太平洋のキリバス共和国への駐在経験も持つ。J-WAVE「TOKYO MORNING RADIO」にて、週1回おすすめニュースを3年間にわたり担当。
現在は2児の母となり、これまでの取材経験に加え、教育、健康、ライフハックへと関心の幅を広げている。「趣味を仕事に!」をモットーとする自称「脱力系ライター」。釣り、温泉、グルメ、そして海を眺めてぼーっと過ごす時間を愛する旅人でもある。長年、酒と旅と釣りを友としてきたが、現在は期間限定で禁酒中。新商品から旅、ファッション、グルメまで、自身のアンテナに触れたトピックを独自の視点で発信している。






