4月最初の日曜日となった5日、市川市動植物園は昨夜の風雨の名残を感じさせながらも、穏やかな開園となりました。3月に月間9万人という驚異的な来園者数を記録しましたが、雨となった前日4日の土曜日の入園者数は約1,800人。スタッフは「かなり空いている」と感じたそうですが、数字にすると決して少なくはありません。そんな賑わいの中、公式Xから「お願い」が投稿されました。
「歓声」がサルたちを驚かせてしまう
公式Xより:「昨日、子ども達の歓声でサルと飼育員が驚いてしまう場面がありました。みんな、しずかにみようね」
人工哺育で育てられ、母親代わりのオランウータンのぬいぐるみ「オランママ」にしがみつきながら、サル山の群れ入りを目指して奮闘するパンチくん。ただでさえ、サル山のサルたちにとっては見たことのなかった子ザルが警戒の対象になってしまう可能性もあります。
そこで大きな音などサルたちにとって予期せぬストレスがあると、そのはけ口として力の弱いパンチくんに攻撃が及ぶ可能性があるのです。
そんなサルたちにとっては、観覧ゾーンからの大きな声がきっかけとなってストレスがたまり、想定を超えた事態が発生してしまう恐れも。公式Xでは、そうした懸念をもとに、言葉を選びつつも警鐘を鳴らしていました。
梨の花が咲く市川の春
激動の3月が過ぎ、市川市動植物園の周辺のナシ農園では梨の白い花が見ごろを迎えたようです。市川市動植物園がある市川市大町エリアは、ナシの一大産地でもあります。
このナシの花が実を結び、収穫できるころ、パンチくんはいよいよ1歳の誕生日を迎えます。そのころには、さらに体も大きくなり、ほかのサルとも見分けがつきにくくなっているかもしれません。
9万人が熱狂した3月が終わり、4月も注目を集めているパンチくん。私たちに求められているのは、引き続き温かく、静かにサル山を見守ることなのかもしれません。
ライターコメント
「1,800人でも空いている」と感じてしまうほどの熱狂の中にいる市川市動植物園。でも、飼育員やスタッフの皆さんが一番守りたいのは、入園者数の記録ではなく、サル山のサルたちの「心の平穏」なんですよね。激務の中でも言葉を選び、子供たちの歓声を「しずかにね」と諭す優しさには本当に頭が下がります。
<ライタープロフィル>ゆんち
2004年に産経新聞社へ入社。静岡、仙台での事件取材を経て、東京社会部では厚生労働省を担当、派遣労働問題などの社会課題を深く掘り下げる。また、特異なキャリアとして法廷画家を兼務し、数多くの法廷画を手掛けてきた。その後、産経新聞社が発行していたタブロイド紙「SANKEI EX」にてブランド、旅、食をテーマとした執筆活動を展開。南アフリカやオーストラリアなど世界各国を取材で巡るほか、臨時特派員として南太平洋のキリバス共和国への駐在経験も持つ。J-WAVE「TOKYO MORNING RADIO」にて、週1回おすすめニュースを3年間にわたり担当。
現在は2児の母となり、これまでの取材経験に加え、教育、健康、ライフハックへと関心の幅を広げている。「趣味を仕事に!」をモットーとする自称「脱力系ライター」。釣り、温泉、グルメ、そして海を眺めてぼーっと過ごす時間を愛する旅人でもある。長年、酒と旅と釣りを友としてきたが、現在は期間限定で禁酒中。新商品から旅、ファッション、グルメまで、自身のアンテナに触れたトピックを独自の視点で発信している。






