冬の金沢、美しくも厳しい寒さが路面を凍らせる季節。
そんな中、石川県立歴史博物館(金沢市)の公式X(@ishireki)が投稿した注意喚起が、注目を集めています。
呪文のような「キンカンナマナマ」の正体
「本日朝、金沢弁でいう『キンカンナマナマ』状態です」
この投稿とともに掲載された写真は、雪が固まり、まるでスケートリンクのように光り輝くツルツルの地面。「キンカンナマナマ」とは聞き慣れない言葉ですが、投稿内の注釈には「路面凍結しつるつるの状況」と書かれています。
「キンカンナマナマやから、気つけて行かんなんよ(凍結しているから、気をつけて行かなきゃだめだよ)」といった具合に、今でも日常的に使われる表現なのだそうです。
「新鮮なキンカン」が由来? 言葉に込められたイメージ
この言葉の背景について、同館の普及課長・鷹野恵さんにお話を伺いました。
鷹野さん:「実際に使う人はそれほど多くはありませんが、地元の人が聞けば『ああ、雪がアイスバーンになって道がツルツルなんだな』とすぐにイメージが湧く、非常に伝わりやすい言葉です」
気になる語源についても、興味深い説を教えてくれました。「新鮮(ナマナマ)なキンカンは表面がツルツルしているために、この言葉が生まれたといわれています」(鷹野さん)
果物のキンカンが放つあの光沢を、凍った路面に見立てているようです。

歴史ある街で「足元」を意識する
石川県立歴史博物館は、美しい赤レンガ棟が特徴。その歴史的な建物の前でも、朝一番の「キンカンナマナマ」は容赦なく訪れます。
特に午前中の早い時間帯は注意が必要とのこと。「気をつけてお越しください」という博物館の優しいメッセージとともに、SNSでは「一度聞いたら忘れられない」「声に出したくなる」と、この方言に親しみを感じる声が広がっていました。
ライターコメント
「キンカンナマナマ」、初めて聞いたときは呪文か何かかと思いましたが、由来を聞いて納得しました。ツヤツヤのキンカンを想像すると、路面の怖さも少しだけ和らぐような気がします。とはいえ、滑ると大変なので雪道ではこの言葉を思い出して、気をつけたいと思います…。
<ライタープロフィル>ゆんち
2004年に産経新聞社へ入社。静岡、仙台での事件取材を経て、東京社会部では厚生労働省を担当、派遣労働問題などの社会課題を深く掘り下げる。また、特異なキャリアとして法廷画家を兼務し、数多くの法廷画を手掛けてきた。その後、産経新聞社が発行していたタブロイド紙「SANKEI EX」にてブランド、旅、食をテーマとした執筆活動を展開。南アフリカやオーストラリアなど世界各国を取材で巡るほか、臨時特派員として南太平洋のキリバス共和国への駐在経験も持つ。J-WAVE「TOKYO MORNING RADIO」にて、週1回おすすめニュースを3年間にわたり担当。
現在は2児の母となり、これまでの取材経験に加え、教育、健康、ライフハックへと関心の幅を広げている。「趣味を仕事に!」をモットーとする自称「脱力系ライター」。釣り、温泉、グルメ、そして海を眺めてぼーっと過ごす時間を愛する旅人でもある。長年、酒と旅と釣りを友としてきたが、現在は期間限定で禁酒中。新商品から旅、ファッション、グルメまで、自身のアンテナに触れたトピックを独自の視点で発信している。












