皆さんは、駅やお城といったその街のランドマークを訪れた際に「記念スタンプ」を押してもらったことはありませんか。全国各地でご当地スタンプが設けられていることなどから、日本は「スタンプ大国」ともいわれているようです。
ハンコメーカー大手のシャチハタによると、日本でスタンプラリー文化が確立したのは1970年代と考えられていますが、その原点は室町時代の霊場巡拝にまでさかのぼります。
「四国八十八カ所霊場巡拝(お遍路)」「西国三十三所巡礼」などでは、社寺を巡回し写経を奉納した証として寺院側から「御朱印」「納経印」が発行され、それを「納経帳」にまとめて保持していました。 こうした行為に、スタンプラリーの原点を見いだすことができるといいます。
あるスタンプ動画が海外で大バズリ?
そんな歴史ある日本のスタンプ文化が、海外でも話題になっています。
とりわけ、マレーシアのユーチューバー「Janethecrazy(@Janethecrazy)」さんが投稿したショート動画が大バズりしています。
タイトルには「これが私が日本を愛する理由です!!」と英語で書かれています。さっそく見て見てみましょう。
動画では、日本のホテルに宿泊した際、記念にスタッフが大きなスタンプを丁寧に押す様子が映されており、投稿者はこうした日本の文化や丁寧さに感動しているようです。
この動画は現時点で3850万回超の視聴回数を記録しています。
SNS上の感情
マレーシアのユーチューバーが投稿した「日本のホテルでスタンプをもらった体験」に関するショート動画について、世界中からコメントが相次いでいます。
emogram編集部では、この話題に対するコメントを独自に分析しました。
分析の結果、コメントは以下のように分類されました。
主な「日本の文化・サービスへの賞賛」の声(42%)※訳・編集部
「日本人は思いやりがあります。それは彼らの最高の特徴の一つで、私が数年間そこに住んでいたときにずっと上達したいと思っていたものです」
「彼らは何をするにも注意、細部、そして共感をもって行います」
「すべてを行うとき、彼らは注意、細部、そして共感をもって行います。そしてそれが確実に起こるように時間をかけます」
「海外に住んでいる日本人です🇯🇵この動画を観て、日本が恋しくなり泣きそうになりました😭✨ホスピタリティに溢れている日本に生まれたこと、誇りに思います」
「小さなことに彼らが注ぐケアが常に私を驚かせます」
主な「日本への憧れ・旅行願望」の声(18%)※訳・編集部
「いつか人生で少なくとも一度は日本を訪れることを願っています。とても美しいです」
「日本は私の夢です ❤ 🗾 私のために祈ってください 😊」
「今すぐに行きたい、そこに移住できるのを待てない」
「私がそこに生まれていたらいいのに」
「日本に行くのがあまりにも高くなければいいのに。とても行きたいです 😭」
主な「スタンプ収集への興味」の声(14%)※訳・編集部
「私も日本で切手を集めるのを忘れていました、みんなやるべきです、あなたの思い出の小さな本にしましょう」
「神社や寺院のスタンプも大好きです。聖なる場所のスタンプだけのための本を持っています。御朱印帳」
「日本での旅行でスタンプを集めることは私のハイライトでした!!!」
「誰も私がこれをできることを教えてくれなかった!!!! とても悲しい!!! 今すぐ戻る旅行を計画しなければ!!!!」
「そんな素敵なお土産! 目が潤んでいます!🥲」
主な「批判的・皮肉的」の声(10%)※訳・編集部
「スタンプが好きだから日本が好き?」
「この世代はスタンプに喜んでいる😂」
「アメリカでは気にせずにただスタンプを押すだけ😢」
「彼女の最後のコメントを読んでいて興奮していることについて、私が考えることすべては:それはただのスタンプだ!!! 泣き叫ぶほどのことではない!」
主な「疑問・質問」の声(9%)※訳・編集部
「このスタンプは何のためですか? 国のスタンプですか、場所のスタンプですか、ホテルのスタンプですか?」
「どこでこれができるの?」
「彼らはスタンプをどうやって掃除するの?」
主な「他国との比較」の声(7%)※訳・編集部
「世界の他の場所では、インクパッドに素早く押し、次に素早くページの間に押し、前のスタンプの上に斜めに、かろうじて見える程度に」
「アメリカのスタンプ: 😐 ヨーロッパのスタンプ: 😐 日本のスタンプ: 😍😍😍🤞」
「日本のホテルでのカスタマーサービスは、この惑星の中でも群を抜いています」
まとめ
今回の分析では、日本の文化やサービスに対する称賛が最も多く、次いで日本への憧れや旅行願望、スタンプ収集の興味に関するコメントが目立ちます。一方で、批判的な意見や質問、他国との比較に関するコメントも見られました。
ライターコメント
筆者は入社後最初の配属地が関西の支局だったので、伊勢神宮(三重県伊勢市)や近畿にある寺社を巡拝する「神仏霊場巡拝の道」の御朱印帳を買って、参拝後に毎回御朱印をもらっていました。観光地などでもらえる御朱印やスタンプは、実際に訪れたという記念や思い出に残るので良いですね。一方、最近は「御朱印帳」「スタンプ帳」がインターネット上で転売され、御朱印の配布とりやめを検討する寺社が出てきているというニュースも耳にします。日本が誇る「スタンプ文化」を維持し続けるためにも、本来の目的から外れた〝ブーム〟は早く過ぎ去ってほしいと筆者は願っています。