広島県廿日市市、世界遺産・嚴島神社にほど近い場所に位置する「宮島水族館」(みやじマリン)。瓦屋根の和風の建物が宮島の町並みに溶け込む、瀬戸内海の生きものを中心に紹介する水族館です。9月28日、ここで7月に生まれたコツメカワウソの赤ちゃん1頭が、天国へ旅立ちました。4きょうだいの中で、ただ1頭の男の子でした。
7月に生まれたカワウソ4きょうだい

赤ちゃんたちが生まれたのは、7月11日のことです。オスが1頭、メスが3頭の4きょうだいでした。父親はおっとりとした性格の「ミョウガ」(3歳)で、子育てにも協力的だそうです。母親の「ぐみ」(1歳)は少し臆病なところがありますが、子育てを引っ張っているといいます。
最近の赤ちゃんたちはエサを食べ始め、きょうだい同士でじゃれ合って遊ぶようになっていました。

いつもどおりの朝でした
28日の朝も、男の子はいつものように餌をよく食べました。食べ終わると、お父さんやお母さん、きょうだいと遊んでいたそうです。
ところが午前9時50分ごろ、水槽の中で動かなくなっている赤ちゃんを飼育係が見つけました。すぐに蘇生を試みましたが、助かりませんでした。検死によると、吐き戻した母乳が気管に詰まったことによる窒息だったそうです。

名前で呼ばれる日を待たずに
赤ちゃんたちの名前募集は、2日前の9月26日に始まったばかりでした。募集は、オス1頭とメス3頭の名前をセットで考えてもらう形でした。
水族館は、「職員一同、非常に落胆しておりますが、残された3頭が無事成長するよう努めてまいります」とコメントしています。名前募集は、3頭の女の子の分だけで続けられます。3頭の名前は、10月31日の命名式で発表される予定です。

■宮島水族館公式サイトより:「コツメカワウソ幼獣の死亡について」
ライターコメント
亡くなる日の朝も、男の子はごはんをしっかり食べて、家族と遊んでいました。いつもと変わらない、にぎやかな時間だったのだと思います。男の子の名前を、楽しみに考えていた人もいたかもしれません。残された3頭の女の子がすくすく育ち、命名式で名前を呼ばれる日を、そっと見守りたいと思います。
<ライタープロフィル>ゆんち
2004年に産経新聞社へ入社。静岡、仙台での事件取材を経て、東京社会部では厚生労働省を担当、派遣労働問題などの社会課題を深く掘り下げる。また、特異なキャリアとして法廷画家を兼務し、数多くの法廷画を手掛けてきた。その後、産経新聞社が発行していたタブロイド紙「SANKEI EX」にてブランド、旅、食をテーマとした執筆活動を展開。南アフリカやオーストラリアなど世界各国を取材で巡るほか、臨時特派員として南太平洋のキリバス共和国への駐在経験も持つ。J-WAVE「TOKYO MORNING RADIO」にて、週1回おすすめニュースを3年間にわたり担当。
現在は2児の母となり、これまでの取材経験に加え、教育、健康、ライフハックへと関心の幅を広げている。「趣味を仕事に!」をモットーとする自称「脱力系ライター」。釣り、温泉、グルメ、そして海を眺めてぼーっと過ごす時間を愛する旅人でもある。長年、酒と旅と釣りを友としてきたが、現在は期間限定で禁酒中。新商品から旅、ファッション、グルメまで、自身のアンテナに触れたトピックを独自の視点で発信している。
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