女優の見上愛さん(25)が一ノ瀬りん、上坂樹里さん(20)が大家直美というヒロインをそれぞれ演じるNHK連続テレビ小説『風、薫る』(月~土曜午前8時)の第57話が16日放送され、結婚をやめると宣言していた、りんの妹・安(早坂美海さん)が、槇村宗一(上杉柊平さん)との対話を通して「恋」に気づき、再び結婚を決意する展開に多くの視聴者の胸がキュンとなりました。
「これが恋です」太一が語る深い恋愛論
宗一との結婚話が進む安は宗一の弟、太一(林裕太さん)と居間で向き合い、「誰とも結婚しない」という考えを伝えました。そんな安に太一は「どなたかに恋をしたことはありますか?」と問いかけます。「いいえ」と否定し、「人として丁度よく幸せに生きていければそれでいい」と答える安に、太一は「恋は人間が人間たる所以ともいえる素晴らしいものですよ!」と独自の価値観を述べます。
人間は理性で得な道が分かっていながらも、時に理屈に合わない、損をする方を「choice」してしまうことがある。それこそが恋なのだと、太一は熱弁を振るいます。「見つめてはならぬ人を目で追い、身を引くべきと知りつつ会いたくなる…。これが恋です」。
宗一の本音に安が二度目のときめき
安と宗一は、りんとシマケンの立ち合いのもと、破談についての話し合いをしました。安は、宗一と結婚したくないわけではなく、「結婚をしたくない」のだと強調します。お金も暮らしも困らないのに、結婚する意味がわからないという安の話を聞いた宗一は、思わず笑ってしまいます。
「そんなこと思いつきませんでしたよ。お姉さまが夫か、確かに理にかなってる。結婚はよく言えばお金と子供を男女で補いあうもの、悪く言えば利用し合うものですから」。 安は宗一の意見に「そうなんです!」と強く同意。すると宗一は、実は自分も結婚に興味がないと明かし、安を応援すると言いました。
宗一の考えを知った瞬間、恋に落ちた安
さらに宗一は、顔合わせの時に安が「自分で話を作って環を笑わせるのが好きだ」と語った姿を振り返り、「あの時、人を笑わせたいと思う人と暮らすのは楽しそうだなって思ったんです」と語ります。
特別な才能もないと自分を卑下していた安にとって、この「楽しそう」という言葉は心に深く刺さりました。大して知りもしない男との結婚を「危険な賭け」と呼んでいたはずの安ですが、宗一の考えを知った瞬間、恋に落ちてしまったのです。
「あんな面白い人いない」前言撤回で結婚へ!
帰宅したりんと安は、環(英茉さん)が元気がなかった理由を知ります。安が結婚していなくなるのがさみしいのではなく、長屋に住む友達の中山宗太(木下瑛太さん)を「バ~カ」と言って泣かせてしまい、「もう遊ばない」と言われたため、ずっと家にいたといいました。
環に元気がなかった理由が分かり、りんは環と一緒に宗太に謝りに行き、2人は無事に仲直りします。 それを見ていた安は、「私も間違いをすぐ謝って取り消さないと」と切り出し、りんに謝罪したうえで「結婚、やめるのはやめる。私やっぱり宗一さんと結婚したい」と述べました。驚くりんたちに、安は「あんな面白い人いないもの」と笑顔を見せました。
揺れるシマケン、小説家か記者か
一方その頃、「シマケン」こと島田健次郎(Aぇ! group・佐野晶哉さん)は、綿貫正平(小松和重さん)から新聞記者にならないかと誘われていました。綿貫は、東京明光新報社が発行する新聞の編集長です。
シマケンは、「僕は小説を書きたいんです」と返しますが、綿貫は、活字工より記者の方が小説家に近く給料も上がるとし、「返事は急がないのでよく考えてほしい」と伝えました。
SNSの反応
『風、薫る』の第57話の放送に対し、SNSでは視聴者からの熱のこもったコメントが殺到しています。
■「これが恋です!」太一の深すぎる恋愛論に絶賛と鋭い分析:「見つめてはならぬ人を〜」と語る太一の情熱的な恋の定義に対し、「文章を紡ぐ人ならではの名言」「深すぎる」と感動の声が上がっています。この言葉をきっかけに本当の気持ちに気づいた安のキュートな姿に共感する視聴者が続出する一方、「彼は恋に恋している状態で危うい」「恋愛する自分に酔っている」といった冷静な考察も寄せられています。
■記者か小説家か…揺れるシマケンへのエールと厳しい指摘:編集長から新聞記者に誘われたシマケンに対しては意見が二分しています。「記事を書く責任感を持ち、取材を通して修行すべき」という前向きな声がある半面、「執筆時間が削られる」「友人にすら作品を見せない姿勢では小説家にはなれない」といった厳しい指摘も。夢と現実の狭間で葛藤するシマケンに寄り添い、応援する声が多く見られます。
■宗一への評価急上昇!安の二度目のときめきと賛否両論の決断:穏やかな本音を語る宗一に対し、「実はとても良い人」「しっかりとした考えの持ち主」と好感度が急上昇。安が再び惹かれる展開に胸を弾ませる声が溢れています。しかし、当時の結婚の重みを踏まえ、「婚約解消を簡単に決断するのはいかがなものか」というヒロインの行動への慎重な意見や、周囲の反応を危惧する声も上がり、波乱の展開に熱視線が注がれています。
ライターコメント
今回の放送は、「結婚という制度の利己性」と「恋という理不尽な感情」が鮮やかに対比され、脚本の妙が光る秀逸なエピソードでした。理性では結婚を不要と論理づけた安が、宗一の「楽しそう」というたった一言でいとも簡単に恋に落ち、前言を撤回してしまう姿は、まさに太一が熱弁した「損得を超えたchoice(恋)」そのものでした。登場人物たちの心の機微がコミカルかつ丁寧に描かれており、多くの視聴者の心を惹きつけています。また、夢と現実の間で選択を迫られるシマケンの葛藤も、現代人に広く通じる普遍的なテーマです。シマケンがどのような道を選ぶのか、明日の放送が待ち遠しいですね。
『風、薫る』過去記事
NHK朝ドラ『風、薫る』【第56話】「女だけで生きる辛さは…」母・美津(水野美紀)の切実な怒りと、安(早坂美海)の突然の結婚拒否に視聴者ハラハラ






