YouTubeの「市川市公式チャンネル」で公開され、現在2作品の合計で240万再生を突破している「がんばれパンチ」関連動画。ニホンザルのパンチくんの成長と、それを見守ってきた飼育員にスポットを当てた作品には国内外から感動のコメントが殺到しています。実はこの動画、外部の映像制作会社ではなく、千葉県市川市広報広聴課の「クリエイティブチーム(政策プロモーショングループ)」によって制作されたもの。今回は、この温かな動画を世に送り出したクリエイティブチームの担当者に話を聞きました。
「多くの方に見てほしい!」使命感から生まれた企画
そもそも、このパンチくんの動画企画はどのようにしてスタートしたのでしょうか。
――市川市動植物園の映像制作の話が出た際のお気持ちを教えてください。
担当者:「市川市の公式アーカイブとして末永く市内外の方にご覧いただくことを見据え、私たちクリエイティブチームから動植物園課へ制作をご提案しました」
――動画の中には、たくさんの貴重なパンチくんの未公開映像がありました。これらの写真を見たときの第一印象を教えてください。
担当者:「飼育担当の方から未公開映像をご提供いただいた際には、お2人だからこそ撮影できた距離感の、非常に貴重で愛らしい姿に触れ、『ぜひ多くの方に見ていただきたい!!』と強い使命感を抱き、オーディオコメンタリー動画の制作をご提案しました」
大ヒット中の「パンチくん動画」は、クリエイティブチームからの熱い提案でスタートした企画だったのですね。
スマホ撮影だから引き出せた、現地の「空気感」
動画の構成や編集にも、プロならではの細やかなこだわりが隠されていました。
――市川市動植物園の「温かさ」を表現するために、一番こだわったポイントはどこですか?
担当者:「飼育担当の方にリラックスして普段の感覚で接していただけるよう、大掛かりな機材ではなく、小型の一眼レフカメラとスマートフォンを用い、短時間での撮影を行いました」
――パンチくん動画の一作品目、「【公式】がんばれパンチと市川市動植物園〜小さな動植物園が大切にしていること〜」では、園内のほかの飼育員の姿もとても自然でした。
担当者:「ポニーの散歩や、サル山を見守る管理長の後ろ姿などは、飼育担当の方へのインタビューの合間に、スマートフォンでさっと撮影したからこそ収められたシーンだと感じています。編集に関しては、極力環境音を使いながら、現地の空気感を伝えることを意識しました」
あえて大掛かりな機材を使わず、スマホなどの身近な機材で撮影することで、飼育員の自然な表情や、動植物園の飾らない日常の空気感を切り取っていたようです。環境音を生かした編集から、温かな動植物園の魅力が伝わってきました。
100万回再生の大反響!世界へ伝わった動植物園の魅力
〝ミリオン再生〟を達成し、コメント欄には世界中から温かな反響が寄せられていました。このような反響を、チーム内ではどのように受け止めているのでしょうか。
――100万回以上再生され、世界中からコメントが寄せられた感想を聞かせてください。
担当者:「市川市動植物園の魅力が国内外の方に伝わったことを、とても嬉しく思っています。今後も、その魅力を伝える一助になれればと考えています」
パンチくんの魅力と、飼育員の温かな眼差し。「それを一番よい形で見せたい」というクリエイティブチームの皆さんの「使命感」が、言葉の壁を越えて世界中の人の心に届いたのかもしれません。
ライターコメント
たくさんの人の涙を誘った「がんばれパンチ」の動画ですが、今回のインタビューで一番印象に残ったのは、クリエイティブチームによる「引き算の演出」です。飼育員さんの自然な表情を撮るためにあえてスマホを使ったり、現場のリアルな音をそのまま生かしたり。大がかりな撮影を行うのではなく、目の前の動物や飼育員さんを一番に考えた映像の作り方が印象的でした。
<ライタープロフィル>ゆんち
2004年に産経新聞社へ入社。静岡、仙台での事件取材を経て、東京社会部では厚生労働省を担当、派遣労働問題などの社会課題を深く掘り下げる。また、特異なキャリアとして法廷画家を兼務し、数多くの法廷画を手掛けてきた。その後、産経新聞社が発行していたタブロイド紙「SANKEI EX」にてブランド、旅、食をテーマとした執筆活動を展開。南アフリカやオーストラリアなど世界各国を取材で巡るほか、臨時特派員として南太平洋のキリバス共和国への駐在経験も持つ。J-WAVE「TOKYO MORNING RADIO」にて、週1回おすすめニュースを3年間にわたり担当。
現在は2児の母となり、これまでの取材経験に加え、教育、健康、ライフハックへと関心の幅を広げている。「趣味を仕事に!」をモットーとする自称「脱力系ライター」。釣り、温泉、グルメ、そして海を眺めてぼーっと過ごす時間を愛する旅人でもある。長年、酒と旅と釣りを友としてきたが、現在は期間限定で禁酒中。新商品から旅、ファッション、グルメまで、自身のアンテナに触れたトピックを独自の視点で発信している。






