「毛皮のマリー フランクフルト公演版」演劇実験室◎天井棧敷/1969年 宇野亞喜良

寺山修司生誕90年、アングラ演劇の美学が東京・渋谷で一堂に展示!

By - emogram編集部
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歌人で劇作家の寺山修司さんをはじめとするアバンギャルドな名匠らの作品を集めた展覧会が、東京都渋谷区の商業施設「渋谷ヒカリエ」内の「ブンカムラ ギャラリー 8」で4月25日から始まりました。5月11日までです。

生誕90年の寺山修司さんはじめ、アバンギャルドな名匠たちの展示

開催が始まった展覧会は「第二弾 ジャパン・アヴァンギャルドポスター見本市 昭和グラフィック黄金時代 ~演劇、映画、コマーシャルまで~」です。この展覧会は2024年に開催された「ジャパン・アヴァンギャルドポスター見本市」の第2弾となります。

寺山修司さんが今年で生誕90年を迎えることもあり、各所で展覧会が開催されるなど、関連イベントが盛り上がりを見せています。

今回の展覧会でも、寺山修司さんの有名作品が一堂に展示されています。

代表作ともいえる、宇野亞喜良さん(91)がデザインを手がけた「毛皮のマリー」のほか、粟津潔さんによる「犬神」、アングラ演劇「演劇実験室◎天井棧敷」の公演ポスターが公開されています。

ファンにとっては、垂涎の展示となるのではないでしょうか。

そのほか、天井棧敷の創立メンバーのひとりでもあった横尾忠則さん(88)、金子國義さんを含めた昭和時代のグラフィックデザインを手がけた名匠たちや、アバンギャルドな前衛作家で芥川賞受賞歴もある赤瀬川源平さんなど、いまや日本を代表する伝説的アーティストの作品展示が目白押しです。

『犬神』(フランクフルト公演版) 演劇実験室◎天井棧敷 1969年 デザイン:粟津潔

寺山修司さんのファン同士の対談も

展覧会では、寺山修司さんのファンと公言している「少女革命ウテナ」で知られるアニメーション映画監督の幾原邦彦さん(60)と演劇プロデューサー笹目浩之さん(61)が、アングラ演劇のポスターの魅力や現代に与えた影響などを語り尽くすスペシャル対談も行われます。

「寺山修司が現代のSNSを知ったらどの様に活用するのか?文学的コンテンツに成り得るか、はたまた大炎上か……」といった、大変興味深い内容となっています。

「少女革命ウテナ」の劇中で使われる合唱曲は、かつて寺山修司が主宰した劇団「天井桟敷」の作曲家であるJ.A.シーザーさんが担当しており、双方の世界観のファンという人も少なくないのではないでしょうか。

Xでは、

「昔のオタクは『少女革命ウテナ』を観て『寺山修司っぽいな』と感じ 逆に若いオタクは『田園に死す』を観て『幾原邦彦っぽいな』と感じるのだなと思いエモみ」などの指摘があがっています。

ゴールデンウィークは、この展覧会で、アバンギャルドなアーティストの作品の世界観に浸ってみてはいかがでしょうか。

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