2026年2月8日、よこはま動物園ズーラシアで急逝したホッキョクグマのゴーゴ。日本中に愛された人気者のあまりに突然の別れから2カ月、ズーラシアは詳細な調査結果をまとめた「最終報告」を公表しました。
死因は「自重」による急激な肺の異変
最終報告によると、病理検査の結果、死因は麻酔管理中に発生した「急性心肺停止」でした。300kgを超える巨体を持つホッキョクグマなどの大型動物は、麻酔で横たわった際、自分自身の体重で肺が押しつぶされてしまうことがあります。これにより、血液中に十分な酸素が取り込めなくなったようです。
よこはま動物園ズーラシアでは、今回の事案を重く受け止め、今後は麻酔中にこまめに体の向きを変えることや、早い段階で人工呼吸器を使用するなど、再発防止に向けた具体的な改善策を全国の園館とも共有し、国内のホッキョクグマたちの命を守る知見として活かしていくとしています。
園長メッセージ(全文)
今回の報告に際し、ズーラシアの村田浩一園長は以下のメッセージを寄せています。
「ゴーゴに対する深い哀悼の意と感謝を表するとともに、ゴーゴを応援していただいていたみなさまにご心痛をおかけしましたことを改めて深くお詫び申し上げます。
動物たちの死は、日々懸命に飼育している私たちにとっても悲しみが深いものであり、いつまでも胸が痛み癒されない別れとなっています。ゴーゴの命を終わらせてしまったことには、痛恨の思いを募らせています。
ゴーゴの死因について科学的な検証を行っていくことが、私たちの立場でゴーゴに向き合うことであり、ゴーゴを弔う最善の方法であると考え、これまで専門的な見地からの経過の分析等を実施してきました。そのため、ご心痛をおかけしたみなさまのお気持ちに十分にお応えできなかったことを深謝いたします。
ズーラシアを含む横浜市立動物園は、これからも野生動物保全のための役割と責務を果たし、希少な野生動物たちの命を未来へ繋げていくために、アニマルウェルフェアを重視して今まで以上に努力していく所存です。どうかご理解を賜り、今後もご支援ならびにご協力をお願い申し上げます。
よこはま動物園 園長 村田浩一」
ゴーゴを偲ぶ機会について
よこはま動物園ズーラシアでは、15日から1カ月間、ゴーゴへの感謝を伝える場が設けられることになりました。園内のアマゾンセンターで写真を掲示するほか、手紙投函箱も設置されるということです。

「種の保存(繁殖)」と「個体の安全」という、動物園が常に抱える重い葛藤の中で起きた事故。このデータが、今後のホッキョクグマ飼育の安全性を高める一助となることを願うばかりです。
ライターコメント
悲しい報告の一方で、11日に、秋田県の男鹿水族館GAOではゴーゴの孫にあたる子グマが一般公開の日を迎えました。失われた命があれば、育まれる命がある。動物園が担う「命のバトン」の尊さを改めて感じずにはいられません。ゴーゴを愛したファンの皆さんの優しい眼差しが、今度はこの新しい親子を包み込んでくれることを願っています。
<ライタープロフィル>ゆんち
2004年に産経新聞社へ入社。静岡、仙台での事件取材を経て、東京社会部では厚生労働省を担当、派遣労働問題などの社会課題を深く掘り下げる。また、特異なキャリアとして法廷画家を兼務し、数多くの法廷画を手掛けてきた。その後、産経新聞社が発行していたタブロイド紙「SANKEI EX」にてブランド、旅、食をテーマとした執筆活動を展開。南アフリカやオーストラリアなど世界各国を取材で巡るほか、臨時特派員として南太平洋のキリバス共和国への駐在経験も持つ。J-WAVE「TOKYO MORNING RADIO」にて、週1回おすすめニュースを3年間にわたり担当。
現在は2児の母となり、これまでの取材経験に加え、教育、健康、ライフハックへと関心の幅を広げている。「趣味を仕事に!」をモットーとする自称「脱力系ライター」。釣り、温泉、グルメ、そして海を眺めてぼーっと過ごす時間を愛する旅人でもある。長年、酒と旅と釣りを友としてきたが、現在は期間限定で禁酒中。新商品から旅、ファッション、グルメまで、自身のアンテナに触れたトピックを独自の視点で発信している。






