1996年に市川市動植物園(千葉県)にやってきて以来、多くの来園者に愛され続けているマンドリルのメス「ジョディ」。1990年生まれのジョディはマンドリルとしては超高齢で、昨年からは左頭部の腫れの治療のため展示を休止していましたが、この度、展示エリアへ復帰しました。市川市動植物園の公式Xが6月14日に伝えました。パートナーを亡くし、体調不良などを経て、再び姿を見せてくれたジョディについてお伝えします。
幾度もの命の危機を乗り越えて
ジョディのこれまでの道のりは、決して平坦なものではありませんでした。市川市動植物園の公式サイトによると、2013年に長年ペアを組んでいたオスのゴンが死亡してからは、高齢ということもあり、「気楽にのんびりと余生を過ごしてもらう」という園の方針で1頭での暮らしが始まりました。
しかし2015年、生きるか死ぬかというほど体調を崩して入院。それでも、温度環境が整備された部屋へと移すことで奇跡的な回復を見せたそうです。30歳を過ぎてからは原因不明の不正出血が続き、2023年の夏にはひどい便秘で再び命の危機に直面するなど、綱渡りのような状態が続いていたといいます。
高齢のジョディには麻酔をかけた検査は大きな負担になってしまうため、市川市動植物園のスタッフは毎日の観察と投薬で命を繋ぎ続けてきました。
一進一退で続けるオーダーメイドの工夫
1頭で静かに暮らすジョディに対し、来園者から「狭い部屋でやることもなく過ごしていてかわいそう」「楽しめる工夫をしてほしい」という意見が寄せられることもあったそうです。園はその声に向き合い、ジョディの体調と相談しながら、止まり木を増やしたり、自然木で立体的な足場を作ったり、落ち葉プールを用意したりと、さまざまな試みを続けてきました。
そんな園の懸命なケアと、ジョディ自身の強い生命力が、また一つ大きな奇跡を起こしました。昨年から左頭部の腫れの治療のため展示を中止していましたが、このたび快方へと向かい、ついに展示エリアへと戻ってきたのです。
公式Xより:「まだ暫くは経過観察が続きます。ジョディの頑張りを応援してください」
無事に私たちの前へ姿を見せてくれたものの、高齢であることに変わりはなく、これからも慎重なケアは続きます。今回の不調も克服したジョディの姿に、元気をもらった来園者も多いのではないでしょうか。
ライターコメント
パンチくんのいるサル山が大きな注目を集める市川市動植物園ですが、園内にはジョディのように深く愛されている「隠れたスター」がたくさんいます。スマトラオランウータンのイーバンやウラン、人気のレッサーパンダやアカテタマリンなど、どの動物も飼育員の愛情に包まれて暮らしています。現地を訪れた際は、ぜひゆっくり時間をかけて、魅力あふれる仲間たちとの出会いを楽しんでください。
<ライタープロフィル>ゆんち
2004年に産経新聞社へ入社。静岡、仙台での事件取材を経て、東京社会部では厚生労働省を担当、派遣労働問題などの社会課題を深く掘り下げる。また、特異なキャリアとして法廷画家を兼務し、数多くの法廷画を手掛けてきた。その後、産経新聞社が発行していたタブロイド紙「SANKEI EX」にてブランド、旅、食をテーマとした執筆活動を展開。南アフリカやオーストラリアなど世界各国を取材で巡るほか、臨時特派員として南太平洋のキリバス共和国への駐在経験も持つ。J-WAVE「TOKYO MORNING RADIO」にて、週1回おすすめニュースを3年間にわたり担当。
現在は2児の母となり、これまでの取材経験に加え、教育、健康、ライフハックへと関心の幅を広げている。「趣味を仕事に!」をモットーとする自称「脱力系ライター」。釣り、温泉、グルメ、そして海を眺めてぼーっと過ごす時間を愛する旅人でもある。長年、酒と旅と釣りを友としてきたが、現在は期間限定で禁酒中。新商品から旅、ファッション、グルメまで、自身のアンテナに触れたトピックを独自の視点で発信している。
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