女優の見上愛さん(25)が一ノ瀬りん、上坂樹里さん(21)が大家直美というヒロインをそれぞれ演じるNHK連続テレビ小説『風、薫る』(月~金曜午前8時、土曜は1週間の振り返り)の第126話が放送され、東京府看護婦規則という「線」の外側にいる人々を知ってほしいと訴える直美と、国家の論理を貫く柳生藤次(中村倫也さん)という異なる立場の人間の看護と医療のこれからを巡る思いが交錯する展開に視聴者が深く考えさせられ、Xではこの日、「柳生さん」などのワードがトレンド入りしました。
ツヤの熱心な姿勢に期待を寄せる今井
看護婦試験まであと1カ月と迫るなか、特別講師として、帝都医科大病院外科教授の今井益男(古川雄大さん)が招かれました。蒸気滅菌器を用いた最先端の衛生管理や滅菌理論を教える今井に対し、三浦ツヤ(東野絢香さん)は積極的に質問。「試験までに分からないことをなくしておきたくて」と食い下がります。
ツヤの素直で熱心な姿勢に、今井は「分からないことをなくす。ずいぶん欲張りだな。まあ…素晴らしい心がけと言うべきか。その意気で進めるところまでは進んでみるといい」と温かな期待を寄せます。
りんに「キミも大いに悩むといい」という今井
梅岡女学校付属看護婦養成所で共に学んだ同期の福武(旧姓・工藤)トメ(原嶋凛さん)も講義に駆けつけました。トメは、生徒からの伝染病に絶対感染しないための方法を問われ、正しく怖がることが自分を守り、正しく看護をすることだと伝えました。
講義後、縁側でりんと向き合った今井は、「4人ともまっすぐな目をしていたぞ。あの目に応えるのは容易ではない。キミも大いに悩むといい」と語りかけました。
平蔵の長屋で訪問看護の実態を目のあたりにする柳生
一方、直美は内務省衛生局の柳生のもとを訪ね、「(柳生は)多少の犠牲は仕方ないとおっしゃってましたが、その『多少』の人たちを知っていただきたいんです」と現地調査の必要性を訴えました。
直美が訪問看護を続ける遠藤平蔵(爆笑問題・太田光さん)の長屋では、ツヤが平蔵の体調を優しく確認し、食事の提案や囲碁の話題で心を通わせていました。そこに現地調査で訪れた柳生を、平蔵は碁に誘いました。柳生は平蔵の強さに驚き、直美は、子供たちに教えるのはどうかとアドバイスし、「意地悪しないで優しく教えたら」と共感。平蔵は「意地悪なんかしてねぇよ…」と苦笑いし「お役人さんよう、俺みたいなのは、この人らがおせっかいやいてくれて助かってんだ。あんまりいじめねぇでやってくれ」と柳生に語りかけました。
「私、やっぱりどうしても柳生さんが分かりません」と憤る直美
その後、団子屋「田之上屋」へと場所を移した直美と柳生は、ツヤが11年かけて読み込んだボロボロの「看護覚書」を柳生に手渡しました。「独学で11年かけてこの本を読んで、うちでもうすぐ看護婦という時に規則ができ、今、また学んでいます。柳生さんの引いた線の外側、『多少』の中には、彼女のような人もいると知ってほしかったんです」。柳生は、新潟で赤痢にかかり、自身が制度の外側にはじき出された過去や、妻をチフスで亡くした苦悩を告白しますが、国家の富国強兵を第一とし、軍人一人一人の命を「兵力」と言い切りました。
「兵力」という表現に、相容れない溝を感じた直美は「人でなし。私、やっぱりどうしても柳生さんが分かりません」と憤り、それに対し柳生は、「分からなくて良い。キミと私は何もかも違うのだから」と冷たく返しました。
SNS「最後までしっかり見届けたい」と展開に期待する声多数
『風、薫る』の第126話の放送に対し、SNSでは、視聴者から様々な反応が寄せられています。
ライターコメント
いよいよ最終週がスタートしました。白髪を交えつつも相変わらずのイケメンぶりと威厳を見せる今井先生や、すっかり洗練されたトメさんの再登場に、朝から胸が熱くなった方も多いのではないでしょうか。一方で、直美と柳生の「田之上屋」での対峙は非常に見応えがありました。「兵力」として国単位で命を数える柳生と、ツヤさんや平蔵さんのように「線の外側」で懸命に生きる一人ひとりの命に向き合う直美。どちらの主張もそれぞれの立場で筋が通っているからこそ、深く考えさせられます。残りあと4回、彼女たちがどのような「道標」を打ち立てるのでしょうか。最後までしっかり見届けたいと思います。
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