ラップと言えば、かつては、独特な服装に加え、柄が良くないなどのイメージから敬遠気味の人もいましたが、人気アイドルグループ「嵐」の櫻井翔さん(43)をはじめとしたアイドルや有名な日本人ミュージシャンが披露する機会も増えたことで、現在は広く認知されたカルチャーに育ちました。
2次元でも
2次元のいわゆるオタク文化とラップもあまり結び付かないイメージもありますが、一大ムーブメントとなった「ヒプノシスマイク」をきっかけに、2次元の世界でもラップ文化はじわりと定着しつつあります。
キングレコード内レーベルの「EVIL LINE RECORDS(エブリ・ライン・レコーズ)」が手掛ける男性声優による音楽原作キャラクターのラッププロジェクト「ヒプノシスマイク」の楽曲制作には「Bling-Bang-Bang-Born(ブリン・バン・バン・ボーン)」で一躍有名になったCreepy Nuts(クリーピーナッツ)など、日本語ラップの大物たちも参加しており、大きな話題となりました。
そんな現代にうまれた「disらないラップ」
ラップと聞いてまず思い浮かぶのは「disる」(ディスる)という文化ではないでしょうか。
disとは「ディスリスペクト」から来た、「リスペクト」とは逆の意味の言葉です。日本語のスラングで、英語の「diss」が語源で、主にネットや若者の間で、相手を否定したり、侮辱したりする意味で使われています。
もっとも、最近では、人気アイドルグループ「SixTONES(ストーンズ)の田中樹さん(29)が、日本テレビ系番組「嵐にしやがれ」で「褒めラップ」を披露したことや、呂布カルマさん(42)の「寛容ラップ」が大きな話題となるなど、「disらないラップ」の文化も広まってきています。
そんな中、次世代のラッパー、#KTCHAN(ケイティーちゃん)さん(20)がフォレスト出版(東京都新宿区)から5月9日に上梓するのが「飛んできたナイフは、プレゼントで返したい。」(税込み1650円)です。
#KTCHANさんは高校3年生のときに出場した「高校生RAP選手権」で注目を集め、「#KT劇場」と称される独特で情緒感あふれるラップスタイルが人気となり、地上波番組にも多数出演している次世代のラッパーです。
今回の著書では、「直接的にはdisらない」「超平和主義」というその独特の世界観を詰めこんだといい、「明日に向かう一歩を踏み出すヒントが詰まった1冊」として、同年代の10代、20代だけではなく、多くの年代に語り掛ける作品となっているそう。
具体的には、相手を肯定する「魔法のパンチライン」を通じて、他人に振り回されない等身大の生き方の思考法&実践法を公開した一冊としています。

ラップというだけで敬遠していた方も、彼女が突き通した「超平和主義」な強さと強かさを、特設サイトに公開されている一文から垣間見てみるのもオススメです。
TikTok特設アカウント:https://www.tiktok.com/@ktchan_book
特設サイト:https://www.forestpub.co.jp/author/ktchan/lp/knife/