小説家の小野不由美さん(64)の小説「十二国記」(新潮社刊)が2025年12月から日生劇場でミュージカル化されることが発表されました。
十二国記シリーズとは
「十二国記」シリーズは、1992年に少女小説レーベル・講談社X文庫ホワイトハートで発表された第1作『月の影 影の海』から始まる、中国風の異世界を舞台にしたファンタジー小説です。
その後、一般向けの講談社文庫からイラストなしで刊行されましたが、担当編集者の転職に伴い、版元がシリーズごと新潮社へ移籍しました。2025年4月現在、新潮文庫版で全10点15冊が刊行されています。
シリーズ開始から33年が経過しましたが、幅広い層に人気のある作品で、アニメ化やゲーム化などのメディアミックスも行われています。
今回は作品として初のミュージカル化です。
ミュージカルのタイトルは「十二国記‐月の影 影の海‐」で、十二国記の世界観と、シリーズ1作目のストーリーが、どう舞台上で演出されるのか、ファンでなくとも期待が高まります。
ダブルキャストとも異なる〝2人の陽子〟の演出
ミュージカルでは、日本から突如、地図にない異界に連れ去られた高校生・陽子の苦難に満ちた冒険を描きます。
主役の陽子を演じるのは、元宝塚歌劇団花組で、男役トップスターの柚香光(33)さん。異界に連れ去られた後の陽子を演じます。
一方で、その前の、日本に住む陽子を演じるのは女優の加藤梨里香さん(27)。2016年のミュージカル「花より男子」においては、牧野つくし役を演じました。
本ミュージカルでは、我々が住む世界の陽子と、異界に連れ去られた後の陽子を、2人の女優が演じるということで、原作での陽子の変化をよく知るファンにとっては、「そうきたか!」と思わず唸る演出となっているようです。
また、物語で重要な役どころである、蒼猿には、2010年にヨーロッパで行われたショーイベント「Japan Anime Live」では「NARUTO -ナルト-」サスケ役などを演じた、玉城裕規さん(39)が出演することも発表されました。
Xでは、往年の十二国記のファンや、出演者のファンの方を中心に、
「大好きな陽子を最愛の贔屓が演じるなんて♡夢見たこともありましたが現実になるとは思いませんでした」
「十二国記ファンとしても柚香光様ファンとしても、望外の喜びでしかない」
など喜ぶ声などが寄せられていました。
十二国記は、2019年に「白銀の墟 玄の月」が刊行されて以降、新刊の発表がありません。
近年は、かなり期間が開いた刊行となっておりますが、まだ未完ですので、次の新作を待っている間にミュージカルで十二国記の世界に浸りたいですね!