女優の見上愛さん(25)が一ノ瀬りん、上坂樹里さん(20)が大家直美というヒロインをそれぞれ演じるNHK連続テレビ小説『風、薫る』(月~土曜午前8時)の第36話が18日放送され、看護婦見習のりんが実習で担当することになった和泉千佳子(仲間由紀恵さん)のド迫力のセリフ回しに、多くの視聴者が、仲間さんが主演を務めた代表作『ごくせん』(日本テレビ系)を思い出し、この日、Xでは「ヤンクミ」がトレンド入りしました。
看護をりんにやらせたいと提案する病院側
ドラマはこの日から第8週「夕映え」(第36~40回)に入りました。りんや直美たち梅岡女学校付属看護婦養成所1期生の見習い実習が帝都医科大付属病院で行われる中、入院してきた和泉侯爵家の妻・千佳子は病院生活が気に入らず、「退院させてもらいます」などと言って教授の今井益男(古川雄大さん)ら病院側を困らせました。
この日の放送で、今井たちはりんと直美を院長室に呼び、千佳子の看護をりんにやらせたいと提案しました。看護担当のバーンズ(エマ・ハワードさん)は、問題が起きたときに養成所のせいにしようという医師たちの魂胆を見抜き、この話に猛反対しますが、直美は、りんは武家の娘で、よくも悪くも患者の心に触れる看護ができるとバーンズを説得。
「言葉には責任が伴います」
りんは悩んだ末「やらせてください! 私、一ノ瀬りん、まだ見習の身で未熟ではございますが、精いっぱい努めます」と千佳子の担当に立候補しました。まさに教授たちの思う壺になり、バーンズは天を仰ぎますが、「りん、直美。私は、あなただけではなく、直美の言葉を信じました。言葉には責任が伴います。患者のため2人で協力しなさい」と指示しました。
りんは千佳子がいる個室を訪れ、看護婦の意義を説明して自分はその見習生だと丁寧にあいさつしますが、千佳子は「女中でないなら一体何をしてくださるの?」と言ってりんをにらみました。
「無礼者!恥を知りなさい!」
また看護婦の存在意義に懐疑的で、りんが脈をとろうとしたり、食事や「お通じ」について聞くと、「無礼者!恥を知りなさい!」と激昂し、りんを病室から追い出しました。
それでもりんはめげず、次の日も病室に足を運び、心を寄せようと「奥さまのお辛い気持ちは分かります」と声をかけますが、千佳子は枕を投げつけて「気持ちがわかるなんてたやすく言わないでちょうだい!」と激怒。「私は病人であなたは私を看護する看護婦とやらなんでしょ? 思いあがらないで」とすごみました。
SNSの反応
「風、薫る」第36話で、主人公りんが和泉侯爵家夫人・千佳子の看護を引き受ける展開に多くの反響が寄せられました。
■ 直美の機転と、りんとの「バディー感」への称賛: 直美の機転の利いた通訳に対し、「ストレートな表現の英語をうまく相手に嫌な気持ちにならないように日本語訳をしているところがすごい」と絶賛の声があがり、「性格の正反対の直美とりんはお互いを補えあえるいいバディー」と、2人の関係性にも期待が高まっています。
■ 『源氏物語』の演出と千佳子の心情への分析:千佳子が『源氏物語』の「御法」を読んでいた場面には、「見上愛さんが、『光る君へ』で中宮彰子を演じられたこととのつながりを意識してか…フフフっと思ってしまいました」と他作品と結びつけて楽しむ声や、「病に倒れた紫の上はやがて亡くなってしまう…千佳子さんは自分と重ねて悪い方悪い方に考えてしまっている」という鋭い分析が寄せられました。
■ 頑なな患者への共感と「言葉」の難しさ:りんを頑なに拒絶する千佳子に対し、「あのわがままの裏にある病への恐怖や孤独を想うと切なくも思ったりもします」と心情を慮る声が上がる一方、りんの言葉には「気持ち分かるよは気軽い言ってはいけないよ」「健康な人に言われると結構きついセリフです」と、患者と向き合う難しさを指摘する意見も見られました。
ライターコメント
仲間由紀恵さんの「無礼者!恥を知りなさい!」というド迫力のセリフに、思わず『ごくせん』のヤンクミを思い出して背筋が伸びた視聴者も多かったのではないでしょうか。一方で、病への恐怖や孤独から心を閉ざす千佳子と、良かれと思って発した言葉で逆に彼女を傷つけてしまうりんの対峙は、「患者の心に寄り添うこと」の本当の難しさをリアルに描いていました。『光る君へ』のオマージュを思わせる小道具の演出など、細部まで見どころが詰まった第36話。直美という心強いバディーの存在に助けられながら、りんがどのように千佳子の頑なな心の壁を解きほぐしていくのか。明日からの展開がますます楽しみです。






