【7月2日12時58分更新】俳優の佐藤二朗さん(57)がドラマで共演した橋本愛さん(30)へハラスメント行為をしたと報じた文春オンラインの記事について、佐藤さんが所属する芸能事務所「フロム・ファーストプロダクション」が1日、声明を発表。声明では「事実とは異なる内容や、一方当事者からの主張のみを前提として構成されている部分が含まれており、弊社としては、その内容を到底受け入れることはできません」と反論し、騒動の引き金となったドラマ『夫婦別姓刑事』(フジテレビ)の撮影現場での詳細な経緯を公表しました。
「すべての『事実』が明らかになることだけを望んでいます」
佐藤さん本人も「フジテレビのスタッフと共演者と共に誠実に芝居を行った事がこのような報道になってしまって大変残念です。僕は、すべての『事実』が明らかになることだけを望んでいます」とコメントを寄せています。
事務所による時系列での経緯
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| クランクイン前 | ・橋本さんの事務所からフジテレビへ、過去の被害によるトラウマ(身体接触の制限等)を伝達。 ・フジテレビのプロデューサー(P)から佐藤のマネージャーに伝達されるが、「芝居に制限をかけない方が良い」と判断し、佐藤さん本人には伝えないことで合意。 |
| 3月22日 (1話撮影中) |
夫婦のコントシーンの芝居中、佐藤さんの指が橋本さんの顎に触れてしまう。(※この時点では佐藤さんは身体接触の制限を知らされていない) |
| 3月23日 (翌日) |
フジテレビPから佐藤さんへトラウマの件が初めて知らされる。話し合いの末、「肩と腕以外を触るときは事前確認が必要」というルール(レギュレーション)が決定。 |
| 1話撮影後 | 佐藤さんがスタッフ同席のもと橋本さんの楽屋を訪問。演技を称賛すると共に、「トラウマがあるなら事前に相手に共有すべき」「その状況が続くなら俳優を続けるべきではないと個人的には思う」と伝える。(※専門家よりハラスメント非該当と確認済) |
| その後〜 | 佐藤さんは決定したルールを一貫して守り、クランクアップを迎える。 |
何がすれ違いを生んだのか?(今回の問題点)
| 情報共有における判断と問題点 | |
|---|---|
| 橋本さん 事務所 | トラウマを申告したものの、「日常動作の芝居は問題ない」と伝え、共演者(佐藤さん)へ情報を共有するかどうかは「番組側にお任せする」と一任した。 |
| フジテレビ (番組制作側) |
接触制限の可能性を聞いていたが、性的なシーンがないため専門家(インティマシーコーディネーター)を入れる必要はないと判断した。 |
| 佐藤さん 事務所 | マネージャーは情報を把握したが、「日常動作は問題ないなら、芝居に制限をかけない方が良い」と考え、プロデューサー了承のもと佐藤さん本人に情報を伏せて現場に立たせた。 |
※フロム・ファーストプロダクションの声明に基づき作成
SNSは情報共有のあり方を問う声多数
SNSでは、 共演者のスタンスに対する賛否の声も一部で見られるものの、「マネージャーを含め、現場のコミュニケーション不足が一番の原因」といった指摘が相次いでいます。さらに、第一報を報じた週刊文春の報道姿勢に対しても、疑問や不信感を投げかける声が上がっています。
フジ「厳重注意したことは事実」
フジテレビは2日、佐藤さんが同局系『夫婦別姓刑事』で共演した橋本さんへハラスメント行為をしたと報じた文春オンラインの記事についてコメントを発表しました。
同局は「まず、当社としては、今回の記事の掲載について、関係者のプライバシー侵害や二次被害に繋がるおそれが高いものと考え、掲載中止を強く申し入れましたが、それにもかかわらず記事の掲載に至ったことは大変遺憾です。現に、今回の記事を契機として、関係者の方々に対する誹謗中傷が行われている状況について当社は深く憂慮しており、こうした誹謗中傷は厳に控えていただくようお願い申し上げます」としました。
また、「本件は、プライバシーに関わる事項であり、関係者の二次被害を防止する観点から、当社から詳細を申し上げることはできませんが、当社から男性俳優の言動について、厳重注意を行うとともに、再発防止を求めたことは事実です。なお、当社としては、男性俳優が撮影中に女性俳優の顔に触れた点を問題として捉えているものではありません。男性俳優が、女性俳優が演技上の制約を有することになった経緯を認識しながら発した言葉等が、外部弁護士による調査において問題視されたことを受けて、当社は、『フジ・メディア・ホールディングス グループ人権方針』に則って、これまで適切な環境調整や関係者への配慮・保護に努めてまいりました」と明かしました。
そのうえで、「当社は、過去に辛い経験をされた方に対して、それによる不自由や制限を当然に受け入れるべきだという意見には与しません。そのような言葉を投げかけることこそが、二次加害や誹謗中傷に他ならず、人権尊重を掲げる当社としては、そのような行為を許容することはできません。当社は、引き続き、心理的安全性の保たれた制作現場づくりをはじめ、人権の尊重も含むサステナビリティ課題全般についての取り組みを推進してまいります」としています。






