佐賀県が20年という歳月をかけて生み出した、オリジナル柑橘「にじゅうまる(品種名:佐賀果試35号)」。 この名前、お店で見たことがある方もいるのではないでしょうか?
このにじゅうまるですが、毎年3月ごろ出荷されています。そこで、にじゅうまるの「おいしさの正体」について、佐賀県果樹試験場の開発担当者にたっぷり伺いました!
膨大な数の「兄弟たち」から選ばれた!?
佐賀県の担当者によると、「にじゅうまる」が誕生するまでには、膨大な数の「兄弟たち」との選別があったそうです。一度の調査で100個以上の食味試験を行うこともあり、それは想像を絶する困難さだったといいます。

育成者のコメント:「食味は良くても、実が安定しなかったり、病気や寒さに弱かったり…。美味しいだけでなく、農家さんが栽培しやすく、経営の向上に繋がる『優良な特性』をすべて兼ね備える個体を見つけるのは、本当に至難のワザでした」
多くの候補が脱落していく中、奇跡的にすべてをクリアしたのが、この「にじゅうまる」だったのです。
「これだ!」と確信させた、イクラのような食感
数ある組み合わせの中から、選抜担当者が「これは伸びるポテンシャルがあるぞ」と確信したのは、その独特の食感と風味でした。
選抜担当者のコメント: 「断トツに食味が良く、万人受けする爽やかな風味。そして何より、イクラのようなぷちぷちとした食感が特徴的でした。調査を重ねるごとに、『これはいい品種になるかもしれない』と期待が膨らんでいきました」
2ヶ月間の「お昼寝」が、甘さの魔法
ところでこの「にじゅうまる」ですが、収穫してすぐに出荷されるわけではありません。約2ヶ月間、貯蔵庫でじっくりと「お昼寝(貯蔵)」をさせます。この期間に、果実の中で劇的な変化が起きるのです。

果汁が濃縮されることで糖度が上がり、逆に酸度は少しずつ下がって味がまろやかに。この熟成期間を経て、ジューシーでとろけるような甘さへと仕上がります。
ハズレなし!どれを手に取っても「◎」
だれもが知りたい、〝おいしい個体を見分けるコツ〟。もし地元の関係者のみ知っている裏ワザなどがあったら教えていただきたいのですが…。
開発担当者のコメント:「光センサー選果機で糖度も外観も厳しくチェックし、合格したものだけが『にじゅうまる』として出荷されます。つまり、『にじゅうまる』のシールがあれば、どれを食べても美味しいです!」
見分け方不要、という圧倒的な品質保証。まさに「◎(二重丸)」の名に恥じない自信作です。
最高の状態で届けるための「3月解禁」
今年は例年より少し販売開始を待っている状況で、出荷は3月からとなります。これは、プロジェクト会議で果実の状態を吟味し、最高の状態のものを送り出すための戦略なのだとか。
厳しい選別を勝ち抜き、2ヶ月の熟成を終えた佐賀の宝物。 春の訪れとともに、その「ぷちぷち食感」をぜひ体験してみてください!
ライターコメント
「にじゅうまる」のミカンには独特の二重丸マークが付いていて、私も店頭で気になっていたのですが、佐賀が誇るオリジナルブランドだったとは初めて知りました。青森のリンゴは雪の中でお昼寝させて甘くなる…と言いますが、ミカンにもその手法が使われていることは知りませんでした。新たな発見でした!
<ライタープロフィル>ゆんち
旅、食、釣りが好きな脱力系ライターです。田舎の町が好きで、旅先では温泉に入ったりおいしいものを食べたり、ぼーっと海を眺めたりして過ごしています。長年、取材の傍ら飲んで旅して釣りをして…という日々を過ごしていましたが、2人の子供を出産後、教育や健康、ライフハックにも目覚め、現在は期間限定で禁酒中。「趣味を仕事に!」をモットーに、新商品や旅行、ファッション、グルメなど、気になったことを記事にしていきます。












