パンチくんで知られる千葉県の市川市動植物園で、9月1日からサル山の観覧が休止されました。日除け整備などの工事に伴うもので、期間は9月18日までの予定です。約3週間という長さに、「そんなに時間がかかるものなのかな」と感じた人もいるかもしれません。工事の内容と、日数がかかる理由について、同園の安永崇課長に聞きました。
今回の工事について詳しく聞きました
まず、今回の工事の内容について、安永課長はこう説明します。
安永課長:「6月の補正予算で市川市議会に議決していただいた通り、サル山の中に日除けを2箇所、新設します。あわせて、土またはチップを敷いた土場のスペースも作る予定です。既存のサル山にこうした設備を追加して設置するイメージですね。サル山の構造や景色が大きく変わるわけではありません」
大がかりな改修を想像していた方もいるかもしれませんが、今あるサル山に新たな設備を増設する、という位置づけの工事だといいます。
あえて大規模改修にしなかった理由
「もっと思い切った改修をすればいいのでは」という声もありそうですが、安永課長はその考えをあえて選ばなかった理由を、次のように語ります。
安永課長:「今、ちょうどパンチの群れ入れに向けた大切な時期なんです。私たちが2月25日に出した『ニホンザルの健康状態と施設環境について』という声明文でも言及していますが、このタイミングで、あまりにもサル山の環境をガラッと変えるような大規模な改修をやってしまうと、環境の変化によるストレスの影響のほうが大きく出てしまいます。なので今回の工事は、あくまで今あるサル山に、暑さ対策や生活空間の拡大といった考え方の改修にとどめています」

なぜ3週間もかかるのか
そして、工事のあいだはパンチくんたちに会えなくなってしまいま
安永課長:「実は、3週間、毎日作業するわけではないんです。作業をするということは、作業員がサル山の中に入らなければいけないので、その間サルたちをバックヤードに収容する必要があります。それを毎日ずっとやっていたら、大変なストレスになってしまいます。日々の飼育と同様に、工事もサルたちのペースで、と思っています」
毎日作業をしないということは、作業お休みの日もあるということ
安永課長:「作業自体はそんなに難工事ではありませんが、作業日と作業日の間は十分に間隔を空けます。作業のない日は普段どおり、サルたちに自由に使わせます。3週間の中で、実際にサル山の中に入って作業するのは、数日程度。なので作業予定日が悪天候に見舞われると、工事日程が後にずれ込む可能性は考慮しなければなりません」
じっくりと時間をかけているのは、決して工事の進みが遅いわけではなく、サルたちの日常をできる限り守りながら進めているためだということが分かります。
■市川市動植物園公式サイト:これまでの声明文
ライターコメント
工事の期間について「3週間」と聞いて長いと感じていましたが、その裏にはサルたちのペースを最優先するという理由があったのですね。工事の進み具合も気になりますが、まずはサルたちが穏やかに過ごせる日々が守られそうだということに安心しました。どんなサル山になるのか、いまからお披露目が楽しみです。
<ライタープロフィル>ゆんち
2004年に産経新聞社へ入社。静岡、仙台での事件取材を経て、東京社会部では厚生労働省を担当、派遣労働問題などの社会課題を深く掘り下げる。また、特異なキャリアとして法廷画家を兼務し、数多くの法廷画を手掛けてきた。その後、産経新聞社が発行していたタブロイド紙「SANKEI EX」にてブランド、旅、食をテーマとした執筆活動を展開。南アフリカやオーストラリアなど世界各国を取材で巡るほか、臨時特派員として南太平洋のキリバス共和国への駐在経験も持つ。J-WAVE「TOKYO MORNING RADIO」にて、週1回おすすめニュースを3年間にわたり担当。
現在は2児の母となり、これまでの取材経験に加え、教育、健康、ライフハックへと関心の幅を広げている。「趣味を仕事に!」をモットーとする自称「脱力系ライター」。釣り、温泉、グルメ、そして海を眺めてぼーっと過ごす時間を愛する旅人でもある。長年、酒と旅と釣りを友としてきたが、現在は期間限定で禁酒中。新商品から旅、ファッション、グルメまで、自身のアンテナに触れたトピックを独自の視点で発信している。
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