舞城王太郎「世界は密室でできている。」、丸尾丸一郎演出で舞台化にファン歓喜

By - emogram編集部・87
エンタメ

覆面作家の舞城王太郎さん(52)の小説「世界は密室でできている。」が、劇団鹿殺しの丸尾丸一郎さん(48)による演出で舞台化されます。

2025年の10月23日~11月2日にシアターサンモール(東京・新宿)で上演され、抽せん式の最速先行販売が8月23日正午から受付開始されます。

あらすじ

「15歳の僕と14歳にして名探偵のルンババは、家も隣の親友同士。
中三の修学旅行で東京へ行った僕らは、風変わりな姉妹と知り合った。僕らの冒険はそこから始まる。
地元の高校に進学し大学受験――そんな10代の折々に待ち受ける密室殺人事件の数々に、ルンババと僕は立ち向かう」(公式サイトより)

小説「世界は密室でできている。」とは

小説「世界は密室でできている。」は、SFやホラー、純文学など多岐にわたる要素を盛り込みつつ、独自色の強い舞城王太郎さんの作品の中でも、多くの人が楽しめる「青春ミステリー・エンターテイメント」として、23年前に発表された作品ながらも息の長い人気を誇っています。

現在、イギリスのエディンバラでの海外公演「ザ・ショルダーパッズ~銀河鉄道の夜~」で、連日、即完売が続いているという「劇団鹿殺し」の丸尾さんの演出による舞台だけに、23年の時を経て、どういう世界観で描かれるのか、ファンのみならずとも楽しみですね。

探偵ルンババとワトソン役はキャスト交代制

8月15日には新たなビジュアルも公開され、舞台版の主人公のルンババとゆきおの姿に、原作のファン、俳優のファンそれぞれが歓喜したようですよ。

原作を読んだ方にとっては、ルンババのおかっぱ×眼鏡×学生服というビジュアルに、新鮮味をそそられるのではないでしょうか。

そして、よく見ると、ビジュアルの上下で、キャストが入れ替わっているんです。

実は、糸川耀士郎さん(32)と笹森裕貴さん(28)という、ともに刀剣乱舞に出演した経験をもつ人気俳優で、ティーン探偵役の「ルンババ」とワトソン役の「ゆきお」を交代でつとめる、ダブル主人公なんです。

また、メインのヒロインとなる、ハチャメチャな役柄の「井上姉妹」は、姉の「椿」を元AKB48の岡部麟さん(28)、妹の「榎」を同じく元AKBの小田えりなさん(28)、現役AKB48の田口愛佳さん(21)がダブルキャストで演じます。

トレンド感のあるメインキャストを迎えつつも、劇団鹿殺し所属の橘輝さん(39)など、実力派俳優さんが脇を固める重厚な布陣となっています。

原作では、密室内で、複数の死体を動かしてドラマを演じさせるという、舞城王太郎らしさ溢れる描写があり、こういった演劇映えしそうなシーンが、舞台上で、どう演出されていくのか。楽しみですね。

ライターコメント

筆者は、ティーンエイジャーの頃に、某地方都市の某ヴィレッジヴァンガードで「阿修羅ガール」(2003)を立ち読みして以来の舞城読者です。

三島由紀夫賞受賞作品でありながらも、放送禁止用語がちりばめられた冒頭のシーンを読んだときに、そのえげつないのにどうしても読むのをやめられない「スピード感のある口語文体」といわれる疾走感あふれる一人称の魔力に撃ち抜かれ、今に至るというわけです。

最近も舞城熱が再燃していて、暇さえあれば舞城王太郎さんのことを考えてしまうほど好きなのですが、7月に「世界は密室でできている。」を読み返していた際に舞台化発表があり、本当にたまげました。

しかも、劇団鹿殺しの丸尾丸一郎さんのご活動についても、舞台「罪男と罰男」(2020)を拝見したり、しばしば『田舎の侍』を拝聴して元気をいただいていたので、今回のコラボには度肝を抜かれました。

福岡生まれ関西育ちの筆者にとっては、福岡出身の菜月チョビさんと関西出身の丸尾丸一郎さんのエッセンスが詰まった劇団鹿殺しという存在自体も尊い限りです。

そして、体で奏でるエアーロックバンド劇団鹿殺しRJPとして2013年に発表された「田舎の侍(Dance Version)」のPVですが、本当に面白くてかっこいいので、劇団鹿殺しや丸尾さんに興味を持つ入り口としておすすめですので、ぜひ見てみてくださいね。尺は2分38秒です。

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