「ととのいタロット」とは
emogram編集部に所属している筆者は、ライターである傍ら、占い師としても活動しています。得意な占いはタロット・リーディング(全78枚)です。
「ととのいタロット」では、「毎日がポジティブに整うメディア」というエモグラムのコンセプトにちなんで、タロット一枚引きで、気持ちや身体に関する今週の整え方を占っていきます。
5月27日(月)~6月1日(日)の「ととのえかた」
今回、5月27日(月)~6月1日(日)までの「5月5週目」から「6月1週目」の整え方について占ってみました。
そこで出たカードは【ソードのクイーンの逆位置】でした。
出たカードは「悪意を持って遊ぶ人、詐欺、毒舌、寛容でない、自己防衛、判断が甘い」と悪い意味合いのオンパレードなんです。
前回の記念すべき第1回目は【カップのエースの正位置】という、非常に整えやすいカードが出たため、今回は完全に油断していました。
「これはどう整えようかな…!」と狼狽しつつ、ここは、思い切って1枚引きという制約に抵触しながら、こっそり3枚のカードを引いてみようと思い立って、実際に引いてみたところ…。
出たカードは【ソードの7の逆位置】【隠者の正位置】【ペンタクルの5】でした。
「禁」を犯して、追加で3枚カードを引いたことで、むしろ、今週の整え方が、はっきりしました。
今週の整え方は「自分を見つめなおす」です。
今週の「ととのえかた」は「自分を見つめなおす」
今週の「ととのいタロット」解説
【ソードのクイーン】は、正位置で出ると、「知性や情報」を象徴する剣を守るクイーンとして、周囲と対峙するという意味を持つカードです。これが逆位置に出ることで、知性を外部に向けるというより、「自分を守るためであったり、自己探求のためにつかう」という読み方になります。
壮年の男性が描かれている【隠者の正位置】も、自己反省、内なる導き、向学心を示します。
ソードを盗む男性が描かれている【ソードの7の逆位置】は、自己欺瞞に気づいたり、秘密が暴かれるという意味を持ちます。
教会の窓の前を素通りする困窮している人々を描く【ペンタクルの5の正位置】は、この並びで見ると、「本来、救われるチャンスやヒントがあるのに、素通りしている。気づくべきこと。外部の悪情報に惑わされない」という読み方になってきます。
あなたは今の自分を誤魔化していませんか?
我慢しすぎていませんか?
そんなあなたも無理し過ぎなくて大丈夫です。
【ソードのクイーン】と【ソードの7】という、ソードを示すカードが2枚とも逆位置で出ていることから、周囲と向き合う上で生まれる苛立ちや衝突に悩まされていた人は、相手や状況を変えたりコントロールしたりするというより、むしろ自分を見つめ直したり、自分を立て直したりすることで、乗り越えられるという「ととのえかた」を示唆しています。
今週は、少し、外部からの刺激を抑えめにして、自分の本音を見つめ直すことで、整えて行きましょう!
占い結果からは、具体的に、以下の行動が推奨されます。
- 夜や休日は、少しスマホやテレビをシャットアウトして、自分の考えに深く向き合えるように静かな音楽を聴いたり、本を読んでみる
- 自分の思ってることを、日記や文章に書き出してみる
- 少し、一人になれる時間をつくってみる
- 一人で散歩をしたり、カフェや美術館を巡ってみたりするなど、自分の素直な気持ちを取り戻す工夫をしてみる
- 断捨離をして、本当に自分に必要なものを見極めたり、古いものや執着を捨てたりする
今週は、ゆっくり自分に向き合える時間を意識的につくってみてくださいね。
本来の知性を整えて、自分らしさを取り戻せるようであれば、見えてくる景色もまた変わってくるはずです。
今週の「ととのいスポット」
- 図書館
- 自宅、実家
- 学校、美術館
- 教会、神社仏閣
静かな場所で、考え事や自分の内面に浸ってみてくださいね。
また、実家や、思い出のあるエリアや母校、馴染みのある場所で、元来の自分を思い出すのもお勧めです。
断捨離や模様替えをして、自宅の居心地をととのえてみるのもOK。
綺麗な建築の教会や神社仏閣で、気持ちを整えられるタイミングでもあります。
たとえば、都内在住の人は、丹下健三氏による名建築で有名な東京カテドラル聖マリア大聖堂などを見学してみると、荘厳な雰囲気の中で、自分を取り戻せるかもしれません。
今週の「ととのいアイテム」
- 本
- 日記
- ペン、万年筆
- ライト
情報や知性をあらわす、【ソード】が示すペンや万年筆のほか、【隠者】と【ペンタクルの5】のカードが示すランタンやアロマライトなど、火が灯るものもいいですよ!
ご自身の知性のきらめきを取り戻せば、きっと整えられはずです!
今週の「ととのうことば」
駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄
自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ
(「自分の感受性くらい」茨木のり子)
ライターコメント
今回はまさかの4枚引きとなってしまいましたが、総じて、一つの整え方を示してくれたので、タロットカードはこれだから奥が深いし、面白いなぁと改めて感じました。
周囲が味方してくれないように思えても、環境は変えられなくても、自分の心の持ちようは変えられる。
そうなったときに【ペンタクルの5】に描かれる教会の窓のように、実は自分が素通りしているやさしさがあることに気付けるのではないでしょうか。
「自分の感受性くらい」を詠う茨木のり子さんは、まるで、世の中に対峙しながらも、言葉と尊厳の光る【ソード】を携え、こころと感受性を守りぬく【クイーン(正位置)】の姿そのもののように思えてきます。