ローマ教皇庁(バチカン)は、教皇フランシスコ氏が21日に死去したと発表しました。88歳でした。
世界13億人以上のカトリック信者のトップとしてバチカン外交を推進。2019年の訪日では被爆地・広島から、核兵器に反対するメッセージを世界に発信しました。
教皇フランシスコ氏はアルゼンチン生まれ。中南米出身者では初の教皇でした。イタリア系移民の家庭に生まれ、本名はホルヘ・マリオ・ベルゴリオといいます。
地元の神学校を経て1969年に司祭となり、98年にブエノスアイレス大司教に就任しました。2013年、ベネディクト16世の生前退位に伴って、266代教皇に選出されました。
教皇フランシスコの安らかな眠りをお祈りいたします。
「教皇選挙」とは
教皇の死去と同時に、SNSを中心に話題に上ったのが「コンクラーベ」です。
日本語では「教皇選挙」と訳されるこの言葉は、学生時代に授業で聞いたことのある方も多いのではないでしょうか。
カトリック中央協議会のホームページの当該ページによると、教皇の死後(辞任後)15日~20日の間に開かれ、選挙権は80歳未満の枢機卿で定員は120人となっており、会場は使徒宮殿内のシスティーナ礼拝堂で行われる、とあります。
何の巡り合わせか、教皇選挙をテーマにした映画が日本公開中
「密室に枢機卿が集まって、外部との接触や電子機器の使用も一切禁止される」ことや「秘密投票」であること、「決定するまで投票が繰り返される」など、想像をかきたてられる要素が満載の教皇選挙です。
数多くのエンタテインメント作品の題材となってきましたが、実は今、2024年に制作され、2025年3月に日本で公開された映画「教皇選挙」が上映されていることもあってのSNSでの話題沸騰ぶりでした。
この映画は、カトリック教会の最高指導者であるローマ教皇が心臓発作で死去し、教会関係者が新教皇を決めるための教皇選挙の準備に入り、主席枢機卿が一連の手続きを執り仕切ることになる様子を描いたストーリーです。
こちらはスリラーやミステリーに分類され、アカデミー賞で「脚本賞」を受賞した話題作。
カトリック教徒の方以外には未知の文化である「教皇選挙」ですが、触れてみるきっかけのひとつに、映画館に足を運んでみるのも良いかもしれませんね。