【第107回全国高校野球 旭川志峯(北北海道)―広陵(広島)】試合に勝利し校歌斉唱を行う広陵ナイン=甲子園球場(泰道光司撮影)
【甲子園】広陵の出場辞退にSNSの反応は?
By - emogram編集部
全国高校野球選手権大会に出場している広陵(広島)の堀正和校長が10日、兵庫県西宮市内で報道陣の取材に応じ、今後の参加を辞退すると明らかにしました。
大会途中での出場辞退は異例です。今年1月に野球部内で暴力行為があり、日本高野連から厳重注意措置を受けましたが、今大会の開幕前からSNSで暴力行為などの情報が拡散。高野連は「出場の判断に問題ない」との認識を示しており、7日の1回戦では旭川志峯(北北海道)に勝利しました。
広陵によると、1月に2年生部員(当時)4人が個別に1年生(同)の寮の部屋を訪れ、胸や頰をたたくなどの暴行に及びました。
4人はすでに被害生徒に謝罪、被害生徒は3月末に転校したとしています。同校は広島県高野連に一報を入れた上で、2月14日に改めて県高野連に報告書を提出。3月には日本高野連から厳重注意措置を受けましたが、非公表となっていました。
この問題を巡っては、阿部俊子文部科学相が8日の閣議後記者会見で、「大変遺憾で、決して許される行為ではない」と指摘。出場の判断は「日本高野連で適切にされるものと承知しているので、コメントは控える」と発言していました。
次戦の津田学園・佐川竜朗監督もコメント
広陵が10日、出場辞退を発表したことに対し、2回戦で対戦予定だった津田学園・佐川竜朗監督がコメントしました。
佐川監督は、「監督として過去2回、夏の甲子園に出場して、2回とも2勝目の壁が破れなかったので、3回目の今回は2勝目をかけた広陵との対戦を楽しみにしていました。中井哲之監督には、甲子園練習の時に『守備をふだん通りにしっかりやれば2回勝てるよ』と声をかけていただき、その後の組み合わせ抽選会で、勝ち進めば広陵と当たることになったので、宿命的なものも感じていました。SNSを通じていろいろな話がとびかっていたのは承知していますが、選手には『グラウンドに立ったら雑念は切り離せ』と言い続け、1回戦以後は広陵をイメージした練習をしてきただけに、今回の辞退は残念でなりません」とコメントしました。
SNS上の感情
全国高校野球選手権大会に出場している広陵が参加を辞退すると明らかにしたというニュースに対し、SNSではコメントが相次ぎました。
emogram編集部では、この話題に対するSNS上の感情を独自に分析しました。
感情分析の結果は以下の通りです。

主な「怒る」声(65%)
「対応が遅すぎる」
「隠したりとか騙したりとか良いことはない」
「遅きに終始したな」
「最悪な形になったな」
「だったら最初から出てくるな」
「もっと早くに出場辞退しておけば良かったのに」
「最初から辞退したら良かったね 大人の対応が間違い」
「危機感の欠如。二度と出場しなくていい」
「何もかもが自分と学校と生徒を守るためだって。被害者の方への言及が足らないな」
主な「哀しむ」声(30%)
「暴行に加わってなかった選手は加害選手を一生恨むやろなぁ」
「加害していない選手からすると本当にいたたまれない結果」
「1回戦で負けたチーム可哀想すぎる…」
「今通ってる生徒さんをまず守ってあげたい。高校生の未来を止めないで欲しい」
「転校までした被害者が一番かわいそう」
主な「喜楽」の声(10%)
「腐れアンチを実力で黙らせていく姿が見たかった」
「これを待っていた」
「津田学園、不戦勝」
「当然だよ」
まとめ
今回の分析では、全国高校野球選手権大会に出場している広陵が参加を辞退すると明らかにしたというニュースに対し、SNSでは学校側の対応への批判や怒りが示されていました。とりわけ「対応が遅すぎる」「最初から辞退すべきだった」という意見が多く見られました。また、この問題に巻き込まれた旭川志峯の選手や、いじめの被害者への同情も多く表明されています。加害者への非難と、関与していない選手への同情が入り混じった複雑な感情が見られました。
ライターコメント
広陵の堀正和校長は10日の会見で、野球部内での暴力事案を巡り「生徒が誹謗中傷を受けたり、追いかけられたりしたり、寮に爆破予告も出ている」と明かしました。今回の辞退理由の一つとしてSNS上などでの誹謗中傷の過熱も挙げ、「人命を守ることが最優先」と訴えました。SNSでは、「被害者生徒を守ってればこうゆう事にはならなかった」「やっぱり学校は正しい判断をする場でないとね」といった声が多数寄せられていました。
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