女優の見上愛さん(25)が一ノ瀬りん、上坂樹里さん(20)が大家直美というヒロインをそれぞれ演じるNHK連続テレビ小説『風、薫る』(月~土曜午前8時)の第37話が放送され、直美が自らのことを「ズルい女」ではなく「ズル賢い女」だと切り替えした展開に、多くの視聴者から喝采が送られました。
助教授の藤田をほめ殺しにする病室の面々
りんは、乳がんで入院している和泉侯爵家の夫人・千佳子(仲間由紀恵さん)の担当になりましたが、対応に苦戦中です。
一方の直美は、苔癬で入院している丸山忠蔵(若林時英さん)から率直な言葉を突きつけられショックを受けながらも、自分なりのやり方で患者との距離を詰めてうまく振る舞っています。そんな直美はこの日、丸山を巻き込んで助教授の藤田邦夫(坂口涼太郎さん)をほめ殺ししました。丸山に「藤田先生。先生のおかげでよくなってきました。大家さんが、『先生はよく患者を診ている優しい名医だ』と(言っていた)。なあ!?」と言わせた後、病室にいる患者全員に「うん!」と共感させる芝居を打ちました。
「よ! 名医!」という掛け声
すると藤田は「大家さんが?」と即座に反応。別の患者の「そうそう、先生の腕は一流だって」という声に気分をよくし、態度をコロッと変えると、看病婦の永田フユ(猫背椿さん)に「やはり、看護婦は違うな。ほら、キミ、患者には大家さんのようにもっと優しく」と指示しました。そして「換気は大事だ」と言って窓をあけて出て行くと、病室から「よ! 名医!」という掛け声があがりました。
藤田が去っていくと、丸山は「あんな感じでよかった?」と尋ね、直美は「はい。ありがとうございます」と感謝しました。この連係プレーにさすがのフユも「あんた、ほかの見習いたちと違って…ずいぶんズルい女ね」と感心。それに対して直美は「ズル賢い女って言ってくれます?」と「訂正」を求めました。
家族の言葉に戸惑う千佳子
そんななか、千佳子の見舞いに夫の元彦(谷田歩さん)と息子の行彦(荒井啓志さん)がやってきました。千佳子は病院生活への不満を口にし、手術をしても治る見込みは半分もないと不安を漏らします。
しかし行彦は、それでも手術をしなければその半分の可能性すら失われるとし「手術を受けるしか道はありません」と説得。「わがままを言っている場合じゃありませんよ」と諭しました。だが千佳子は、「わがまま」という言葉を受け入れられません。
さらに元彦から「ほら、千佳子の好きなカステラを買ってきた。少しは機嫌を直しなさい」と声をかけられても、本人に「機嫌が悪い」という自覚がないため、ただ戸惑うことしかできませんでした。
お互いを「呼び捨て」にする同期
実習を終えた詰所では、玉田多江(生田絵梨花さん)や泉喜代(菊池亜希子さん)、柳田しのぶ(木越明さん)、東雲ゆき(中井友望さん)、工藤トメ(原嶋りんさん)の同期がお互いを「呼び捨て」にして笑い合い、確かな連帯感が生まれ始めていましたが、りんは、ひとり中庭の切り株に座りナイチンゲールの本を読みながら悩んでいました。
直美はそんな彼女に寄り添います。そして、健康な自分たちがどれだけ寄り添おうとしても、患者と同じ気持ちになることなどできないとしつつも、トレインドナースとして患者の気持ちをわかるように努めるしかないのではと語りかけます。
おにぎりをほお張る同期たち
そこに同期たちがやってきます。5人はなかなか帰ってこない2人を心配し、りんと直美のためにおにぎりを作って持ってきてくれました。7人はござの上に座っておにぎりをほお張りました。少しだけ元気が出るりんでしたが、やはり千佳子のことが頭から離れず「奥様は今ひとりよね…。だけど…さびしくないのかしら…」とつぶやきました。
SNSの反応
NHK朝ドラ「風、薫る」の第37話の放送に対し、りんと直美の同期の関係性の変化や成長を楽しむ視聴者から多くのコメントが寄せられています。
■看護婦見習いたちの絆の深まり:「最初は仲悪かった仲間が仲良くなっていくのは王道だけど名前を呼び捨てで距離が縮まるのはなかなか素敵」と、キャラクター間の距離が縮まったことへの好意的な声が多数上がっています。「日に日に仲間意識が強くなって、お互いを理解し合えて来たようで嬉しくなりますね」「和むぅ~(^o^)」など、関係性の深まりを温かく見守る視聴者が多いようです。
■直美の処世術と「直美さん」呼び:お互いを呼び捨てにする中で、「”直美さん”は変わらない。笑」という指摘も。「直美は同情買うのも おべっかも上手い ズルいんじゃなくて『ズル賢い』」と、その巧みな処世術が注目されています。「直美とりんはいい相棒になっていくんやろうな」と、今後の関係性に期待が寄せられています。
■キャラクターへのエールと客観的評価:鼻血を見て倒れる見習いには「手術時の器械出しは出来ませんね。でも、頑張ってお嬢さま!」と応援の声が。「私が、今覚えられているのは、りん、直美、多江」といった、りんや直美の同期の名前を覚えようとしているという感想も寄せられました。
ライターコメント
患者と適度な距離を保ちつつ、機転を利かせて周囲を巻き込んでいく直美の「ズル賢さ」は、過酷な現場を生き抜くための立派な才能であり、見ていて非常に痛快でした。一方で、患者の心に寄り添おうと愚直に悩み続けるりんの不器用さもまた、看護婦としての大切な資質だと思います。対照的な2人と、様々な経歴を持つ同期たちの個性がパズルのピースのように補完し合い、今後、素晴らしいチームになっていく予感がしました。過酷な実習の中で深まる彼女たちの連帯感から、今後も目が離せません。






