飼育員にしがみつくパンチくん=千葉県の市川市動植物園(撮影:ゆんち)

「パンチくん誕生日の給餌はファンサービスか」の真相 市川市動植物園・安永崇課長に直撃

By - emogram編集部・ゆんち
喜怒哀楽

ニホンザルのパンチくんの群れ入りに向けた取り組みやSNS発信などで、世界中から熱い視線が注がれている千葉県にある市川市動植物園。メディアやSNS上で注目が高まるにつれ、日々の展示方法や園の運営について、露出の多い「中の人」が「ワンマンで全てを決めているのではないか」「動物に関しては素人では」といった様々なウワサや憶測が飛び交うことも。そこで今回は「中の人」である安永崇課長ご本人に、こうしたウワサの真相を直撃!安永課長、これって本当ですか?

安永課長、これって本当ですか?

【ウワサ①】「7月26日のパンチくんのお誕生日、12時の給餌でパンチくんが飼育員さんにくっついていたのは、『ファンサービスを狙った安永課長の指示だ』というウワサがあるのですが」

安永課長:「『そんなわけあるか~い!』といった気持ちです(笑) 採食の場所についてはこれまでも発信してきたように、パンチ任せです。私や飼育員が、そこに人為的な操作をすることはありません。決して狙ったファンサービスなどではない、ということはお伝えしたいと思います」

【ウワサ②】「わかりました(笑)。ただそれでも、市川市役所のいわば『行政』畑出身の安永課長が、市川市動植物園赴任後は現場の飼育方針まで独断で決めているのでは?という少し厳しい声もあるようですが…」

安永課長:「それも『そんなわけあるか~い!』ですよ(笑)。確かに私は『中の人』として日々の発信をやっていますので、そういう疑いを持たれるのは理解できますけど、私はまだ赴任1年あまりの行政職です。もし私が独断で全てを決めていたら、動物たちにも現場のスタッフにもそっぽを向かれてしまいますよ。動物の専門的なケアや飼育方針については、現場トップである管理長や飼育員、その他スタッフ達が相談していろいろアイデアを出しています」

飼育員にしがみつくパンチくん=千葉県の市川市動植物園(撮影:ゆんち)

ウワサの真相は「2トップ体制」。現場のプロと行政のプロの最強タッグ

安永課長の回答からも分かる通り、園の飼育方針が安永課長の独断で左右されるようなことはありません。その背景には、市川市動植物園が安永課長と、もう一人のプロフェッショナルである「管理長」の2トップ体制で運営されているという事実があります。

管理長といえば、オランウータン飼育の分野において全国的にも知られるカリスマ的な存在。動物の生態や心身のケアを知り尽くした管理長が現場のトップとして飼育員たちを束ね、専門的な知見から飼育の方向性をしっかりと定めています。

サル山のパンチくん=千葉県の市川市動植物園(撮影:ゆんち)

「責任は私が取る」現場を守るための防波堤として

では、行政の立場である安永課長はどのような役割を担っているのでしょうか。

安永課長:「飼育方針のプロセスにおいて、私から現場に指示を出すことはありません。給餌など飼育方針を見直す場合、まず現場の飼育員が動物を観察して課題を見つけ、どうすべきか管理長と相談して方針を固めていく。私の役割は、現場からの提案に対して、起こりうる運営上の影響と対応策を考えたうえで最終的なGOサインを出すこと。現場の判断を尊重して背中を押すことなんです」

飼育員は動物のプロだからこそ、「これが最善だ」と突き進む一方で、一般の来園者にどう受け取られるか、批判を浴びないかという不安も常に抱えています。

安永課長:「だからこそ私が防波堤になるべきなんです。飼育員は常に動物たちのことを第一に考えて、業務改善を進めて欲しい。安心して動物のための最善を尽くしてほしいんです。市川市動植物園の『動物ファースト』とはそういうこと。何か問題が起きたとき、批判を受けたとき、その責任は私が取る覚悟です」

「安永課長がワンマンで決めている」というウワサの正体は、自身が防波堤として批判の矢面に立つ覚悟をもって、名前や顔を出しての情報発信を続ける「中の人」の力強い姿が誤解されたものだったようです。

サル山のパンチくん=千葉県の市川市動植物園(撮影:ゆんち)

■市川市動植物園:公式サイト

ライターコメント

市川市で福祉や地域の活性化といった「人と地域をつなぐ業務」を担ってきた安永課長と、「動物のプロ」である管理長。行政の視点と現場の専門知、この2人が揃った市川市動植物園だからこそ、パンチくんの話題は一過性のブームにとどまらず、これほどまでに人々を巻き込み、大きなムーブメントになったのかもしれませんね。

<ライタープロフィル>ゆんち

2004年に産経新聞社へ入社。静岡、仙台での事件取材を経て、東京社会部では厚生労働省を担当、派遣労働問題などの社会課題を深く掘り下げる。また、特異なキャリアとして法廷画家を兼務し、数多くの法廷画を手掛けてきた。その後、産経新聞社が発行していたタブロイド紙「SANKEI EX」にてブランド、旅、食をテーマとした執筆活動を展開。南アフリカやオーストラリアなど世界各国を取材で巡るほか、臨時特派員として南太平洋のキリバス共和国への駐在経験も持つ。J-WAVE「TOKYO MORNING RADIO」にて、週1回おすすめニュースを3年間にわたり担当。

現在は2児の母となり、これまでの取材経験に加え、教育、健康、ライフハックへと関心の幅を広げている。「趣味を仕事に!」をモットーとする自称「脱力系ライター」。釣り、温泉、グルメ、そして海を眺めてぼーっと過ごす時間を愛する旅人でもある。長年、酒と旅と釣りを友としてきたが、現在は期間限定で禁酒中。新商品から旅、ファッション、グルメまで、自身のアンテナに触れたトピックを独自の視点で発信している。

市川市動植物園・関連記事

市川市動植物園のパンチくんメッセージ展が開催中 成長の記録動画も大ヒット

ミッチーと共演…市川市動植物園のシバヤギのコハルが11歳を迎えファン祝福

市川市動植物園のパンチくんに小さな傷 「咬傷によるものではない」との発表に安堵の声

Google検索で「emogram」を優先表示 ワンクリックで簡単登録

PAGE
TOP