冬の間着ていたコートもようやく出番を終えつつあり、快適な気候になってきましたね。
お出かけ中、歩いていると、すぐに暑くなる時期を迎えると、ひんやりとしたアイスクリームが食べたくなってきます。
そんな、みんな大好きアイスクリームですが、その歴史をご存じでしょうか?
そもそもアイスクリームが日本で最初に作られたの1869年(明治2年)の横浜だといわれています。
咸臨丸で渡米した勝海舟に私淑して赤坂氷川町に住居を構えたと伝えられる町田房蔵(まちだふさぞう)さんが、日本で最初のアイスクリーム「あいすくりん」の製造・販売を横浜馬車道通りで始めました。
「あいすくりん」は牛乳、卵、砂糖を原材料に作られたといわれています。
アイスクリームとは違い、乳脂肪分が少ないためしゃりしゃりした食感であっさりとした味わいが特徴です。現在の価値でいえば一杯1万円ほどと高すぎる値段で販売されていたため、庶民にはなかなか手が出せなかったとか。
当時は製氷技術がなく函館の切り出した氷を輸送してこなければいけなかった関係でコストが高くつき、いきなり大赤字のピンチに陥ります。
しかし、翌年の伊勢神宮の大祭で出店した茶屋でアイスクリームを販売したところ、祭りの賑わいも手伝ってお店は大盛況。
このヒットをきっかけに横浜にアイスクリーム屋さんが増えたといわれています。
のちに町田さんは「アイスクリームの父」と呼ばれるようになりました。
アイスクリームのほかにマッチや石鹸、造船用鋲にも関係したというすごい人です。
暑くなる時期に、ふとアイスクリームが食べたくなった時、この歴史に思いを馳せながら冷たいアイスを味わってみてください。