市川市動植物園=(撮影:産経新聞)

市川市動植物園「異動なし」の報告に広がる安心感 パンチくんが作った〝優しいSNS〟の世界

By - emogram編集部・ゆんち
アニマル

4月1日、新しい年度が始まりました。多くの自治体や企業で人事異動のニュースが飛び交う中、千葉県にある市川市動植物園の公式Xが投稿した報告が、今、SNS上で温かな輪となって広がっています。

「中の人も、大きな動きなし」という投稿

3月31日の営業終了後、市川市動植物園の公式Xはこう綴りました。

公式Xより:「市営なので年度末には様々な事があります。人事異動もつきものですが…今回は大きな動きなし。(サル山も、中の人も) 新年度もよろしくお願いします」

この投稿には、2万近い「いいね」と、たくさんの温かなメッセージが寄せられました。パンチくんを心配していたファンから、安心とスタッフへの感謝が届いたのでした。

信頼を築いたのは〝中の人〟のまめな報告にあり?

なぜ、これほどまでに多くの人が、異動なしの報告を「自分のこと」のように喜べるのか。

もちろんそこには、人工哺育で育てられたパンチくんを応援したいという気持ちがあるのは当然ですが、それに加えて、園側がこれまで積み重ねてきたまめな発信によって築いた信頼関係があるのではないでしょうか。

母ザルの育児放棄により人工哺育で育てられ、必死に群れ入りを目指すパンチくん。そんなパンチくんの成長や園の運営状況といったファンが一番知りたい情報を、市川市動植物園の〝中の人〟こと安永崇課長は、多忙な中、日々配信し続けてきました。

その延長線上に、今回の人事異動の報告がありました。いつものまめな報告に加え、多くのファンが心配していたサル山周辺の異動もないことがわかり、安堵とともに感謝の気持ちが広がったようです。

SNSの「応援団」

寄せられたコメントを辿ると、そこにはSNS特有の殺伐とした空気はありません。「お父さん二人の献身的な愛に感謝します」という海外からのメッセージや、「スタッフの皆さんの体調も大切にしてください」という気遣いの言葉などが並びます。

本来、匿名ゆえに強い言葉や厳しい意見も出やすいSNSですが、「感謝」や「優しさ」で満たされていました。市川市動植物園のまめな発信が、「応援団(サポーター)」の温かな輪を広げたようです。

4月1日、市川市動植物園のサル山は「いつも通り」の体制で新年度を迎えました。 パンチくんの群れ入りへの挑戦は、これからも続いていきます。今年度も、パンチくんを温かく見守っていきたいと思います。

ライターコメント

パンチくん担当の飼育員の二人、そして〝中の人〟も変わらず継続とのことで、私もほっとしています。ただ、公営施設である以上、人事異動は避けて通れないものです。「いつまでも今のまま」というわけにはいかないので、そのときが来るまでに、パンチくんが無理なく群れに馴染めていますように…。

<ライタープロフィル>ゆんち

2004年に産経新聞社へ入社。静岡、仙台での事件取材を経て、東京社会部では厚生労働省を担当、派遣労働問題などの社会課題を深く掘り下げる。また、特異なキャリアとして法廷画家を兼務し、数多くの法廷画を手掛けてきた。その後、産経新聞社が発行していたタブロイド紙「SANKEI EX」にてブランド、旅、食をテーマとした執筆活動を展開。南アフリカやオーストラリアなど世界各国を取材で巡るほか、臨時特派員として南太平洋のキリバス共和国への駐在経験も持つ。J-WAVE「TOKYO MORNING RADIO」にて、週1回おすすめニュースを3年間にわたり担当。

現在は2児の母となり、これまでの取材経験に加え、教育、健康、ライフハックへと関心の幅を広げている。「趣味を仕事に!」をモットーとする自称「脱力系ライター」。釣り、温泉、グルメ、そして海を眺めてぼーっと過ごす時間を愛する旅人でもある。長年、酒と旅と釣りを友としてきたが、現在は期間限定で禁酒中。新商品から旅、ファッション、グルメまで、自身のアンテナに触れたトピックを独自の視点で発信している。

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