日本列島が晴天に恵まれた12日の日曜日、きょうも千葉県の市川市動植物園はニホンザルのパンチくんを見ようとたくさんの人で賑わいました。そんな中、市川市動植物園の公式Xでは、ユニークな取り組みが試験的に実施されました。
採用された標語は即プラカード
公式Xより:「今日の中の人は、一日サル山のマナー向上に取り組んでみます」
〝中の人〟とは、市川市動植物園の安永崇課長。安永課長は公式Xを使い、市川市動植物園の混雑状況やサル山関連の連絡事項を迅速に投稿し、SNSでは〝中の人〟として知られています。
公式Xによれば、このところ「最前列10分ルール」を守らない人が一部いるという指摘が来園者からあるそう。そこで今回、市川市動植物園では公式Xのフォロワーに呼びかけ、「マナー向上の標語」を募集したのでした。
朝の募集開始から、リプライ欄には続々と温かな言葉でつづられた標語が寄せられました。そして、採用された作品はすぐさまプラカードになり、規制ゾーン内で注意喚起を行う〝中の人〟の手に握られました。

思いやりが溢れる言葉
現場で使用されているのは、どれもパンチくんやほかの来園者への思いやりが溢れる言葉ばかりです。
「お願いです! うしろの人も 見たいんです!!」
「パンチくんは レンズじゃなく みんなの笑顔を見てますよ」
「譲り合って みんなで楽しい 休日の思い出を」
今日、安永課長は終日このプラカードを手に、規制ゾーン内を定期的に回って注意喚起を行ったということです。「注意される」となると身構えてしまいますが、それが自分たちと同じファンの言葉だと思うと、素直に耳を傾けたくなるもの。

今後、市川市動植物園のサル山でこれらのプラカードを見かけたときは、そこに込められた「譲り合い」の精神を思い出すことができそうです。
ライターコメント
何かが起きればすぐに行動し、迅速に改善を図る。市川市動植物園の圧倒的なスピード感は、「公営施設」とは思えません。動物福祉を最優先に掲げながら、来園者の満足度も決して置き去りにしない。摩擦を排除するのではなく、ファンを巻き込んで「円満な解決」を図るその姿勢と豊富なアイデアには、毎度本当に驚かされます。
<ライタープロフィル>ゆんち
2004年に産経新聞社へ入社。静岡、仙台での事件取材を経て、東京社会部では厚生労働省を担当、派遣労働問題などの社会課題を深く掘り下げる。また、特異なキャリアとして法廷画家を兼務し、数多くの法廷画を手掛けてきた。その後、産経新聞社が発行していたタブロイド紙「SANKEI EX」にてブランド、旅、食をテーマとした執筆活動を展開。南アフリカやオーストラリアなど世界各国を取材で巡るほか、臨時特派員として南太平洋のキリバス共和国への駐在経験も持つ。J-WAVE「TOKYO MORNING RADIO」にて、週1回おすすめニュースを3年間にわたり担当。
現在は2児の母となり、これまでの取材経験に加え、教育、健康、ライフハックへと関心の幅を広げている。「趣味を仕事に!」をモットーとする自称「脱力系ライター」。釣り、温泉、グルメ、そして海を眺めてぼーっと過ごす時間を愛する旅人でもある。長年、酒と旅と釣りを友としてきたが、現在は期間限定で禁酒中。新商品から旅、ファッション、グルメまで、自身のアンテナに触れたトピックを独自の視点で発信している。






