さかなドリーム公式X(@sakanadream0703)より

水族館気分を持ち歩く?クラゲをポケットで育てる驚きの方法

By - emogram編集部
ライフ

水族館のふわふわと漂うクラゲを見て、「家でも眺められたら」と思ったことはありませんか? 実は、小さな瓶に入れて「ポケット」で持ち歩きながら育てる、驚きの飼育方法がありました。

さかなドリーム公式X(@sakanadream0703)より

この不思議で美しい写真は、株式会社さかなドリーム(@sakanadream0703)が公式Xに投稿した写真です。 一見、最先端の研究成果のようにも見えますが、実はさかなドリームのスタッフがプライベートで取り組んだものなのだそうです。

今回は、広報担当・加地さんに、この「ポケット飼育」の秘密と、投稿に込められた熱い想いについて詳しくお話を伺いました。頑張って道具をそろえれば、あなたも自宅でクラゲを育てられる…かも?

ポケットの「振動」がクラゲを育てる

このクラゲ飼育、加地さんによれば、わざわざポケットに入れて持ち歩くところがポイントなのだとか。

加地さん:「元々はウニの幼生の飼育・観察方法として生まれたやり方なのだそうですが、ウニもミズクラゲも、幼生を成長させるのに『適度な水流の維持』が必要です。小瓶に入れてポケットで持ち歩くとほどよく振動して、幼生に必要な『適度な水流が維持』できるようです」

つまり、私たちが歩く時の振動が、クラゲにとっては心地よい「波」の代わりになるということ。人間とクラゲが一緒に生活しているからこそ成立する飼育法なのです。

ただし、注意点もあるといいます。

加地さん:「ミズクラゲをそのままポケットに入れて外を出歩けるのは秋~春だけで、暑い夏場はペットボトル用の保冷バッグなどを使って、温度が上がりすぎないように注意する必要があるそうです」

「ポケット飼育」に挑戦してみたい方へ

この「ポケット飼育」は2014年、高校教諭の橿村豪紀氏が発表した内容を参考に、さかなドリームのスタッフがプライベートで、趣味の一環として挑戦したそうです。

(参照:https://share.google/u0qSGI4ia5QmRI96T

資料やスタッフの方の実体験をもとに、具体的な方法を加地さんにまとめていただきました。

<用意するもの> 海水、瓶、ミズクラゲの幼生(エフィラ)、餌となるアルテミア(甲殻類の一種)

・海水: 近場の海から汲んでもよいし、「ポケット飼育専用」の人工海水の素を購入してもよい
・ビン: ポケットに入るサイズなら何でもよい
・ミズクラゲの幼生: 発生時期(冬~春)に近場の海でプランクトン採取用のネットで海をさらうと採取できる。(幼生を狙って獲るのは技術が必要)
・アルテミア: ペットショップ、Amazonなどで入手

<育て方の手順>

① ビンのセットアップ ビン1本につき、エフィラを2匹程度入れます。 海水を入れ、フタを閉めます。清潔に保つようにします。 アルテミア(餌)は別に培養して準備します。

② 毎日の「水換え」と「エサやり」 先端を切断したピペットを使って、エフィラをビンから吸うように拾い、別の容器に移します。(先端を広げるのは、エフィラを傷つけにくくするためです) エフィラを移した容器に、餌(アルテミア)を入れます。 空になったビンは洗ってから、新しい海水を入れます。 エフィラをビンに戻して完了です。 海水交換は1日1回行います。

③ 成長の目安と容器の替え方 クラゲが大きくなってきたら、成長に合わせてビンを大きいものに替え、同じ要領で飼育を継続します。 約1か月で傘直径5cm程度まで成長し、最大で15cm程度まで育てられるそうです。

「魚は、もっと面白くて、もっと美味しい」

ところでさかなドリームとは、どんな会社なのでしょうか。加地さんによれば、さかなドリームは東京海洋大学発の養殖ベンチャーで、今、心血を注いでいるのが世界初の養殖魚『夢あじ』の開発です。

加地さん:「『世界一旨い魚を創り、届ける』ことを目指して活動しています。 主な活動としては、味は絶品でありながら数が少なく市場に並ばない『カイワリ』と、養殖適性の高い『マアジ』を両親に持つ『夢あじ』を開発・生産しています」

親である「カイワリ」は、釣り人や市場の仲買人の間で極めて評価が高いものの、狙って獲ることが難しいため、ほとんど市場に出回らない〝幻の魚〟。この美味しさを、マアジの育てやすさと掛け合わせることで、安定して食卓へ届けようというのです。

加地さん:「『夢あじ』はこの春から本格的な出荷を開始する予定です。主に飲食店や百貨店の鮮魚コーナーで取り扱っていただく予定です」

ポケットの中で揺れるクラゲから、まだ見ぬ絶品魚まで。

加地さんは、「カイワリのような美味しい魚がまだまだいること、ひいては魚の世界はもっと面白いことを知ってほしいと思い、発信しています」と話していました。

■さかなドリーム
https://sakana-dream.com/

ライターコメント

「ポケット飼育」という言葉の響きに、最初はSF(サイエンス・フィクション)のような近未来感をおぼえましたが、その実態は「自分の歩く振動で命を育む」という、この上なくアナログで愛おしいものでした。自宅で育てるのはなかなか大変そうですが、いつか、チャレンジしてみたいと思います。

<ライタープロフィル>ゆんち

2004年に産経新聞社へ入社。静岡、仙台での事件取材を経て、東京社会部では厚生労働省を担当、派遣労働問題などの社会課題を深く掘り下げる。また、特異なキャリアとして法廷画家を兼務し、数多くの法廷画を手掛けてきた。その後、産経新聞社が発行していたタブロイド紙「SANKEI EX」にてブランド、旅、食をテーマとした執筆活動を展開。南アフリカやオーストラリアなど世界各国を取材で巡るほか、臨時特派員として南太平洋のキリバス共和国への駐在経験も持つ。J-WAVE「TOKYO MORNING RADIO」にて、週1回おすすめニュースを3年間にわたり担当。

現在は2児の母となり、これまでの取材経験に加え、教育、健康、ライフハックへと関心の幅を広げている。「趣味を仕事に!」をモットーとする自称「脱力系ライター」。釣り、温泉、グルメ、そして海を眺めてぼーっと過ごす時間を愛する旅人でもある。長年、酒と旅と釣りを友としてきたが、現在は期間限定で禁酒中。新商品から旅、ファッション、グルメまで、自身のアンテナに触れたトピックを独自の視点で発信している。

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