小川吾郎を演じる甲斐翔真さん

NHK朝ドラ『風、薫る』(106)待望の妊娠なのに…視聴者が喜びきれなかった理由

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エンタメ

女優の見上愛さん(25)が一ノ瀬りん、上坂樹里さん(21)が大家直美というヒロインをそれぞれ演じるNHK連続テレビ小説『風、薫る』(月~金曜午前8時、土曜は1週間の振り返り)の第106話が24日放送され、日清戦争が開戦する中、直美の妊娠が判明。戦争によって夫婦の未来に大きな不安が影を落とす展開に加え、戦地の病院で看護にあたるりんと直美の同期・玉田多江(生田絵梨花さん)が女性看護婦への偏見にさらされる厳しい状況が描かれ、SNSでは、視聴者から様々な反響が寄せられています。

日清戦争の開戦から3カ月が経過

日清戦争の開戦から3カ月が経ちました。連戦連勝を伝える新聞記事を傍らに、直美と軍人の夫・吾郎(甲斐翔真さん)が暮らす小川家では穏やかでありながらも、どこか微妙な朝を迎えていました。

吾郎の制服のボタンが取れかかっているのに気づいた直美は、不器用な手つきで針仕事に悪戦苦闘。「もう、どうしてこんなにすぐボタン取れちゃうの?何、私の付け方のせい?」と拗ねる直美に、吾郎は慌てて首を振りました。

「もしかして赤ちゃんじゃない?」と問うりん

恵風看護婦会の事務所で体のだるさを感じて座り込む直美に、りんは「もしかして赤ちゃんじゃない?」と問いかけます。

直美はその問いに対して思い当たる節があったのか「え?あ…」と察し、りんは「おめでとう!」と祝福の言葉をかけましたが、直美はどこか素直に喜べません。戦時下という状況もあり、仕事で帰りが遅くなる日が増えた吾郎に、直美はなかなか妊娠の事実を伝えられずにいました。

多江から届いた手紙と新聞の切り抜き

そんなある日、事務所に多江からの手紙と新聞記事の切り抜きが届きました。広島の陸軍病院で負傷兵の看護にあたる多江。戦いで傷を負った軍人が次々と運び込まれてくる中、軍人に対して問診など普段通りの丁寧な看護を行っていると、上官軍人が、多江と話していた負傷軍人のことを注意しました。それに対して「ここは病院です。会話せずに看護はできません」と多江が正論を投げかけたところ、地元紙に「看病で触れ合い、生じる恋情」と、不適切な関係を疑うような投書記事が掲載されてしまったといいます。

多江は、軍人患者から、治療中であってもみだりに女性と話してはいけないなどと不当な叱責を受けながらも、懸命に看護を続けていました。それに対して、直美は「腹が立つ…」と悔しさを募らせました。

リウマチに苦しむ佳枝を懸命に支えるりん

りんは派遣先の宮川家で、リウマチに苦しむ男爵家夫人・佳枝(相田翔子さん)の看護を続けていました。自分で起き上がれないもどかしさを抱える佳枝のため、りんはベッドに固定できるイスを手すり代わりに工夫するなど、佳枝を支えていました。

看護の現場でそれぞれが課題に向き合うなか、なかなか吾郎に妊娠のことを言い出せない直美は、「私…お母さんになれると思う?」と不安を吐露します。りんは「直美さんはねぇきっと怖くて、ほめ上手ないいお母さんになると思う」と明るく背中を押しました。

「赤ちゃん。いるみたい。赤ちゃん、ここに」

その夜、直美は、帰宅した吾郎との夕食の席で、ついに妊娠の事実を打ち明けます。「吾郎さん、出征の時期はいつ頃になるか、大体でもわからない?」「吾郎さんが行く前に産みたいって思って。赤ちゃん。いるみたい。赤ちゃん、ここに」。直美はそう言ってお腹を押さえました。

驚きながらも喜びを噛み締める吾郎は、「よかった…。よかった。直美が、うれしそうで」と目を細めます。「いい母親になれるかわからないから、一緒によろしくね」と頼む直美に、吾郎は「もちろん…。大丈夫。少しくらい料理が雑でも、縫い目がガタガタでも、子供はたくましく…」と優しく応じました。

1人で生まれてくる子供の名前を考える吾郎

「何? 悪口?」。不満そうな直美に、吾郎は「違う違う違うっ」とおどけます。2人はいつものように笑い合った後、直美は吾郎の手を取って自らのお腹へと導きました。

新たな命の存在を感じた吾郎は、休日、1人で生まれてくる子供の名前を考えますが、その表情に、ふと暗い影が差します。

「直美さんがお母さんですか…」と笑う美津

一ノ瀬家では、母になる直美が、りんの母・美津(水野美紀さん)から裁縫の指導を受けていました。

必死に手元を動かす直美に、美津は「直美さんがお母さんですか…」と笑いました。和やかな時間を過ごしていたところへ、派出看護婦の川口ツル(うらじぬのさん)が息を切らせて駆け込んできました。

急を告げるツルとともに、直美は恵風看護婦会へ戻ります。事務所の戸を開けると、そこに、直美とりんを看護の世界へ導いた大山捨松(多部未華子さん)がいました。「おひさしぶり」。捨松はそう言って、直美に笑顔を向けました。

SNS「喜ぶ吾郎の優しさが逆に辛い」と複雑な状況に胸を痛める声も

『風、薫る」の第106話の放送に対し、SNSでは、「多江の陸軍病院での奮闘」と「直美の妊娠報告」のシーンに大きな反響が巻き起こっています。

SNSの反響まとめ

「毅然とした態度に圧倒される」男尊女卑と闘う多江への絶賛と共感
傷ついた軍人を前に「会話せずに看護はできない」と言い放った多江に対し、その凛とした佇まいや強い使命感を称賛する声が殺到しています。「未来の看護のために戦う姿を最後まで見届けたい」とエールが送られる一方で、当時の根強い男尊女卑に対して「看護されているのに威張るなんて」と怒りをにじませる視聴者も。古い価値観に真っ向から立ち向かう多江の力強い姿が、多くの人の心を打っているようです。
「手放しで喜べないのが切ない…」直美の妊娠報告に祝福と広がる不安
直美が夫の吾郎に妊娠を報告したシーンには、「ご懐妊おめでとう!」と温かい祝福コメントが多数寄せられました。しかし、吾郎の出征が迫る戦時下という背景もあり、歓喜一色とはいきません。「喜ぶ吾郎の優しさが逆に辛い」「子どもの名前を早々に考える姿が健気で切ない」など、幸せと不安が入り交じる複雑な状況に胸を痛める声が目立ちます。過酷な時代に翻弄される夫婦の姿に、先の展開を案じる視聴者が続出しています。

ライターコメント

直美と吾郎の間に新しい命が宿ったというハッピーなニュースなのに、吾郎の出征が迫る戦時下という状況ゆえに、手放しで喜べない2人の姿がなんとも切なくて胸を締め付けられました。1人で生まれてくる子どもの名前を考えながら、ふと暗い表情を見せた吾郎の心中を思うと涙がこぼれます。一方、当時の根強い男尊女卑に毅然と立ち向かう多江の力強さには勇気をもらいました。そしてラストには、捨松さまが久々の登場!彼女が再び直美たちの前に現れた理由とは?激動の時代の中でそれぞれがどのような道を歩んでいくのでしょうか。今後の展開から目が離せません。

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