写真提供:浜中町
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水族館だけじゃない!野生のラッコに逢える奇跡の絶景スポット「霧多布岬」を知っていますか?

By - emogram編集部・ゆんち
アニマル

水族館でも不動の人気を誇る「ラッコ」。しかし、ラッコは絶滅危惧種に指定されており、日本の水族館でも現在見られるのは鳥羽水族館のみ。ところが、そんな絶滅危惧種のラッコの「野生の姿」を、国内で観察できる奇跡のような場所があるのをご存知でしょうか?それは、北海道浜中町(はまなかちょう)にある「霧多布(きりたっぷ)岬」です。

なぜ霧多布岬に?ラッコを育む「豊かな海」の秘密

北海道浜中町にある霧多布岬では、2016年頃から野生のラッコの目撃が増え始め、現在は国内でも数少ない「野生ラッコの生息・繁殖が確認されている地域」として知られています。

なぜ、ラッコたちはこの場所を選んだのでしょうか。その秘密は、岬の背後に広がる「霧多布湿原」にあるようです。湿原が蓄えた豊かな水と栄養分が川を通じて海へと流れ込み、ウニやカニ、貝類といったラッコの大好物が豊富に育つ〝極上のレストラン(藻場)〟を作り出しているのです。

写真提供:浜中町

さらに、波が穏やかで水深の浅い沿岸域は、お母さんラッコが安心して子育てをするのに絶好の環境。森、湿原、川、そして海という雄大な自然の繋がりが、ラッコたちの命を支えています。

野生のラッコに逢うための「3つのコツ」

浜中町の公式サイトによると、霧多布岬でラッコを観察するためには、ちょっとしたコツと準備が必要です。

1. 肉眼では厳しい!「双眼鏡・望遠レンズ」が必須
ラッコが泳いでいる海面まで、岬からは40〜60mもの高低差があります。肉眼で見つけるのは至難の業なので、双眼鏡や望遠レンズ付きのカメラを持参しましょう。岬から車で10分ほどの「霧多布湿原センター」で双眼鏡のレンタル(1日100円)も可能です。

2. 狙い目は「早朝〜午前中」か「夕方」
ラッコは野生動物なので、お腹が空けば広い海へエサ探しに出かけてしまいます。海面にプカプカと浮かんで毛づくろいをしているリラックスした姿を見るなら、早朝〜午前中、または夕方が見つけやすい傾向にあるようです。

3. 一年を通して逢えるけれど「霧と寒さ」に注意
基本的にはオールシーズン観察のチャンスがあります。空気が澄んでいる春や秋冬は見晴らしが良いですが、海風が強いため防寒対策は必須です。逆に夏(6〜8月)は「霧」が発生しやすく、海が真っ白で見えないこともあるため、早朝など時間を工夫するのがポイントです。

写真提供:浜中町

「そっと見守る」ことが最大の保護活動

近年、野生のラッコを一目見ようと多くの人が訪れるようになりました。そこで浜中町では、ラッコと人間が共生していくための「鑑賞ルール」を定めています。

特に注意したいのが「ドローンの使用禁止」です。過去に、ドローンの飛行音に恐怖を感じたラッコが、数週間も岬に寄り付かなくなってしまった悲しい事例もあったそうです。また、大声を出したり、船で近づいたり、遊歩道から外れて植物を踏み荒らす行為もNGです。

浜中町は「人が介入しすぎないことを前提に、ラッコが生き続けられる環境を守る」という方針をとっています。私たちがルールを守り、遠くから「そっと見守る」こと。それが、野生のラッコを未来へ残すための保護になります。

大自然の中でたくましく生きる、野生のラッコたち。北海道を訪れる際は、ぜひ双眼鏡を片手に、奇跡の海を覗きに行ってみてはいかがでしょうか。

写真提供:浜中町

■浜中町公式サイト
https://www.townhamanaka.jp/kankou/2025-1222-1619-28.html

ライターコメント

水族館で見るのとは全く違う、広大な海で自活するラッコの姿を想像するだけで胸が躍ります。湿原からの栄養が海を豊かにし、それがラッコを育んでいるという話に、自然の偉大さを感じずにはいられません。霧多布岬のラッコに、いつか絶対に会いに行きたいと思っています。

<ライタープロフィル>ゆんち

2004年に産経新聞社へ入社。静岡、仙台での事件取材を経て、東京社会部では厚生労働省を担当、派遣労働問題などの社会課題を深く掘り下げる。また、特異なキャリアとして法廷画家を兼務し、数多くの法廷画を手掛けてきた。その後、産経新聞社が発行していたタブロイド紙「SANKEI EX」にてブランド、旅、食をテーマとした執筆活動を展開。南アフリカやオーストラリアなど世界各国を取材で巡るほか、臨時特派員として南太平洋のキリバス共和国への駐在経験も持つ。J-WAVE「TOKYO MORNING RADIO」にて、週1回おすすめニュースを3年間にわたり担当。

現在は2児の母となり、これまでの取材経験に加え、教育、健康、ライフハックへと関心の幅を広げている。「趣味を仕事に!」をモットーとする自称「脱力系ライター」。釣り、温泉、グルメ、そして海を眺めてぼーっと過ごす時間を愛する旅人でもある。長年、酒と旅と釣りを友としてきたが、現在は期間限定で禁酒中。新商品から旅、ファッション、グルメまで、自身のアンテナに触れたトピックを独自の視点で発信している。

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