ホッキョクグマのピース=愛媛県立とべ動物園提供

ホッキョクグマ「ピース」を苦しめてきた発作がストップ? 髙市キーパーが明かした〝3年前の奇跡〟

By - emogram編集部・ゆんち
アニマル

愛媛県立とべ動物園で暮らすホッキョクグマの「ピース」。日本で初めて人工哺育で育てられ、その成長の軌跡は多くの人に感動を与えてきました。そんなピースを長年悩ませてきた持病の「てんかん」について、いまもピースをそばで支える担当の髙市敦広キーパーの最新の報告が公開されました。

4月11日は「最後の発作」から丸3年の日

ピースは3歳の頃に初めててんかんの発作を起こし、以来、長年にわたってこの病気と闘い続けてきました。特に季節の変わり目である春先は発作が起きやすく、髙市キーパーにとっても気が抜けない時期が続いていたといいます。

しかし、公開された報告の中で、髙市キーパーは今年の4月11日が特別な日であったことを明かしています。

髙市キーパー:「皆さん、この日は何の日だと思いますか?実はこの日は、3年前(2023年)のホッキョクグマのピースが、最後のてんかんの発作を起こした日です」

報告によれば、春先にはこれまで10年以上も毎年発作が起きていたため、3年前の春も当然発作があるものと身構えていたそうです。

髙市キーパー:「ところが肩透かしを食らったように発作はきませんでした。てんかんの発作は起きないに越したことはないのですが、ピースのてんかんは完治することはないタイプのてんかんであるとの専門医の見解であったため、不思議に思っていました」

発作を抑えた? 「アザラシオイル」という新たな発見

決して完治しないと言われていたてんかんの発作が、なぜ突然治まったのか。髙市キーパーは、ピースのお世話の中で「一つの変化」があったことを綴っています。

髙市キーパー:「そんな中、ピースのお世話で変わったことといえば、2023年の12月からアザラシの脂肪から抽出したオイルを与え始めたことだけでした」

この出来事をきっかけに、髙市キーパーは自ら原因を探りました。

髙市キーパー:「そこでインターネットで〝てんかん〟とアザラシオイルに多く含まれる〝オメガ3脂肪酸〟という2つのワードで検索してみた結果、てんかん持ちの犬にオメガ3脂肪酸のひとつである〝DHA〟を多く与えると発作が抑制されたという検証結果にヒットしました」

髙市キーパーに抱えられる生後43日のピース=2000年1月(愛媛県立とべ動物園提供)

穏やかな日々がこれからも続くように

現在も、ピースと同じく園内で暮らすバリーバには毎日このアザラシオイルが与えられています。報告からは、ピースの苦しみを少しでも和らげたいと願い、日々の変化を見逃さずに最善を尽くす髙市キーパーの愛情が伝わってきます。

発作のない穏やかな春が、これからもずっとピースのもとに訪れますように。

ライターコメント

ピースがてんかんの発作と闘っていることは多くのファンが知っていましたが、まさか3年間も発作が起きていないとは、本当に嬉しいニュースです。 完治しないと言われていた病が、食事の工夫によって発作が抑えられるなんて驚きました。そして何より、ピースを我が子のように想い、変化を注意深く見守り続ける髙市キーパーの愛情に改めて胸が熱くなりました。

<ライタープロフィル>ゆんち

2004年に産経新聞社へ入社。静岡、仙台での事件取材を経て、東京社会部では厚生労働省を担当、派遣労働問題などの社会課題を深く掘り下げる。また、特異なキャリアとして法廷画家を兼務し、数多くの法廷画を手掛けてきた。その後、産経新聞社が発行していたタブロイド紙「SANKEI EX」にてブランド、旅、食をテーマとした執筆活動を展開。南アフリカやオーストラリアなど世界各国を取材で巡るほか、臨時特派員として南太平洋のキリバス共和国への駐在経験も持つ。J-WAVE「TOKYO MORNING RADIO」にて、週1回おすすめニュースを3年間にわたり担当。

現在は2児の母となり、これまでの取材経験に加え、教育、健康、ライフハックへと関心の幅を広げている。「趣味を仕事に!」をモットーとする自称「脱力系ライター」。釣り、温泉、グルメ、そして海を眺めてぼーっと過ごす時間を愛する旅人でもある。長年、酒と旅と釣りを友としてきたが、現在は期間限定で禁酒中。新商品から旅、ファッション、グルメまで、自身のアンテナに触れたトピックを独自の視点で発信している。

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