女優の見上愛さん(25)が一ノ瀬りん、上坂樹里さん(20)が大家直美というヒロインをそれぞれ演じるNHK連続テレビ小説『風、薫る』(月~土曜午前8時)の第39話が21日放送され、乳がんを患う和泉侯爵夫人の千佳子(仲間由紀恵さん)にりんが優しく寄り添う姿に多くの視聴者が涙しました。
もう少し配慮してほしいと頼み込むりん
りんは、病院生活を嫌がる千佳子に手こずる教授の今井益男(古川雄大さん)を訪ね、千佳子の診察の際、もう少し配慮してほしいと頼み込みました。千佳子の病気は胸で、衝立があるとはいえ、家族の前で病状を聞くのは千佳子にとって恥ずかしいことではないかと伝えました。
りんの訴えを聞いた今井たちは考えを変え、次から診察室に来てもらうことにしました。りんは千佳子を診察室へ案内。病室を出ることは、千佳子にとっていい気分転換になりました。
寛太と再会を果たした直美
一方、直美は、かつて海軍中尉「小日向栄介」を名乗って近づいてきた詐欺師の寛太(藤原季節さん)とまさかの再会を果たしました。
直美が追いかけてきた男は裏口からもう出て行ったといいます。寛太は賭博場で客から金を巻き上げており、「女、だますよりましだろ?」とうそぶきました。
「自分だけだと、どうもふんばりがきかねぇ」という寛太
直美に借りがあるという寛太は、母親と思われる「夕凪」について調べておくと約束。直美は「そんなに似てるっていうなら顔くらい見てやろうってだけ」と強がりました。
寛太は、自分を捨てた親でも生きているほうがいいのかもしれないと言い、「俺は親兄弟みんな死んじまったから、人生全部自分のためだけのもんだ。けど、自分だけだと、どうもふんばりがきかねぇ。悪いことしても歯止めがきかねえ。親や兄弟のためならきっと…」とつぶやきました。
双六を楽しむりんと千佳子
翌日、りんは病室で千佳子に双六をしようと持ちかけ、2人でサイコロを転がしました。りんは千佳子と双六を楽しみながら、かつて夫と離縁した過去や、娘がいることを明かしました。
すると、千佳子も夫との思い出や本心を語り始めます。
「どうしてこんな意地悪な病があるのか」
子供を産んだら大人になり、子供が独り立ちするころにはおばさん、おばあさんになるものだと考えていたといいますが、気持ちは変わらず、大人のふり、おばさんのふりがうまくなるだけだったと振り返り、「こんな歳になっても、私…私、悲しいの。胸がなくなるのが。胸のない私で夫の隣にいるのが悲しくて恥ずかしくて…。そんなことを思っていると口にするのも恥ずかしくて…。だったらこのまま何もせず、今の私のままで…だけど…」と吐露しました。「どうしてこんな意地悪な病があるのか」と泣く千佳子の背中をりんは優しくさすりました。
SNSの反応
朝ドラ『風、薫る』の第39話で、乳がんで苦しむ千佳子が、りんに心を開き、女性としての不安を打ち明けるシーンに対し、視聴者から深い共感の声が殺到しています。
emogram編集部で、放送後、Xに寄せられた投稿の中から60件のコメントを独自に分析したところ、視聴者の反応は以下の通りに分類されました。
SNS上の反応
- 共感・感動 (45%)
- 演技への称賛 (25%)
- ストーリー展開への肯定的評価 (20%)
- 個人的体験の共有 (10%)
【分析データ】
調査対象: 『風、薫る』第39話に関連するX上のコメント
分析期間: 5月21日8時15分~11時15分
サンプル数: 60件
分析手法: テキストマイニング
【分析結果】
共感・感動(45%)
演技への称賛(25%)
ストーリー展開への肯定的評価(20%)
個人的体験の共有(10%)
「人はみな歳を重ねても中身は変わらない、凄く分かる」
■ 女性としての尊厳と、病へのリアルな共感:最も目立つのが、病の恐怖と女性としての尊厳に対する深い理解です。「わかる。お母さんになっても、おばあちゃんになっても、いつまでたっても『女の子』なの」「なった人にしか分からない病気の恐怖と不安。不安を吐き出す事ができました」と、千佳子の切実な心情に寄り添う声が多数を占めました。中には、「私も乳がん患者でした。人はみな歳を重ねても中身は変わらない、凄く分かる」と自身の体験と重ね合わせる視聴者の声も見られます。
■ 細やかな心情変化を表現する演技と演出への称賛:役者陣の細やかな演技にも注目が集まっています。「千佳子さんが足を崩していくところに、心を許し始めたんだなと感じました」「ちょこん、とりんちゃんの隣に座る千佳子様、可愛い」と2人の距離が縮まる様子を喜ぶ声や、「バーンズ先生こっそりと見守ってるのがいい」と温かな視線に触れる声が寄せられました。
■ 時代背景と「看護」の原点を描く深いストーリー展開:単なる闘病物語ではなく、患者の心に寄り添う「看護」の在り方を丁寧に描いたこの日のエピソードは「人と人との信頼関係ができあがっていくのは何がきっかけになるかわからないものですね」など多くの人々の心を強く揺さぶっています。
ライターコメント
「歳をとっても中身は変わらず、大人のふりがうまくなるだけ」。千佳子のこの言葉に、思わず深くうなずき、涙があふれた視聴者も多かったのではないでしょうか。病気への恐怖だけでなく、「女性としての尊厳を失うことへの悲しみ」という、誰にも言えなかった本音をりんが引き出した瞬間でした。患者の身体を治すだけでなく、抱え込んだ心の痛みにまで優しく寄り添い、安心できる場所を作ること。それこそが「看護」の真髄なのだと、りんの背中をさする温かい手から伝わってきました。ドラマの枠を超え、現代を生きる私たちの心にも深く刺さる素晴らしいエピソードでした。






