日本中に「市川市」の名前を広めるきっかけになった、市川市動植物園(千葉県)のニホンザル「パンチくん」。いまやパンチくんは「動物園の人気者」という枠を越え、地元・市川市の市民たちに大きな変化をもたらしています。 安永崇課長が長年抱き続けてきた「夢」が叶った瞬間の、熱い胸の内を語ってくれました。
強力すぎる隣人に対し「何もない」がネタだった市川市
千葉県市川市は、美味しいナシの産地であり、魅力的なお店も多い素敵な街です。しかし、安永課長はこれまで、ある「悔しさ」を感じていたと言います。
安永課長:「私は生まれ育った市川市が大好きで、いいお店も特色もたくさんあると思っています。でも、確かに隣の浦安市には『ディズニー』があって、船橋市には『ふなっしー』がいて。それに比べて『市川市はなんにも特徴がない…』というのは、逆にネタになるぐらいだったんです」
全国的な知名度を誇る強力なアイコンを持つ隣接市に挟まれ、自己紹介の際に「市川市」をパッと一言で印象付けるのが難しい。それは、地元を愛する安永課長にとっても、長年の歯がゆい課題でした。
「パンチくんのいる市川市です」という最強の枕詞
しかし、パンチくんのブームが、その状況を変えつつあります。
安永課長:「最近は、『サルのパンチの市川市からきました』というように、自己紹介するときに『パンチくんでおなじみ市川市の』っていう〝枕詞〟をつけて言えるようになったんです」
誰もが知る人気者の名前を借りて、胸を張って地元を語る。安永課長はこれを「シビックプライド」という言葉で表現します。
安永課長:「地元に誇りを持つことをシビックプライドと言いますが、パンチが市川にとってのシビックプライドの1つになったのならこんなに嬉しいことはないです。そしてそれは私が長年、市川でやりたかったことの1つだったんですよ」

動物園の枠を超えて叶った、長年の夢
市川市民としての誇り、シビックプライドを育むこと。それが、安永課長がずっと胸に秘めていた目標でした。
安永課長:「それをまさか、ここで達成できるなんて。率直に嬉しいです」
市川市動植物園から、人工哺育で育ったパンチくんを見守り続けた結果、思いがけず「市川市民の誇り」という長年の夢が一つ叶った安永課長。その言葉には、動物たちへの感謝と、愛する地元への深い愛情が満ち溢れていました。
ライターコメント
「ディズニー」「ふなっしー」に並ぶ存在が市川市から誕生するなんて、誰が想像したでしょうか。「パンチくんでおなじみの市川市です」という自己紹介の枕詞、本当に素敵ですね。ミッキーマウスもふなっしーも、きっと驚き、喜んでいることでしょう。
<ライタープロフィル>ゆんち
2004年に産経新聞社へ入社。静岡、仙台での事件取材を経て、東京社会部では厚生労働省を担当、派遣労働問題などの社会課題を深く掘り下げる。また、特異なキャリアとして法廷画家を兼務し、数多くの法廷画を手掛けてきた。その後、産経新聞社が発行していたタブロイド紙「SANKEI EX」にてブランド、旅、食をテーマとした執筆活動を展開。南アフリカやオーストラリアなど世界各国を取材で巡るほか、臨時特派員として南太平洋のキリバス共和国への駐在経験も持つ。J-WAVE「TOKYO MORNING RADIO」にて、週1回おすすめニュースを3年間にわたり担当。
現在は2児の母となり、これまでの取材経験に加え、教育、健康、ライフハックへと関心の幅を広げている。「趣味を仕事に!」をモットーとする自称「脱力系ライター」。釣り、温泉、グルメ、そして海を眺めてぼーっと過ごす時間を愛する旅人でもある。長年、酒と旅と釣りを友としてきたが、現在は期間限定で禁酒中。新商品から旅、ファッション、グルメまで、自身のアンテナに触れたトピックを独自の視点で発信している。
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