すみだ北斎美術館(東京都墨田区)で、江戸時代に浮世絵などの企画から販売まで手がけた「板元(はんもと)」の世界を紹介する企画展「北斎×プロデューサーズ 蔦屋重三郎から現代まで」が3月18日~5月25日まで開催されます。
大河ドラマに肖った展示会
NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(日曜午後8時)で俳優、横浜流星(28)さんが主演を務める役柄で話題の江戸時代の〝メディア王〟こと蔦屋重三郎(つたやじゅうざぶろう)ら板元と呼ばれる、版画や版本といった、現代でいう出版社や本屋を兼ねたメディアを取り扱っていた存在が、浮世絵師の葛飾北斎をどのようにプロデュースし、どんな作品を世に送り出してきたのかを辿る展覧会ということです。
テーマは「プロデューサーズ」
従来の展覧会なら、作品を生み出してきた北斎にフォーカスを当てるケースが多かったのですが、今回は「プロデューサーズ」、つまりアーティストの才能を見つけ、ともに活動し、アーティストを成功へ導くというプロデューサー側にフォーカスが当てられています。
北斎の名画「冨嶽三十六景」 をヒットさせた西村屋与八(にしむらやよはち)についても取り上げています。蔦屋重三郎とはライバル関係であったといわれ、大河ドラマべらぼうでは、俳優の西村まさ彦さん(64)が演じる役どころです。

別の視点から見るアーティストの成功への道筋というのは、多くの北斎やべらぼうのファンだけに限らず、メディアやプロデューサー業に関わる多くの方にとっても興味深い内容ではないでしょうか。