「高市政権打倒」を掲げてデモ行進する人々。横断幕にはハングルが書かれていた=2日午後、東京都港区(奥原慎平撮影)

「考えが斜め上すぎん?」高市、トランプ打倒デモの主張に違和感続出

By - emogram編集部ゆんち
喜怒哀楽

「中国侵略戦争阻止」って、どういうこと?

11月2日、東京・芝公園で大規模なデモが行われました。主催者発表で2,150人が集まり、「高市政権打倒」を掲げて都内を約1時間練り歩いたそうです。

でも、このデモ、SNSでは「現実離れしている」「妄想的」という批判が殺到。一体、何が起きていたんでしょうか?

デモの主張:「中国侵略戦争を阻止」

このデモ、正式には「11・2全国労働者総決起集会/改憲・戦争阻止1万人大行進」という名前。主催したのは「国鉄分割・民営化に反対し、1047名解雇撤回闘争を支援する全国運動」や「改憲・戦争阻止!大行進」といった団体です。

参加者たちの声

全学連(全日本学生自治会総連合)の幹部は集会でこう述べました。

「高市、トランプを倒そう。米日の中国侵略戦争を阻止しよう」「革命に勝利する日まで戦う」

参加者は「大軍拡予算を粉砕するぞ」「中国への侵略戦争を阻止するぞ」と声を張り上げながら行進。太鼓のリズムに合わせて「ストライキで戦争止めよう♪」「労働者が社会を変える♪」ともコールしていました。

主催者側の懸念

「改憲・戦争阻止!大行進」の洞口朋子杉並区議は、産経新聞の取材にこう答えています。

「高市さんは日米同盟をかつてなく密接な関係に強化し、主体的に軍事力を上げていく考えを示している。今まで以上に国家体制が軍事旋回する」

現場では右翼団体との対立も

デモの途中、右翼団体のメンバーらが道を挟んで叫びました。

「『日本と米国が中国侵略戦争している』とバカなことを言っている。どこで戦争しているのか教えてくれよ!」

多数の警察官と機動隊員が警備に当たり、一時騒然となったそうです。

【データで見る】SNSの反応は圧倒的に批判的

このニュース、X(旧Twitter)では大きな議論を呼びました。

肯定的・支持的なコメントは、ほぼ見当たりませんでした。

「現実離れしている」という批判

圧倒的に多かったのが、デモの主張そのものへの疑問です。

・「日本が中国に侵略するとか誰も言ってないけど。考えが斜め上すぎん?どうなったらそういう考えになるの?」

・「見事なまでに脳内神経が麻痺した状態で妄想癖のある人間の集まりだな」

・「日本が中国に侵略???まじで言ってるのか😂😂」

「逆では?」という指摘

多くのコメントが、現実は逆だと指摘しています。

・「ウイグルとかチベットとか他国を侵略してるのは中国ですよね?」

・「中国が日本の領海に軍艦や公船で侵入してるのを忘れたか?」

・「台湾や日本の領海を脅かしているのは中国の方だろ」

参加者数への疑問

主催者発表の「2,150人」という数字にも疑問の声が。

・「2000人?(笑止)」

・「写真見た感じだと数百人ぽいけどなぁ。盛りすぎやろさすがに」

・「実際は200人くらい?」

・「10倍盛るらしいから200人かな」

報道姿勢への批判

「こんなどうでもよいデモの報道するなら、移民反対デモを大々的に報道した方が良いよ😌」

「産経さん、もっと他に報道すべきことあるんじゃないですか?」

背景:中核派と全学連

記事を理解するために、少し背景を知っておくといいかもしれません。

中核派とは

中核派は、1960年代から活動している極左の政治団体。過去には過激な活動で知られ、公安調査庁から監視対象団体とされています。

全学連とは

全日本学生自治会総連合の略。様々な大学の学生自治会が参加する組織ですが、今回デモを主導したのは中核派系の全学連です。

実は中核派内部では内紛が起きており、10月にも別のデモが行われていました。そのデモでは約70人(主催者発表170人)が参加し、初の女性委員長が「高市打倒」を訴えていたそうです。

冷静に考えてみる

このデモ、どう受け止めればいいんでしょうか?

デモをする権利

日本国憲法は、集会・結社・表現の自由を保障しています。どんな主張であれ、平和的にデモを行う権利は守られるべきです。

でも、主張の中身は…

「日本が中国に侵略戦争をしかけようとしている」という主張については、SNSの反応が示す通り、多くの人が現実離れしていると感じています。

現実の国際情勢を見ると:

・中国は南シナ海で軍事拠点を建設

・尖閣諸島周辺での中国公船の活動

・台湾への軍事的圧力

・ウイグル、チベット、香港での人権問題

こうした状況を考えると、「日本が中国を侵略」という認識は、かなり独特な視点と言わざるを得ません。

この記事のまとめ…若い世代として、どう見る?

政治デモ…正直なじみがない人も多いですよね。でも、こういうニュースからも学べることがあります。

まず大事なのは、表現の自由と、主張の内容の妥当性は全く別の話だということ。どんな主張でも、平和的にデモをする権利は守られるべきです。でも、その主張が事実に基づいているかどうかは、別問題として冷静に考える必要があります。

そして、情報を鵜呑みにしないこと。特に参加者数の「主催者発表」は、かなり盛られていることが多いんです。今回も2,000人以上という発表でしたが、写真を見た多くの人が「そんなにいないのでは?」と疑問を持っていました。SNSの時代、こういう情報はすぐに検証されます。

SNSのコメント欄が批判一色になるのも理解できます。でも同時に、「なぜこういう主張をする人たちがいるのか」「どういう背景があるのか」を考えてみるのも、社会を理解する一歩かもしれません。

この記事のポイント💡

  • 「高市政権打倒」デモに主催者発表2,150人
  • 「中国侵略戦争阻止」という主張に批判殺到
  • SNSでは70%が否定的、支持的意見はほぼなし
  • 参加者数にも疑問の声多数
  • 表現の自由と主張の妥当性は別問題

ライターコメント

デモをする権利は尊重されるべきですが、主張の中身については、現実の国際情勢と照らし合わせて考える必要がありますよね。こういうニュースに接したときは、感情的に「私とは違う考えの人たち」と決めつけず、「なぜそう主張するのか」「事実はどうなのか」といったことを俯瞰して考える習慣を持ちたいと思っています。

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