フルタイム勤務で3人の子供を育ててきたしらたまさんの長男は東京大学に推薦入試で合格を果たしました。東大へと子供を送り出した保護者へのインタビューから、これからの時代の子育てのヒントを探る、全10回にわたる特別連載の第3回目は、長男が取り組んだ「進研ゼミ」の活用法や、東大合格の土台となった「超高コスパな学習環境」についてです。
保育園から大学まで「オール国公立」
「東大生」と聞くと、幼少期から複数の習い事を掛け持ちし、小学生になれば進学塾へ通うといった、そんな「教育課金」のイメージを持つ人も多いかと思います。しかし、保育園から高校まですべて地元の公立校に通い、東大へ進学したしらたまさんの長男は習い事もシンプルでした。
しらたまさん:「長男が3歳のとき、実家の近くに個人の先生がやっているピアノ教室があって、そこに通わせていました。家庭的なところで家の都合に合わせてくださるような、おばあちゃんが教えてくれる感覚の教室でした。特段才能があるとかコンクールに出るとかではなく、気晴らしという感じで、結局高校生まで続けていました」
なんと幼少期の習い事はピアノのみだったそうです。
しらたまさん:「あとは泳げるようになったらいいと思ったので、小学校に入ってから5年生くらいまでスイミングをやりました。一通りの泳ぎ方をマスターして卒業しました」
学習面でも、小学校時代は塾通いなどは一切なし。本格的に塾に通ったのは、高校受験を控えた中3の秋ごろの数カ月間と、高校1年生のときだけだったといいます。
唯一の教材は「進研ゼミ」。シール集めが原動力に
青森でのびのびと育ち、塾にも通っていなかったしらたまさんの長男。そんな長男が、小学校入学前から中学3年生まで唯一続けていた学習法は、ベネッセコーポレーションの通信教育「進研ゼミ」でした。
しらたまさん:「学校に行くちょっと前くらいから進研ゼミ(こどもちゃれんじ)を始めて、ずっと続けていました。やっぱり文字を書いたりメモしたりするのが結構好きだったので、机に向かって地道な作業をする進研ゼミの教材が性格的に合ってたんだと思います。旅行に行っても『何時何分、どこ到着』とその日のスケジュールをずっとメモしてるような子でした」
通信教材といえば「親が言わないと手付かずで溜まってしまう」という悩みもよく聞かれます。しかし、しらたまさんはここでも「見守り」の姿勢を崩しませんでした。
しらたまさん:「進研ゼミについて『ちゃんとやりなさい』といった声掛けをした記憶は、ほとんどないんです。進研ゼミは課題を提出するとシールがもらえるのですが、私が言わなくてもシールを集めたい気持ちから本人が一生懸命やってて、私は『あ、やってる、ありがたいな』という感じでした」
「シールを集めたい」「書くのが楽しい」という子供自身のモチベーションをうまく原動力にする。塾へ通わずとも、この日々のマイペースな積み重ねが「自ら机に向かう」という自学自習の基礎をしっかりと築き上げていたのです。
【お役立ちデータ】進研ゼミ しらたまさんの長男が活用していた「進研ゼミ」は、0歳から18歳までを対象とした大手の通信教育サービスです。年齢や学年に合わせた教材が毎月定期的に届くシステムで、現在は従来のテキスト学習に加え、専用タブレットを使用したデジタル学習中心のコースも広く展開されています。(受講費や学習スタイル、タブレットの動作要件などの詳細は学年や年度によって異なるため、最新の情報は公式サイト等で確認が必要です)
進研ゼミ・こどもちゃれんじ:公式サイト
ライターコメント
進研ゼミを小学校前から中学3年生まで、親に言われることなくコツコツと続けたなんてすごいですよね。その成功のカギは、あれもこれもと塾や習い事を詰め込まず、子供のペースを大切にしたしらたまさんの「のびのび子育て」があったからかもしれません。スケジュールが余白なく埋め尽くされていると、子供自身が自発的に何かを始めるエネルギーは湧きにくいもの。周りの熱量に焦ってつい「教育課金」に走りがちですが、子供を信じて見守るしらたまさんの大らかなスタンスを、私も見習いたいと思いました。
<ライタープロフィル>ゆんち
2004年に産経新聞社へ入社。静岡、仙台での事件取材を経て、東京社会部では厚生労働省を担当、派遣労働問題などの社会課題を深く掘り下げる。また、特異なキャリアとして法廷画家を兼務し、数多くの法廷画を手掛けてきた。その後、産経新聞社が発行していたタブロイド紙「SANKEI EX」にてブランド、旅、食をテーマとした執筆活動を展開。南アフリカやオーストラリアなど世界各国を取材で巡るほか、臨時特派員として南太平洋のキリバス共和国への駐在経験も持つ。J-WAVE「TOKYO MORNING RADIO」にて、週1回おすすめニュースを3年間にわたり担当。
現在は2児の母となり、これまでの取材経験に加え、教育、健康、ライフハックへと関心の幅を広げている。「趣味を仕事に!」をモットーとする自称「脱力系ライター」。釣り、温泉、グルメ、そして海を眺めてぼーっと過ごす時間を愛する旅人でもある。長年、酒と旅と釣りを友としてきたが、現在は期間限定で禁酒中。新商品から旅、ファッション、グルメまで、自身のアンテナに触れたトピックを独自の視点で発信している。
東大生を育てたおかん
東大生を育てたおかん(2)「絵本」に囲まれた環境と、多忙な母を支えたもう一人の存在
東大生を育てたおかん(1)忙しすぎて手が出せない環境が息子の自走力を伸ばした






