長野県にある須坂市動物園という動物園をご存知でしょうか。かつて、「日本一有名なカンガルー」と呼ばれた「ハッチ」がいたことで知られる、知る人ぞ知る動物園です。そんな同園でこのたび、ワオキツネザルのオスの「ポンカン」と、メスの「チョコン」の間に双子の赤ちゃんが誕生しました。公式ブログでは、かわいい写真とともに誕生の様子や家族の温かなやりとりが綴られていました。
珍しい「夏生まれ」、飼育員も手探りで見守る
ワオキツネザルの繁殖期は、日本など北半球では秋から冬です。約4か月の妊娠期間を経て、通常は春先に1〜2頭の赤ちゃんが生まれます。
今回はその季節から大きく外れた8月19日、夏の日の出産となったそうです。
公式ブログより:「今回は珍しく夏に生まれました。当園には夏生まれが居ないので、飼育員も手探りで飼育を行っています」
前例のない時期の出産だからこそ、飼育員たちも慎重に2頭を見守っているようです。

ベテランママのチョコンと、お手伝い上手なお姉ちゃん
今回出産した母親のチョコンは、これが5回目の出産という、いわば子育てのベテラン。すでに「チョビ(8歳)」「令愛(7歳)」「令二(6歳)」「ポンチョ(5歳)」「ポポロン(1歳)」という5頭の子供たちを育て上げてきました。
公式ブログより:「育児に関してはあまり心配はしていませんでしたが、少しドキドキしながら見守っていました」
そんな新生児たちのそばには、心強い「お姉さん」の姿もありました。1歳になったばかりのポポロンです。まだ大人の仲間入りはしていませんが、上のきょうだいたちの真似をしながら、育児のお手伝いをする様子が見られたといいます。
公式ブログより:「いたずらっ子のポポロンだったので、赤ちゃんに攻撃しないか心配していましたが何事もなくお母さんに小突かれながら手伝いを頑張っています」
お父さんポンカンの、もどかしい愛情
一方、父親のポンカンのようすも紹介されています。
公式ブログより:「特に積極的に育児に参加することはありませんが、飼育員が母子の様子を見ていると心配そうに近寄ってきます」
我が子が気になって仕方ないのに、うかつに近づけない。父親という存在のもどかしさは、人間もキツネザルも、どこか似ているのかもしれません。
生まれてまだひと月ほどですが、双子は順調に成長しているとのこと。獣舎の中を元気に駆け回る姿が見られる日も、そう遠くなさそうです。2頭は当面の間、群れの中で家族と一緒に暮らしていく予定だそうです。
■須坂市動物園公式ブログ:ワオキツネザルの双子の赤ちゃん誕生!
ライターコメント
ワオキツネザルの群れにも、それぞれの「距離の取り方」があるようです。季節外れの夏生まれという、飼育員さんたちにとっても手探りの子育て。だからこそ、群れ全体で支え合う姿が、いっそう温かく映ります。大きくなる前に会いに行きたいと思います。
<ライタープロフィル>ゆんち
2004年に産経新聞社へ入社。静岡、仙台での事件取材を経て、東京社会部では厚生労働省を担当、派遣労働問題などの社会課題を深く掘り下げる。また、特異なキャリアとして法廷画家を兼務し、数多くの法廷画を手掛けてきた。その後、産経新聞社が発行していたタブロイド紙「SANKEI EX」にてブランド、旅、食をテーマとした執筆活動を展開。南アフリカやオーストラリアなど世界各国を取材で巡るほか、臨時特派員として南太平洋のキリバス共和国への駐在経験も持つ。J-WAVE「TOKYO MORNING RADIO」にて、週1回おすすめニュースを3年間にわたり担当。
現在は2児の母となり、これまでの取材経験に加え、教育、健康、ライフハックへと関心の幅を広げている。「趣味を仕事に!」をモットーとする自称「脱力系ライター」。釣り、温泉、グルメ、そして海を眺めてぼーっと過ごす時間を愛する旅人でもある。長年、酒と旅と釣りを友としてきたが、現在は期間限定で禁酒中。新商品から旅、ファッション、グルメまで、自身のアンテナに触れたトピックを独自の視点で発信している。
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