六本木駅から西麻布方面へ、のんびり歩いて10分ほど。大通りの賑やかさから離れて路地を1本入った静かな場所に、ジビエ料理の「またぎ」があります。
洗練された飲食店が集まる六本木・西麻布エリアですが、暖簾をくぐると一気に別世界!都心の真ん中とは思えない、まるで山深い里の猟師小屋に来たような落ち着く空気が漂っています。

熱気あふれる大きな囲炉裏
店内に一歩入ってまずテンションが上がるのが、中央にどーんと鎮座する大きな囲炉裏です。赤々と燃える炭がたっぷりと組まれていて、その周りをみんなでぐるりと囲むスタイル。
パチパチと静かに爆ぜる炭の音や、立ち上る柔らかな熱気そのものがなんとも良い雰囲気。炭火の距離が近いので、夏場だとちょっと汗だくになりそうですが、それも囲炉裏料理ならではの楽しさですよね。

席について、まずは前菜からスタート。目を引いたのが、珍しい黄色いいくらです。小粒ながらもしっかり皮が張っていて、プチッと弾けると上品な甘みと旨みがじわっと広がります。
魚と山の恵みの旨み
前菜を楽しんでいる間に、囲炉裏の炭の上に大きな網がスタンバイされました。最初に登場したのは、立派で肉厚な金目鯛です。強い炭火でさっと炙っていくと、皮目の脂がじゅわっと音を立てて、香ばしい香りがふわっと広がります。表面はパリッと香ばしく、身はふっくらジューシー。魚本来の甘みがぎゅっと閉じ込められていて、やっぱり炭火の力ってすごいなと実感します。

そして、いよいよお肉の網焼きがスタート!まずは鮮やかな赤身の鹿肉から。見るからに新鮮で、丁寧に処理されているので臭みはまったくありません。表面を香ばしく焼き上げて中は綺麗なロゼ色に。しっとり柔らかくて、噛むほどに澄んだ赤身の旨みが素直に広がっていきます。
そして、ひときわ存在感があったのが熊肉。熊肉と聞くとちょっと構えてしまうかもしれませんが、口に入れるとそのイメージがガラリと変わります。炭火で温められた脂は驚くほどさらりとしていて、舌の上でとろ〜りととろけていきます。

焼き物のラストは、特製タレを絡めた鹿カルビ。甘辛いタレが炭火で少し焦げる香ばしさがたまらなく、噛み応えのある部位ならではの力強い旨みを存分に味わいました。
鉄板で焼く鴨の贅沢
網焼きを堪能したあとは、囲炉裏に厚みのある鉄板がセットされ、ツヤツヤの鴨肉が登場します。色々な部位が一皿に盛られていて、鴨を丸ごと味わえる嬉しい構成。鉄板の上でじっくり火を通していくと、鴨の良い脂がじんわり溶け出して、あたり一面にすごく良い香りが広がります。

焼き上がった鴨は、香ばしく焼いたネギと一緒にいただきます。脂の甘みをまとったネギの風味と、鴨肉のしなやかな弾力が重なって相性抜群。ここに爽やかな香りの生胡椒を少し合わせ、赤ワインをひと口飲むと、お肉の旨みとスパイスの風味が合わさって贅沢な美味しさです。
そして、コースの締めくくりはお待ちかねのお鍋です!囲炉裏にかけられたお鍋には、猪や熊のお肉とお野菜がたっぷり。炭火でぐつぐつと煮込むうちに、お肉から染み出た旨みとお野菜の甘みが溶け合って、深みのある黄金色のスープになっていきます。

熱々のスープを一口すすると、身体の芯から温まるような優しい味わい。お肉の野趣あふれるコクと出汁のバランスが絶妙で、いくらでも食べられそうです。最後は、この旨みがぎゅっと詰まったお出汁を吸わせる雑炊で締め。お米が出汁の美味しさをたっぷり吸い込んで、ふんわり優しい味。お腹いっぱいになりながらも、最後の一滴までしっかり美味しくいただきました。
火を囲む温もり
丁寧に仕留められて適切に扱われたジビエは、決して食べにくいものではなく、自然の恵みをストレートに感じられる力強い食材です。それを街の隠れ家のような空間で、ひとつの囲炉裏をみんなで囲んでワイワイ楽しむ時間そのものが、何よりのごちそうでした。
お腹も心もしっかり満たされて、心地よい炭の香りを身に纏いながらお店を後にしました。季節によって楽しめるお肉の表情も変わりそうなので、色々な季節に楽しみたいですね。ごちそうさまでした!
年間600軒飲み歩くハツ「一度は訪れたい名店」(#152)
| 住所 | 東京都港区西麻布3-1-15 RFビル 1階 |
|---|---|
| 営業時間 | 【月〜土・祝】17:00 – 23:00 ※最終入店はオーダーストップ1時間前 |
| 定休日 | 日曜日 |
| リンク | 食べログを見る → |
| 肩書き | グルメハンター / 東京サロン主宰 |
|---|---|
| 実績 | SNS総フォロワー23万人超。本当に美味しい店を厳選紹介。 |
| テーマ | グルメは最高のコミュニケーション |
| SNS | X TikTok |






