JR中央線の阿佐ヶ谷駅から歩いて5分ほど。個性豊かなお店で賑わう阿佐ヶ谷の街並みを抜けて、エレベーターでビルの8階へ上がると、日本酒好きの間で早くも話題になっている酒場があります。その名も『國酒 燗むすび』。数々の名酒場で腕を振るってきた有名御燗番、水原マサさんがオープンしたお店です。
日本酒の中でも、温度によってガラッと味わいが変わる「お燗酒」。ちょっと敷居が高いイメージがあるかもしれませんが、ここへ来るとそのイメージが本当に気持ちよく覆されます。今回は、マサさんの熟練の燗つけ技と丁寧なお料理を堪能できる、全9品のおまかせコースをいただいてきました!
街を見下ろす12席の特等席。温度と器で楽しむ燗酒の世界
ドアを開けると、目の前に阿佐ヶ谷の街並みがパッと広がります。席はカウンター12席のみ。程よいプライベート感があって、なんだか大人の隠れ家に遊びに来たようなワクワク感でいっぱいになります。
カウンターに座ってまず見入ってしまうのが、マサさんの流れるような手際。お酒をただ温めるんじゃなくて、銘柄の個性やその日の気温、料理との相性を見極めながら、一番おいしくなる温度に仕上げていく様子は、見ているだけでもお酒が進んじゃいます。

そして楽しいのが、器の使い分け。厚みや大きさの違う平盃をその都度選んで出してくれるんです。器の形で香りの立ち方や口当たりの広がり方が全然違っていて、五感でお燗の奥深さを楽しめます。
素材の旨味がギュッと詰まった、おまかせコース
この日いただいたのは、全9品のおまかせコース。どのお皿も、お燗酒をおいしく飲むための工夫が詰まっていました。

まずは、シンプルながら素材の良さが際立つ焼茄子から。香ばしい風味と一緒に、じっくり火を入れた茄子の甘みと水分がジュワッと口いっぱいに広がります。お腹がじんわり温まって、最初の一杯を迎える準備が整います。
香ばしく焼き上げられた海老は、殻の芳ばしさと身のぷりっとしたジューシーさがたまりません。噛むほどに海老ならではの甘みと濃厚なコクが広がって、思わずお酒に手が伸びます。

シャインマスカットとピオーネの天ぷら。サクッとした衣を噛むと、温まった果汁が弾けるように溢れ出します。熱を入れることでブドウの甘みと酸味がグッと濃縮されて、ちょっと酸味のあるお燗酒と抜群に合います。フルーツに火入れする面白さを実感しました。
しっとり柔らかく火入れされた鶏チャーシュー。パサつきがまったくなくて、鶏本来のクリアな旨味と控えめなタレの風味がとても自然に馴染んでいます。
嬉しいサプライズだったのが、このジビエハンバーグ。なんとピーマンの肉詰め仕立てで登場します。新鮮なジビエを使っているから嫌な臭みは全然なくて、お肉の力強い旨味だけがダイレクトに楽しめます。パリッとしたピーマンのほろ苦さが良いアクセントになっていて、ペロリと食べちゃいました。

干物好きなら誰もが知る『越田商店』の鯖に、キュッと爽やかな梅を合わせた一皿。これぞまさに日本酒泥棒です。脂がのった鯖の塩気と旨味を、梅の酸味がスッキリまとめてくれます。お燗と合わさったときの相乗効果が抜群でした。
最後は、大きな手羽がゴロッと入った温かいお椀。余計なものを入れないシンプルなお出汁に、手羽のジューシーな旨味が溶け込んでいて、ほっと落ち着く味わいです。

また通いたくなる阿佐ヶ谷の夜
「國酒 燗むすび」の魅力は、確かな技術はもちろん、マサさんの「おいしいお酒を気取らず楽しく飲んでほしい」という気持ちが伝わってくるところにあります。
マサさんが丁寧につけてくれたお燗酒は、身体にスッと染み込んで、あとからポカポカとした温もりをくれます。阿佐ヶ谷にまたひとつ、お気に入りの酒場ができました。
年間600軒飲み歩くハツ「一度は訪れたい名店」(#136)
| 住所 | 東京都杉並区阿佐谷南1-35-7 THE CITY 阿佐ヶ谷Ⅱ 8F |
|---|---|
| リンク | 食べログを見る → |
| 肩書き | グルメハンター / 東京サロン主宰 |
|---|---|
| 実績 | SNS総フォロワー23万人超。本当に美味しい店を厳選紹介。 |
| テーマ | グルメは最高のコミュニケーション |
| SNS | X TikTok |
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