H1N1インフルエンザウイルスの電子顕微鏡写真(国立感染症研究所提供)

まだ暑いのに…9月にインフルエンザが流行 原因、予防策は?

By - emogram編集部
ライフ

インフルエンザの感染者が全国で増加しているようです。

先週1週間(9月1日~7日)のインフルエンザ感染者数は、福岡県では1医療機関あたり「1.2人」と流行入りの目安「1」を突破。長野県でも同じ週のインフルエンザ感染者数が1医療機関あたり1.47人となり、小中学校で学級閉鎖などが相次いでいるようです。

また沖縄県は9日、玉城デニー知事がインフルエンザに感染し、10日まで自宅療養する予定だと発表しています。

なぜこの時期に流行?

インフルエンザといえば例年、12月~3月の寒い季節に流行すると言われてきました。

まだまだ暑さが残るこの時期になぜ発症者が増加しているのでしょうか。考えられる理由として、主に次の点が挙げられます。

(1)猛暑によるエアコン使用
エアコンの冷房や除湿機能で室内の湿度を下げ、インフルエンザウイルスが生存しやすい環境を作り出すことがあります。室温保つために窓を閉め切ることが多くなり、ウイルスが含まれた空気が室内に滞留、感染リスクをさらに高めるようです。

(2)免疫力の低下
猛暑の影響で蓄積型熱中症、夏バテの発症者が増加しており、それにより免疫力が低下し、ウイルスや細菌にかかりやすくなります。エアコンの使い過ぎも自律神経を乱し免疫力低下につながるため、感染が増える可能性があります。

(3)新学期で接触増加
9月に入り学校が再開したことで、児童・生徒間の接触機会が増加。その結果、感染が増えた可能性があります。

(4)検査数の増加
コロナと同時に検査する人が増え、インフルエンザが可視化されやすくなりました。

予防策は

インフルエンザの予防には、次の対策が効果的だと言われています。

・こまめな手洗い・うがい
・1時間に1〜2回、数分間の換気(エアコン使用時でも)
・免疫力の維持(蓄積型熱中症、夏バテの予防)

SNS上の感情

9月にも関わらず全国でインフルエンザが流行し始めたことに対して、SNS上ではコメントが相次いでいます。

emogram編集部では、この話題に対するSNS上のコメントを独自に分析しました。

分析の結果、コメントは大きく以下のように分類されました。

 

主な「心配・懸念」の声(45%)

「もうインフルエンザが流行ってんの!? 早すぎ」

「え? まだかなり暑いんですけど。前はインフルエンザって冬の寒い時に流行したよね」

「コロナ流行地域でインフルエンザ流行かぁ」

「この時期にインフルエンザが流行‥コロナも収束せず‥」

「ワクチンで免疫なくなったのね」

主な「対策・予防意識」の声(30%)

「マスク、手洗い、換気と3密回避で感染予防を」

「手洗いうがい、ヨーグルト食べる、24時になったら寝る、寝床でスマホ見ない」

「冷房で乾燥してきたら加湿や換気して、空気の入れ替えと室温の下げ過ぎにならないようにしなきゃ」

「早めのワクチン接種をしようかな」

「うちの病院も複数の病棟でコロナ患者さん急増でやっと落ち着いてきました」

主な「驚き」の声(15%)

「この夏、季節外れのインフルエンザ A型に罹患して驚いた」

「なんでこんな暑いのにインフルエンザの流行期ってわけわからん」

「まだ9月なのに何なの? 今までの常識が通用しなくなってる…怖い」

「もう季節も季節感染症もまったく関係ない」

「かなり早く流行り出しているそうな💦 早すぎ! インフルエンザ」

まとめ

今回の分析では、日本の複数の地域でインフルエンザが例年より早く流行期に入っていることに対し、心配や懸念の声が多くを占めました。ほかにも例年冬に流行期を迎えるインフルエンザがこの時期に流行ることへの驚きの反応、結局は規則正しい生活をして免疫力を高めるのが大事といったコメントも見られました。

ライターコメント

こまめな手洗い・うがい、規則正しい生活、適切な湿度管理、換気など基本的な行動を行うことが、結局はインフルエンザや新型コロナ、風邪も含めた感染症への対策に有効なようです。

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