政府が随意契約で放出した備蓄米の店頭での販売が31日、始まりました。
500袋が30分で完売
総合スーパーのイトーヨーカ堂と生活用品大手のアイリスオーヤマ(仙台市)の店舗前には行列ができました。

価格はいずれも5キロで税込み2160円です。 ヨーカ堂では、31日に店頭で販売を開始した500袋の備蓄米が約30分で即完売しました。
備蓄米放出を巡っては、コメ価格高騰が続く中、小泉進次郎農林水産相が随意契約に切り替え、「5キロ2000円」で店頭に並べると表明。農水省によると、2022~2021年産米の合計22万トンが放出される予定で、審査を通過した大手小売業者61社が店舗やネットなどで順次発売します。
イオン、ドンキは6月1日から
今回、アイリスは大手事業者向けの売り渡しで1万トン、ヨーカ堂は5000トンを調達し、他社に先駆けて最も早く店頭販売に踏み切りました。
流通大手のイオンとディスカウント店「ドン・キホーテ」などは6月1日から販売を始めます。
SNS上の感情
備蓄米の店頭販売が31日に開始されたニュースについて、SNSでは投稿が相次ぎました。
emogram編集部では、このニュースに対するSNS上の感情を独自に分析しました。
感情分析の結果は以下の通りです。
- 「ネガティブ」(約7割)
- 「ポジティブ」(約3割)
主な「ネガティブ」な声(約7割)
「雨の中並んでいくらか安い米買って、労働としてのコスト見合う?」
「コスパ、タイパ悪すぎ」
「結局、並んだ人だけ買える 仕事や子育てで並べない人には関係ない」
「今のところやっぱ転売ヤーみたいな人が買いしめて一般の人は買えてないな」
「結局即完して、ニュース観た人はやばい又米が無くなるかもと買う」
「気持ちはわかるけど、こういう姿勢が無駄な価格高騰に繋がってるという事も少しは学習すればいいのに」
主な「ポジティブ」な声(約3割)
「美味さを閉じ込めて、なおかつ緊急時にもそのまま食える」
「小泉(進次郎)大臣ありがとう!」
「備蓄米放出によって米騒動が早く落ち着き、来年以降も同様の事が繰り返されない様に早期に対応して欲しい」
まとめ
今回の分析では、 備蓄米の店頭販売開始に関するニュースに対して、雨の中で行列に並ぶことへのコストパフォーマやタイムパフォーマンスの悪さや、転売目的で商品を購入する「転売ヤー」などによる過剰な買い占め行動への批判、 政治的な問題への批判などネガティブな反応が大部分を占めました。一方で、 備蓄米が実際に必要とする人に届いていることへの肯定的な見方のほか、 価格抑制策として一定評価する声などポジティブな反応も3割程度ありました。
ライターコメント
雨の中、31日午前に店頭で売り出された備蓄米ですが、全国で最も早く売り出された千葉のホームセンターでは売り出し3時間前の午前6時過ぎに当日用意した65袋分が事実上、完売しました。ヨーカ堂も用意した500袋がわずか30分で売り切れるなど「即完売」が相次ぎました。備蓄米に対する消費者の関心は高い状況ですが、即完売が相次ぐ中、全国の食卓に幅広く届くかどうかは見通せず、コメ価格全体への値下がりにどこまで効果を発揮するのかは読み切れない状況です。SNSでは、備蓄米の店頭販売開始のニュースに対して、全体として、この状況を社会問題として捉え、冷静な対応を求める声が多く見られました。